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八条学園騒動記

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第四百九十一話 強過ぎる主人公その八

「それ位よ」
「だったら本当に無敵だな」
「このキャラでクリア出来なかったら」 
 万が一いや億が一そうしたことになればとだ、ビアンカはアルフレドに言葉の中にそうしたものも入れて話した。
「シューティングの才能ゼロよ」
「目を瞑ってもクリア出来る位だからか」
「私も一回そのキャラ使ったけれど」
「本当に攻撃ボタンを押しているだけでか」
「クリア出来たわ」
 実際にというのだ。
「王様降伏させられたわ」
「そこまで強かったか」
「まあ史実じゃ秀吉さん自身は攻め込んでいないけれど」
 そうしようとして徳川家康や前田利家に制止されてそれはなかった、代わりに様々な大名が攻め込んでいる。
「それでもね」
「ゲームだからだな」
「タイトルもそうだし」
 文字通りHIDEYOSHIだからだというのだ。
「出て来るのよ」
「隠しキャラでか」
「そうなの、ちなみにこれも喧嘩売ってたから」
「当時の韓国にか」
「今でも韓国じゃ秀吉さん評判悪いから」
 悪いどころか極悪人である、韓国の歴史では豊臣秀吉と伊藤博文は韓国を脅かした極悪人の中の極悪人なのだ。
「それでね」
「あえてか」
「朝鮮出兵のゲームにして」
「秀吉さんも出したか」
「当時RPGも出したそうよ」
 八条ソフト、このゲーム会社はというのだ。
「朝鮮半島から嫌がらせをしてくる李氏朝鮮の王様がラスボスで」
「当時の日本が舞台だな」
「このゲームの主役は前田慶次よ」
「傾奇者のか」
 アルフレドも前田慶次は傾奇者ということで知っている。
「あの人か」
「そう、前田慶次にね」
 ビアンカはさらに話した。
「仲間に奥村助右衛門、直江兼続、結城秀康って出て来て」
「俺が知っているのは直江兼続だけだが」
「皆史実でも前田慶次の友達だったらしいわ」
「そうだったんだな」
「それでこの四人でね」
「李氏朝鮮の王様を成敗するか」
「いや、ラスボス変な悪霊で王様自体とは戦わないの」
 嫌がらせをしてくる当人はというのだ。
「悪霊が負けたら降参するの」
「そのゲームでもか」
「それで両班が敵に出て来るけれど」
「当時の李氏朝鮮の貴族だな」
「滅茶苦茶弱いのよ」
「貴族だからボスじゃないのか」
「ボスなのにゲームの最初の頃に出て来る雑魚より弱いのよ」
 RPGならレベル一のキャラが非常に粗末な武器で戦う敵だ、スライムやオークといったものがこれにあたる。
「一撃でね」
「倒せる位にか」
「弱いのよ」
「貴族なのに弱いか」
「教育とか鍛錬受けている筈だっていうのね」
「当時の支配階級だとな」
 だから民衆を統治出来たのだ、読み書きに武芸、軍事や政治の知識があってこそそうしたことが出来るのだ。
「教育を受けている筈だが」
「ああ、両班って違ったっていうから」
「教育を受けていないのか」
「読み書きは出来るけれど」
 それでもというのだ。 
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