八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百七十三話 涼しさその十
「とても」
「それだけの寒さは」
「東南アジアではでござる」
マルヤムさんはまた話した。
「未知でござる、それだけに」
「冬が待ち遠しいのね」
「どんなものか肌で知りたいでござる」
「このままいけばなるから」
冬、その季節にだ。
「待っていて、そしてね」
「待っている間は」
「秋を楽しんで」
「わかったでござる」
「さっきも言ったけれど文化祭や運動会もあるから」
こうした学校のィベントがだ、実は日本の学校は世界でもイベントが多いらしい。こうしたことも含めて。
「楽しんで」
「ではそうさせてもらうでござる」
「どっちもすぐだし」
「まずは運動会でござったな」
「そして文化祭よ」
「そうなるでござるな」
「そして文化祭が終わったら」
もうそれからはだ。
「冬が間近よ」
「拙者が待っている」
「その季節だから」
「では秋を楽しむでござる」
「そうしてね」
こうマルヤムさんに話した、そしてだった。
マルヤムさんは唸ってこう言った、そのうえで。
御飯を食べた、それから僕達は学校に行くけれどこの朝は一作日どころか昨日と比べてもだった。涼しくて。
それでだ、僕はバスの中で言った。
「本当に涼しいね」
「そうね、このままだと」
「あと少しで衣替えかな」
「まだ早い気もするけれど」
九月の中旬だ、衣替えは十月になってからだかだ。
「それでもね」
「この涼しさだと」
「衣替えもね」
「そろそろって思えるわね」
「そうだね、何か神戸にいたら」
それこそだ。
「夏は八月を終わったら」
「駆け足で終わる感じね」
「そうなんだよね」
この辺り大阪と違ってだ。
「もうすぐにね」
「北海道だともっとだったわ」
「八月が終わったら」
「駆け足よ」
神戸以上にというのだ。
「終わってね」
「秋になって」
「その秋もね」
「すぐに終わって」
「冬になるの」
「秋田もそうだったわ」
詩織さんも言ってきた。
「もうね」
「夏は八月が終わったらすぐに終わって」
「秋も駆け足で」
「長い冬だね」
「そうなっていたわ」
「そうだよね、あと日本も東北はそうで」
僕は思い当たることがあった、それはというと。
「欧州もそうなんだよね」
「欧州は寒いわ」
友奈さんは僕が出したこの地域のことにも応えてくれた。
「何しろ緯度が日本よりも上の地域が多いから」
「そうなんだよね、パリだってね」
フランスの首都のこの街もだ。
ページ上へ戻る