八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百六十九話 沖縄とはその五
「幕府の待遇もよかったし」
「そうだったな、確か」
「むしろ李氏朝鮮よりずっとね」
「そうしたことは言わないのだな」
「何か戦争の被害者とか言うけれど」
「言う者もだな」
「よく見たら運動家だし」
北朝鮮も絡んでいてなのは言うまでもなかった。
「そんなのだし」
「捻じ曲げて報道されているか」
「文化も歴史もね、ありのままにして見れば」
沖縄、この県をというのだ。
「凄くいい場所よ」
「料理美味しいですよね」
僕は日菜子さんにまずはこのことから話した。
「それに海も奇麗で生きものも」
「そうでしょ、珍しい生きものも一杯いるし」
「いい場所ですよね」
「私空手やってるけれどね」
今度は武道の話だった。
「これもね」
「沖縄からでしたね」
「そう、沖縄に中国の拳法が伝わって」
そうしてというのだ。
「形成されたものでね」
「日本全体に伝わってですね」
「今に至るのよ」
「そうでしたね」
「生きものだってね」
「色々いますよね」
「アマミノクロウサギとかヤンバルクイナとか」
「オオコウモリもいて」
「海にもいるし」
そこでも活動化の人達は騒いでいるけれど騒ぐだけでそうしたところを見ているのか甚だ疑問だ。平日のお昼から騒いでいるけれど。
「ウミヘビとかね」
「あれ食べたりもしますね」
「するわよ、ヘビならハブもいるし」
沖縄といえばこれの毒蛇だ。
「ヒヤンとかハイとかもいて」
「八条動物園にもいる」
「珍しい蛇達よ」
そのヒヤンやハイはだ、一時は実在しているのかどうかすら疑われていた。あまりにも目撃例が少なくて。
「あと珍しいならヤマネコもね」
「イリオモテヤマネコですか」
「もう一種類いるって噂もあって」
「そうらしいですね」
僕もこの噂は本で読んで知っている。
「もっと大きいのが」
「結構大きいらしいのよ」
「豹みたいな?」
「そんなに大きくないでしょ」
日菜子さんはそこまでは流石にと言った。
「幾ら何でも」
「あの島には」
「そんなに大きな島じゃないし」
「沖縄本島よりずっと小さいんでしたね」
「もう全然小さいわよ」
「そんな島にですか」
「そんな大きな、豹みたいなヤマネコがいるとか」
それはというのだ。
「ないでしょ」
「そうですか」
「オセロット位か、では」
ここで井上さんがこの生きものの名前を出してきた。
「アマゾンにいる」
「オセロットね」
「これも八条動物園にいるな」
「豹とかより小さいわね」
「それでと思ったが」
「そうじゃないかしらね」
日菜子さんも井上さんにこう返した。
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