空に星が輝く様に
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87部分:第七話 二人の仲その十二
第七話 二人の仲その十二
「あいつもうフェロモン全開だしね」
「それも常時ね」
「あの胸何よ」
「脚だって」
やっかみの言葉だ。しかし彼女達に自覚はない。
「これでもかって位に出して」
「何だっていうのよ」
「男たぶらかしたんでしょ、どうせね」
「そうでしょうね」
「それでたぶらかした男騙して」
こう傍目から聞くと下衆な言葉を話していく。
「そうよね、騙された男が可哀想よ」
「あんな奴にね」
「それにしても」
ここで橋口が言った。
「相手誰かしらね」
「その相手?」
「騙された相手?」
「そう、そいつ」
話は自然とその相手についての話にもなった。
「どんな奴かしらね。うちの学校かしら」
「そうじゃないの?いるとしたら」
「だっていつもクラスに来たらそんな顔だし」
「そうよね」
「だったらね」
今星華は話を聞いているだけだ。三人で話をしていく。その中で今度は野上が言ったのであった。
「居合部かしら」
「あいつのいる部活?」
「そこ?」
「ほら、よくあるじゃない」
ここでさらに言う野上だった。興味津々といった顔でだ。
「同じ部活で、っていうの」
「ああ、あるある」
「それも結構以上にね」
二人も彼女の今の言葉に頷く。
「あるわよね、確かに」
「学校だし、ここ」
「だからよ。それじゃないかしら」
こう言う野上だった。
「居合部の馬鹿が誰かね」
「そうね。居合部ならね」
「誰がそうなっても不思議じゃないわね」
「そうそう、確かに」
「世の中馬鹿な男も多いし」
三人はそれぞれ行っていく。そうしてだった。
今度は州脇がであった。言ってきたのである。
「そうだ、後は剣道部」
「ああ、道場一緒だし」
「そっちの線も有り得るわね」
「えっ、剣道部って」
ここで、であった。星華が驚きの声をあげた。そうしてそのうえで同じく驚いた顔になってそのうえで三人に対して言ってきたのであった。
「まさか。それは」
「あれ、星華ちゃんどうしたの?」
「急に驚いた顔になって」
「何かあったの?」
「あっ、別に」
三人の言葉を受けて急に冷静さを取り戻した。そのうえで何とか落ち着きを保ってそのうえでまた言葉を返したのであった。その間は僅かだったが彼女の努力はかなりのものだった。
「何もないけれど」
「そうなんだ。急に声あげたから」
「何かって思ったけれど」
「何もないんだ」
「そう、それにしてもよ」
何とかさりげなくを装って三人に尋ねにかかった。
「剣道部って居合部と同じ場所だったの」
「そうよ。同じ道場使ってるのよ」
「柔道部とは別の場所ね」
「そこを一緒に使ってるの」
三人はこう星華に説明するのだった。
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