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ヘタリア学園

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第百七十九話  寒くなくなったけれど

第百七十九話  寒くなくなったけれど
 スウェーデンの顔を間近に見て固まったフィンランド。何とかこの場を取り繕うとします。愛想笑いをしてから彼に言います。
「あははははははは」
 まずはこれからでした。そのうえで。
「月が奇麗ですね」
「そっが」
 けれどスウェーデンはこれだけです。全然何も動じた様子はありません。
「それにちょっと寒いですよね」
「んだべが」
(怖えええええええええええええ)
 いい加減心の中で叫びだしました。
(あーーーーやっぱり怖いよこの人。僕この人と暮らすの普通に無理だよ)
 心の中ではこう思っているのですが言えません。かわりにやっぱりこの場を取り繕う言葉を述べます。
「僕の勘違いからも知れませんけれどね」
「んだか」
(どうしよう。僕この人の属国になるの止めようかなあ)
 そんなことを考えだすフィンランドでした。その間にスウェーデンが近寄ってきていることにも気付きません。まだあれこれと考えています。
(明日の朝一で逃げれば)
 あれこれ考えていると急に。スウェーデンが抱きついてきました。
「え・・・・・・」
「温いか?」
(怖い!)
 心の中での言葉です。けれどこうも思うようにしました。
(悪い人じゃない。ちょっと会話が通じないだけで)
 自分で自分に言い聞かせます。
(うん、きっとそうだ、そうだよね)
 そうは思っても怖いものは怖いです。フィンランドも何かと大変なのでした。


第百七十九話   完


                         2008・5・16
 
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