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夢幻水滸伝

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第八十話 東海と甲信その四

「色々進めていこう」
「農業だけでなく」
「不得意でもやるしかない」
 その政がというのだ。
「僕達はな」
「それでは」
「豊かにしていこう」
「その為にも」
 正宗も応えてだ、そしてだった。
 二人は東海攻めの用意をしていったがそれよりもまずは農業と治水を中心とした政だった。そちらを優先させている程だった。
 その間にだ、彼等にとって悪い報が入った。その報は。94
「美濃にか」
「はい、東海の勢力が進出していて」
 正宗は滝沢に甲府城でこのことを話した。
「そしてです」
「もう岐阜城を手に入れて」
「そこからです」
「美濃全体に進出しているか」
「そうなっています」
「まずいな」
 滝沢はその話を聞いて苦い顔で述べた。
「若し美濃全体があちらの手に落ちると」
「東海は勢力をさらに大きくし」
「そしてだ」
「美濃からもですね」
「彼等は攻められる」
 そうなってしまうというのだ。
「これはまずいな」
「まことに」
「攻めるどころかだ」
「逆にですね」
「攻められる」
「美濃だけでなく遠江、三河と」
「三国から」
「厄介ですね」
「負けるつもりはないが」
 しかしと言うのだった。
「負ければどうするか」
「三国からまず信濃の南を攻め取ろうとしますね」
「それを迎え撃つが」
 しかしというのだ。
「負けるとな」
「そうなれば」
「信濃の南を奪われ」
 そしてというのだ。
「信濃の北と甲斐を寸断される」
「そうなれば信濃の北は」
「北陸に奪われる、甲斐一国になれば」
 その時はというと。
「もうだ」
「我々はどうしようもなくなりますね」
「甲斐一国で東海の相手を出来るか」
「無理ですね」
「只でさえ国力が違う」
 甲信と東海ではというのだ。
「それで甲斐一国だけになるとな」
「勝てるものではありませんね」
「どうしてもな、だからな」
 それ故にというのだ。
「我々はだ」
「彼等とどう戦うか」
「それが問題だ、最初で敗れれば」
 その時はというと。
「我々はもう終わりだ」
「信濃の南を奪われて」
「そうなる、どうすべきか」
 滝沢は腕を組み考えた、そして暫し考えてから正宗に述べた。
「北陸と手を結ぶか」
「信濃の北で対している」
「そうだ、そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「東海に対するか」
「北陸ですか」
「北陸は越後、越中、越前、加賀だ」
 この四ヶ国を領しているというのだ。 
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