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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百八十五話 秋の二大イベントその十三

「ただ批判しているだけでいいんだから」
「それだけだからね」
「もうね」
「どれだけ楽か」
「わからないよ」 
 まだ高校生の僕でもこう思う、本当に批判するだけなら人間どれだけ楽なことかと思う。ああした本を書く人達にしてもあの美食漫画の原作者にしても。
「大企業が嫌いだ、文明が嫌いだしかないから」
「そんな人達が筍の里とか茸の山を批判するのは」
「もうね」
 それこそだ。
「若し批判する人がいたら」
「何もわかってないわね」
「全くね」
 心から思うことだ。
「まあああした人達は居場所をどんどんなくしていってるけれど」
「そうなってますか」
「そうなのね」
「うん、言ってることが出鱈目な人は」
 それこそだ、このことも世の摂理だ。
「もう相手にされなくなるから」
「だからですか」
「居場所をなくしていってるのね」
「うん、正直そうした人達はね」
 僕が心から思うことだ。
「最も相応しい居場所があるよ」
「それは何処なの?」
「北朝鮮だよ」
 美沙さんにこの国の名前を出して答えた。
「あそこは名前はね」
「共産主義だから」
「そう、だからね」
 世襲制の共産主義国家なんて有り得ないけれどだ。
「あの国に行くといいよ」
「日本じゃなくて」
「ああした人達どう見ても日本が嫌いだから」
 もっと言えば資本主義や皇室、日本の歴史や文化それに自衛隊がだ。こうしたものが全て嫌いなのがわかる。
「北朝鮮に行けばね」
「いいのね」
「そう言われますか」
「そうしたらいいよ。居場所もなくなってるし」
 日本国内においてだ、ツイッターで色々言ってるけれど常に批判されている。
「北朝鮮に行って」
「そうして北朝鮮で暮らせばいい」
「あの国で、ですか」
「そうだよ、あそこは企業もないしね」
 勿論皇室や日本の歴史や文化、自衛隊といったああした人達が嫌いなものが一切ない。ああした人達にとって最高の場所の筈だ。
「行けばいいと思うよ。昔行った人達もいるし」
「よど号ハイジャックですか」
「うん、行けばいいよ」
 心から思う、本当に。
「色々と出鱈目な批判する位ならね、運動家そのものの行動で」
「秋の味覚とかそうした人達が言っても」
「色々言うから」 
 企業がどうとか化学調味料がどうとかだ、これを料理店で言ってそこにいるお客さんに喧嘩を売るのはもう無教養で下品な野蛮人そのもの所業にしか思えない。あの漫画の主人公だ。
「もうね」
「興冷めですね」
「そうなるよ。というかね」
 僕は小夜子さんにさらに話した。
「おかしな人ってのは本当にいるね」
「そうですね、本当に」
「何時でも何処でも」
「秋の日本にも」
「うん、変なことばかり言って」
 料理店で喚く位だ、しかも主人公だけでなく主人公の父親もそうだから非常に性質が悪いとか言い様がない。
「世に悪影響を与えるしね」
「その言ってることを鵜呑みにする人が出ますね」
「大企業のお醤油は偽物とかね」
 本当にこんなことを言っていた。
「工場で大量生産だからって」
「偽物でしょうか」
「まさか。そのお醤油もお醤油だよ」
 昔ながらの手造りのものと同じだ。 
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