| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四百八十二話 パープルアイその十一

「効果あるわよ」
「だったら余計にな」
「実際にあったら危険ね」
「義眼とかで裏社会じゃ装備してる奴いるらしいけれどな」
 見えることが出来てしかも攻撃も出来るのだ。
「けれどな」
「それでもよね」
「ああ、表でそんなの使ったらな」
「危険物所持法違反よ」
「それになるよな」
「だからね」
 そうしたものもというのだ。
「表じゃまずないし」
「普通の目だと余計にだろ」
「ええ、確かに迷惑ね」
 持っている自分にしてもとだ、アンジェレッタもここで納得した声で応えた。
「そんな目になっても」
「そうだろ、かっとしてって誰にでもあるだろ」
 ロザリーは人間はそうしたものと考えている、誰でも衝動的に怒って何かをしてしまうことがあるとだ。
「だからな」
「そんな力は持っているべきじゃないわね」
「ロケットパンチもな」
 こちらもというのだ。
「こっちは余計にロボットだけれどな」
「まあ気を放つことは出来るけれどね」
「百歩神拳だな」
「あれは出来るけれど」
「あんなの出来る位ならな」
「それなら?」
「精神の鍛練も相当してるだろ」
 気を練って放てるまでの技を備える位修行していればというのだ。
「だからそうそうな」
「かっとしても」
「気とか出さないだろ」
「そうかしら」
「やっぱり気って精神も必要だろ」
「それでその精神も鍛えているから」
「そんなな」
 衝動的に何かする、そうした行いはというのだ。
「しないだろ」
「それ人によらない?」
「修行していても心の鍛錬出来てないっていうのかよ」
「気を練れてもね」
「あれ精神も必要だからな」
「気を出すには気の修行でしょ」
 アンジェレッタは考える顔になってロザリーに話した。
「だから精神、心とはね」
「また違うか」
「剣道してても心の修練出来ていない人いるし」
「ああ、いるよな」
「どんなスポーツでも文芸でもそうじゃない」
 心の鍛錬が出来ていない輩はいるとだ、アンジェレッタは看破した。
「脳味噌筋肉どころか」
「その力悪用する様な奴か」
「そうしたのもいるし」
「気を使える様になってもか」
「どうしようもない性根の奴だっているでしょ」
「気と心は別か」
「幾ら強い気を養ってて操ることが出来ても」
 それでもというのだ。
「心が腐ってる奴とかね」
「いるんだな」
「そうしたものでしょ」
「ううん、そうなのか」
「そうした奴も結局ね」
「危険物持ってるのと一緒か」
「それで捕まるでしょ」
 そうもなるというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧