漫画家の妹
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第三章
彼女も姉の原稿を手伝った、姉は彼女のパソコンに自分の原稿を送ってそのうえでだった。仕事を手伝ってもらった。
未穂は仕事をこなしていく、一緒にお風呂に入っても。
姉の髪の毛を洗って乾かす、それだけでだった。
「時間がね」
「かなりよね」
「短縮出来て」
「お風呂にも入られて」
「それでね」
こう未穂に言うのだった。
「気分転換も出来て」
「漫画を描くことが出来るわね」
「効率よくね。それでね」
「今日寝られそう?」
「少しだけれど」
時間にして二時間でも三時間でもというのだ。
「出来そうよ」
「よかったわ。じゃあね」
「寝ないと駄目よね」
「寝てね」
そしてというのだ。
「そうしてね」
「身体も休めもして」
「そしてよね」
「漫画描いてね。お風呂に入らない寝ないじゃ」
「よくないからね」
姉もwかあっているのだ、このことは。
「だからね」
「そう、じっくり寝てね」
「そうさせてもらうわね、少しでも」
「ええ。幾ら大変でも」
「お風呂に入って気分転換をして」
「寝て休んでね」
「描いていくわね」
妹に髪の毛を洗ってもらいながら言った、自分も妹の髪の毛を洗おうとしたがその間に身体を洗っていてくれと言われて止めた。
それでお風呂から出ると髪の毛を拭いて乾かしてもらってからだった。
パジャマを着てまた描いた、そうした日が続いてだった。
どの仕事も締め切り前に出来た、それで姉は未穂に言った。
「有り難う、あんたのお陰でね」
「お仕事出来たのね」
「ええ、無事にね」
「それはよかったわ」
未穂は姉の言葉に微笑んで返した。
「締め切りに間に合って」
「漫画の連載もイラストも同人誌もね」
その全てがというのだ。
「終わったわ、それでね」
「それで?」
「お礼をさせてもらうわね」
「そんなのいいわよ」
「よくないわ。今回はあんたのお陰で助かって」
それでと言うのだった、遠慮する妹に。
「ほっと出来たから。だからね」
「お礼をなの」
「美味しいもの食べに行きましょう」
これが姉の言うお礼だった。
「あんたの好きなもの何でもね」
「食べさせてくれるの」
「好きなだけね。お金は私が出すから」
「それじゃあ」
「好きなの言って」
「それならね」
未穂は姉の気持ちを受け取った、そしてその気持ちを汲もうと思ってだ。
今自分が食べたいものを告げた、すると姉はすぐに彼女をそのお店に連れて行った。そのうえでお礼をした。
漫画家の妹 完
2018・8・28
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