八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百七十四話 山の世界その五
「考えてみてるんだけれどな」
「じゃあやってみたらどうだよ」
「うちの学校にもあるしな、部活で」
グレーシー柔術部だ、他にはコマンドサンボ部というのもあるしマーシャルアーツ部や中国拳法部もある。
「そっちにも行ってみろよ」
「それで試しにやってみろ」
「そうしたらわかるだろ」
「具体的にどんなのかな」
「そうだな、柔道もいいけれどな」
それだけじゃなくてというのだ。
「そっちもやってみるか」
「まあ殴る蹴るもあってな」
「投げる絞めるだけじゃなくて」
「あれは凄いよな」
「ハードだぜ」
「俺ボコボコにされるか?」
中川君は自分からこんなことを言った。
「グレーシー柔術やったら」
「柔道そういう技ないしな」
「下手したらそうなるか?」
「投げられなかったら」
「マウント取られてな」
「あのマウントがな」
中川君はこうも言った。
「怖いんだよ」
「顔殴られまくって」
「そうなったらアウトだな」
「もうその時点でボロ負けで」
「顔も腫れ上がってな」
「そうならない様にするな」
こんな話をしていた、そしてその中川君が僕のところに来て言ってきた。
「義和も興味あるか?」
「グレーシー柔術に?」
「ああ、あるか?」
「格闘技自体がね」
どうもとだ、僕は中川君に答えた。
「あまりね」
「興味ないんだな」
「だからね」
それでとだ、僕は中川君に答えた。
「グレーシー柔術も」
「しないか」
「名前は聞いたことあるけれど」
それでもだ、僕の場合は。
「中身知らないし」
「殴ったり蹴ったりか」
「そうしたこともされるのは」
「どうにもか」
「好きじゃないしね」
僕としてはだ。
「バスケは好きだけれど」
「格闘技はか」
「そちらは」
こう中川君に答えた。
「観るのは好きでも」
「やるのはか」
「興味がないんだ」
「そうなんだな」
「プロレスは好きだしね」
いい意味でエンターティメントだと思う、それにプロレスラーも鍛えていないとなれるものじゃない。
「あれとか」
「ああ、プロレスな」
「プロレス同好会も頑張ってるよね」
「うちの学園のな」
うちの高等部にもある。
「俺もプロレス好きだしな、ホーガンさんとか」
「君ハルク=ホーガン好きなんだ」
「恰好いいだろ」
「うん、あの人もね」
僕はこう中川君に返した。
「いいね」
「あの人もかよ」
「僕は猪木さんが好きなんだ」
特に若かりし日の全盛期の活躍は見ていて気持ちいい、確かにダーティーだけれど華麗で恰好いいファイトだ。
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