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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百七十五話 カレーを三人でその一

               第百七十五話  カレーを三人で
 僕とチェチーリアさんはそれぞれのカレーの食券を買った、僕はチキンカレーを買ってチェチーリアさんは。
「ビーフカレーにするわ」
「そちらですか」
「そうするわ、辛口でね」
「僕は中辛です」
 味はそちらだった。
「そっちにしました」
「チキンの中辛ね」
「はい、それに」
「ジャガイモ食べたいって思ったら」
 それならだった、チェチーリアさんは今もジャガイモを念頭に置いていた。
「それがいいって思って」
「それでなんですか」
「そうなの、まあジャガイモが入っているなら」
「他のカレーでもですか」
「よかったけれど」
「ここはですか」
「ふと牛肉も食べたくなって」
 それでというのだ。
「そっちのカレーにしたの」
「そうだったんですね」
「ビーフカレーにね」
「確かにビーフカレーでしたら」
 僕が食券を買ったチキンカレーもそうにしてもだ。
「ジャガイモ入ってますしね」
「そうでしょ」
「それにです」
 ジャガイモだけじゃない、うちの食堂のそうしたカレーのルーは。
「お野菜自体が多いですからね」
「勿論お肉もね」
「具沢山なんです」
「あれよね、大学の農学部とか高等部の農業科から」
「形の悪い野菜貰って」
 それもただで貰える、形が悪い野菜は売れないのでもう捨てる位ならということで食堂に回してくれるのだ。
「それでね」
「お野菜を沢山入れられるのね」
「カレーだけじゃなくて」
「他のお料理でもよね」
「もう何でもです」
 それこそ食堂のどんな料理でもだ。
「お野菜も他の食材も」
「沢山入れられるのね」
「結構形とかが悪いと」
 あとほんの少しでも品質が落ちるとみなされるとだ、このことは水産学部、大学のそちらや高等部の水産科のお魚も同じだ。
「もう市場に出せないらしくて」
「こっちに回るの」
「そうなっています」
「それで多いのね、量も」
「はい、あと御飯も」
 カレーライスのもう一方の主役のこちらもだ。
「ちょっと品質が悪いと」
「市場に出せないの」
「はい、ですから」
「食堂にかなり回っているのね」
「そうなんです」
「何か多少ね」
 チェチーリアさんは僕と一緒に食券を食堂のおばちゃんに出しながら首を傾げさせて僕にこうも言った。
「形が悪くても」
「いいですよね」
「味は一緒でしょ」
「はい」
 その通りだとだ、僕も答えた。
「あと栄養の状況も」
「食べものの中にあるね」
「新鮮さとかも」
「そうよね、じゃあね」
「そこが結構五月蠅くて」
 日本ではだ。
「ちょっと形が悪いとなんです」
「市場に出せなくなるのね」
「はい、それでこうしたお野菜は」
「こうした場所に回るの」
「あと農家の人達で食べます」
 この学園だと大学の農学部や高等部だと農業科の皆がだ。 
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