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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
最終章 決着編
  第51話『もう一人のミヤビ』

「それにしても、このカードは一体?」
雅は『FINAL KAMEN RIDE-DARKS-』、『FINAL KAMEN RIDE-CHAOSD-』とそれぞれ書かれた二枚のカードを持っていた。
「今回の世界は絵巻にもストーリーが書かれていない。一度外へ出て確認しよう。」
チームディロードは外へ出る。

「酷い惨状ですわね。」
外へ出て沙都子は呟く。無理もない。辺りは瓦礫にまみれ、多くの人が死んだのであろう腐敗臭が漂っていた。
「沙都子、おそらく僕の世界もこうなっている。目を背けることは出来ない。」
雅はチームディロードと歩きながら話す。すると、
「この地域にもまだ人間が生きていたとはな!」
「全ては大首領様の為だ!この世界も消えてもらう!」
大ショッカーの幹部怪人達が逃げ惑う人々を襲撃する。
「みんな、行こう!」
雅の言葉でチームディロードは動こうとするが、
「そこまでだ、大ショッカー!」
「お前達の好きにはさせない!」
雅と同い年くらいの二人組の男女が現れる。
「行こう、ノゾミ。」
「うん!」
二人はベルトを装着する。
「雅、あの二人から羽入の感覚を感じるわ。」
「本当か!?」
そのベルトを見て梨花は話す。
「「変身!」」
【KAMEN RIDE-DARKS-】
【KAMEN RIDE-CHAOSD-】
ミヤビと呼ばれた少年は仮面ライダーダークスに、ノゾミと呼ばれた少女は仮面ライダーカオスドに変身する。
「行くぞ!」
二人は大ショッカーの怪人達と戦闘を始める。
「僕達も行こう。僕とフェイトで迎え撃つ。圭一達は人々の避難を!」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
雅はディロードに変身しながら指示を出し、フェイトもバリアジャケットを纏い、雅に続く。圭一達は人々を戦闘に巻き込まないように避難させる。
「おのれ、チームディロードまで合流したか!」
アポロガイストは変身し、ディロードと交戦する。
「お前達は一体何者だ!」
ダークスは質問する。
「詳しい話は後でします。今は目の前の敵に集中しましょう!」
フェイトはサタンスネークと戦闘を始める。
「アポロガイストが相手なら、敬介さんの出番だな。」
【CHANGE RIDE-MERCURY CIRCUIT-】
「大、変身!」
ディロードはマーキュリー回路を使い、仮面ライダーXに変身する。
「おのれ、アポロマグナム!」
アポロガイストはマシンガンのごとく銃を乱射するが、
「ライドル風車返し!」
Xライダーはそれらを全て弾き、
「ライドル脳天割り!」
ジャンプしてライドルでアポロガイストの頭部を強打し、
「行くぞ!真空!地獄車!」
Xライダーはもがくアポロガイストを抑えつけて地面を回転し、そのまま空中へ蹴り上げ、脚力を利用して跳ね上がり、
「Xキック!」
必殺のキックでアポロガイストを撃破する。
「ジンドグマ復活の為だ!消えてもらうぞ。」
サタンスネークはその八又の頭部でフェイトを攻撃しようとするが、その鈍重なスピードでフェイトに追いつくことが出来ず、攻撃は躱される。
[ring bind.]
全ての攻撃を避けられ隙を見せたサタンスネークをフェイトは拘束魔法で動きを封じ、
「雷光一閃、プラズマザンバー!」
サタンスネークを極大斬擊魔法で撃破する。
「おのれ、チームディロードめ。ダロムだけでなくアポロガイストとサタンスネークまで!」
大怪人ビシュムはチームディロードの活躍に驚くが、
「お前の相手は俺達だ!」
【KAMEN RIDE-BLACK-】
「そういうこと!」
【KAMEN RIDE-SHADOW MOON-】
ダークスはBLACKに変身し、カオスドはシャドームーンを召喚する。
「何故お前達がブラックサンとシャドームーンの力を!」
大怪人ビシュムは驚く。
「さあな。一気に行くぞ!」
【FINAL ATTACK RIDE-B B B BLACK-】
ダークスBLACKは必殺技を発動する。
「ライダーキック!」
「シャドーキック!」
ダークスBLACKとシャドームーンのダブルキックによって大怪人ビシュムも撃破され、雅とフェイトは戦闘態勢を解除する。
「雅さん、住民の避難、無事に出来ました。」
それに合わせて圭一達もやって来る。
「お前達は、一体?」
ミヤビ達も変身を解除する。
「僕達はチームディロード。大ショッカーを倒す為に様々な世界を回っているチームです。僕はリーダーの凪風雅。貴方達は?」
雅は自己紹介をする。
「俺は仮面ライダーダークス、炎囲(ほむらい)ミヤビ。んで、こっちが…」
「ミヤビの彼女で仮面ライダーカオスド、高月ノゾミです!」
ミヤビとノゾミも自己紹介をする。
「ミヤビに、ノゾミ…」
「奇遇だよな。俺達二人ともミヤビって名前で。」
「そうですね。」
雅は考え事をしている。
「ところで。この世界はいつから大ショッカーの侵略を受けたんですか?」
フェイトは質問する。
「君は?」
「私はこことは違う世界出身の魔導師、フェイト・テスタロッサです。」
「フェイトちゃんだね。オッケー。あの日はよく覚えている。6月24日、俺達がこのベルトを手に入れた日、その夕方に大ショッカーが攻めてきた。俺達はこの力でずっと戦い続けてきた。この力が何かは分からないけど、強いから助かるよ。」
ミヤビは端的に説明する。
「…そういうことか、なるほどな。ミヤビさん、ノゾミさん、落ち着いて聞いて下さい。先ほどミヤビさんは僕達の名前が被っていることを偶然であるように話していましたが、本当は偶然ではありません。」
「どういうことだよ?」
「この世界は、僕の世界のパラレルワールドだ。」
雅は衝撃の事実を口にする。
「何が言いたい?」
「二つの世界でそれぞれ仮面ライダーをやっているミヤビ。形は違えどミヤビと接点のあるノゾミ。」
「待て、雅の世界にもノゾミがいるのか?」
「いた、というべきだ。僕の妹、望実は大ショッカーによって殺された。」
「マジかよ…」
「互いに大ショッカーと戦う仮面ライダー。そして、僕がディロードライバーを手に入れた日と同じ6月24日。これだけ条件が集まっていてまだ否定しますか?」
雅はミヤビに考察を話す。
「もしそうだとして、俺達に何がしたいんだ!」
「一つだけお願いがあります。梨花、事情を話して。」
「解りましたのです。実は、その二つのベルトの中に、ボクの大切な友達が閉じ込められているのです。なので…」
「嫌だな。」
「同感。」
梨花は初対面の人と話す態度で接するが、ミヤビとノゾミは話を遮るように拒否する。
「どうしてですか?」
梨花は気にせず対話を続ける。
「だって、いきなり来た見ず知らずの奴らに俺達の力を貸せだなんてまっぴら御免だね。」
「帰ってこない可能性もあるしね。」
ミヤビ達はある意味では正しい対応をする。
「やはり、パラレルワールドの世界は僕と同じ思考ではないか。それならば、炎囲ミヤビさん、高月ノゾミさん。貴方達に勝負を申し込みます。」
「勝負?」
「僕がもし勝てば、貴方達二人のベルトをほんの一瞬でいいので貸して下さい。」
「それで、俺達が勝ったら?」
「その時は僕が所持している全てのライダーカードをお譲りいたします。」
「マジで!?めっちゃパワーアップ出来るチャンスじゃん。」
「そうだね。いいよ、その勝負受けて立つよ。」
「解りました。今はお互い戦った後で体力を消耗しているでしょう。今から四時間後の午後七時はどうでしょうか?」
「いいぜ。待っているよ。」
雅とミヤビは別れる。

「いいの、雅?あんな約束して。」
「雅さん、フェイトちゃんの言うとおりですよ。あんな身勝手な奴らを相手に下手にでて。」
「問題ないよ。僕の世界のパラレルワールドということは、ミヤビがああいう性格になる可能性は読めていた。後は、僕が勝てばいい。」
雅は戦いに向けて休息をとる。

時は夜七時となり、一つの影と二つの影が向かい合っている。
「来てくださり、ありがとうございます。」
「それより、勝てばカード全部くれるんだよな?」
「装填の守護者の名にかけて。では、お堅いことは抜きにして、始めるか。」
ミヤビとノゾミは構える。
「「変身!」」
【KAMEN RIDE-DARKS-】
【KAMEN RIDE-CHAOSD-】
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
三人は変身する。
「まずはこいつだ!」
【ATTACK RIDE-BLAST-】
ダークスはブラストのアタックライドを使ってディロードに殴りかかる。
「やはり、そう来たか。」
ディロードは躱す。
【ATTACK RIDE-NIETONO NO SHANA-】
ディロードはアタックライドを使い、ロードスラスターを贄殿遮那へ変える。
「マジか!仮面ライダー以外のカードもあるんかよ!」
「なら、余計勝たないと。」
ダークスとカオスドは構わず向かってくる。
「これなら、どうだ。凪風流剣術、烈閃!」
ディロードはバックステップで間合いをとり、横一文字の斬擊で二人を攻撃するが、防御が硬く、怯ませることすら出来ずに二人のキックを受ける。
「力が二分しているとはいえ、やはりダークカオスを相手にするのはきついな。」
ディロードが立ち上がった瞬間、
「今だね!」
【ATTACK RIDE-BIND-】
ディロードは鎖で拘束される。
「しまった!」
ディロードは藻掻くが、藻掻けば藻掻くほど鎖は絡まる。
「いくぞ、ノゾミ!」
「オッケー!これでカード大量ゲットだ!」
【FINAL ATTACK RIDE-DA DA DA DARKS-】
【FINAL ATTACK RIDE-CHA CHA CHA CHAOSD-】
ダークスとカオスドは必殺技を発動し、二人のライダーキックがディロードに炸裂、ディロードは必死の思いで立ち上がる。
「まだ立てるんか。ノゾミ、やるぞ。」
【ATTACK RIDE-SLASH-】
「オッケー。」
【ATTACK RIDE-BLAST-】
ダークスは両手剣型の武器、ダークスブレードにスラッシュの、カオスドはライダーカードを収納している銃、カオスブッカーにブラストをスキャンして次元の刃でディロードを切り裂き、多段ヒットの銃撃でディロードの頭部を狙い、ディロードのマスクは破損する。
「まだ立つのか?次の一撃で終わらせてやる。やり残したことがあるなら言え。」
ダークスはディロードの首筋にダークスブレードを突きつける。
「…二分だけ時間が欲しい…」
ディロードは言う。
「別にいいぜ。そんな即席で考えた作戦、俺とノゾミが華麗に破って、お前のカードをもらってやる。」
「…ありがとう。」
ダークスの許可をとり、ディロードはフェイトの所に向かう。そして、
「フェイト、このカードに願いを込めてくれないか?」
「雅、これってもしかして…」
「ああ、なのはの世界のワールドホープだ。足りない分は僕が願いを込める。うまくいく保証は無いが、これに賭けるしか無い。」
「でも、ワールドホープの起動には主人公(なのは)がいないと…」
「フェイトも、あの世界の主人公の一人だ。だから大丈夫。自分の世界と、希望の力を信じるんだ。」
「……わかった。上手く出来るかわからないけど、やってみる。」
フェイトは承諾し、願いを込める。
「集え、世界の願い!」
ディロードの持つカード願いの力が収束されるが、なのはにはやて、その仲間達の願いを肩代わりするには反動が凄まじく、装甲から火花が散る。
「…もう大丈夫だ。続きといこう。」
ディロードはダークス達の前に立ち上がる。
「おっ、終わったか?」
「ああ。これが、僕を信じて着いて来てくれた人の願いの力だ!」
【WORLD HOPE-MAHOU SYOUJO LYRICAL NANOHA A's-】
ディロードはなのはA'sのワールドホープを発動する。すると、なのはとはやてのカードが光り出し、ロードスラスターを介さずに召喚される。
「…なのは!はやて!」
フェイトはハグをする。
「オイ、仲間を呼ぶのは反則だろ!」
ダークスは文句を言う。
「大丈夫だ。戦うのは僕一人だ。だけど…」
ディロードはダークスに言うと、フェイトの方を向き、
「三人とも、僕に力を貸してくれないか?」
ディロードは質問をする。
「うん!」
「勿論や。」
「当然だよ。」
三人はそれぞれ答える。
「ありがとう。」
【ATTACK RIDE-UNISON-】
ディロードは一言答えるとユニゾンのカードをスキャンする。
「「「「ユニゾン、イン!」」」」
四人の宣言によって、なのは達の身体は光り、ディロードに収束され、ディロードはトライユニゾンへ姿を変える。
「行くぞ!」
ディロードの手には三人のデバイスが融合した武器、レイジングバルディッシュ シュベルトモードが握られ、ディロードはダークス達の所へ走り出す。
「姿を変えたところで、勝つのは私たちだよ!」
カオスドはディロードにエネルギー弾を放つが強化された装甲がそれをはじき、
「サイズスラッシュ!」
ディロードは巨大な魔力の鎌でカオスドを切り裂き、
「皆さんの希望の力をこの手に!」
ディロードはファイズアクセル、トライアルメモリ、ハイパークロックアップ、ソニックのアタックライドを掲げ、それらがひとつになり、スキャンする。
【ATTACK RIDE-HYPER LIMIT OVER ACCEL CLOCK
UP-】
その瞬間、世界が止まったかのようにダークス達の動きは止まる。
「アクセルシューター!」
「ブリューナク!」
「プラズマランサー!」
ユニゾンしているなのは達はそれぞれの弾魔法をダークス達に放ち、
「みんな、決めよう!」
「「「うん!」」」
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
ディロードは分身するかの如きスピードで動き、
「終焉の笛よ、光と雷を交え、邪をなぎ倒す、剣へ変えよ!」
必殺技の詠唱をし、
「「スターライト」」
「「プラズマザンバー」」
「「ラグナロク!」」
「「「「ブレイカー!!!!」」」」
黄、白、桜色の特大砲撃、ディメンショントリニティブレイカーを全方位から放ち、
[hyper clock over!]
〔トライアル!マキシマムドライブ!〕
[time out.reformation.]
それぞれの高速化能力が終わり、
「グアァァァァァッ!」
「ゥアァァァアアアアア!」
ダークス達は悲鳴を上げる。やがて砲撃が収まると、変身が解除されたミヤビとノゾミがいた。
「僕の勝ちですね。」
「……ああ、雅の勝ちだ。好きにしろ。」
ミヤビとノゾミは雅にドライバーを渡す。
「梨花、カオスドの方を頼む。」
「わかったわ。」
雅はカオスドライバーを梨花に渡す。
「羽入、待っていてくれ。すぐに助けて見せる。」
「お願い、羽入。私達に応えて…」
雅は、ポケットに入れていたダークスとカオスドのカードを取り出した。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
二人によって遂に復活を遂げた羽入。しかし、雅に刃を向け…次回『復活のダークカオス』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
マーキュリー回路:Xライダーに変身する為のカード
仮面ライダーダークス:炎囲ミヤビを仮面ライダーダークスに変身させるカード
仮面ライダーカオスド:高月ノゾミを仮面ライダーカオスドに変身させるカード
シャドームーン:シャドームーンを召喚するカード
仮面ライダーBLACK(ファイナルアタックライド):仮面ライダーBLACKの必殺技を発動するカード
ブラスト(ダークス):ダークスのパンチ力を上げる
バインド:敵を鎖で拘束する
仮面ライダーダークス(ファイナルアタックライド):ダークスの必殺技を発動するカード
仮面ライダーカオスド(ファイナルアタックライド):カオスドの必殺技を発動するカード
スラッシュ(ダークス):ダークスブレードに次元の刃、ディメンションエッジを出現させる
ブラスト(カオスド):カオスブッカーのエネルギー弾を強化させる
魔法少女リリカルなのはA's(ワールドホープ):なのはの第二の事件のワールドホープ。ディロードがなのは、フェイト、はやてとトライユニゾンし、ディロード トライユニゾンにパワーアップする
ハイパーリミットオーバーアクセルクロックアップ:ディロード トライユニゾンの力でスピードアップを司る4枚のカードが融合。超光速で行動する

能力設定
仮面ライダーディロード トライユニゾン
パンチ力:31t
キック力:31t
100mを0.5秒で走る。
ディロードがなのは、フェイト、はやてとトライユニゾンした姿。ライトニングフォームと同じ速さで走り、スターライトフォームと同様300tの衝撃に耐える。武器はそれぞれのデバイスが融合したハルバード型のストレージデバイス、レイジングバルディッシュ シュベルトモード。必殺技は三人の魔力を乗せて放つ特大砲撃、ディメンショントリニティブレイカー。 
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