エアツェルング・フォン・ザイン
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そのさんじゅうよん
12月31日 朝
「おーい!アリスー!ザイーン!神社の忘年会兼新年会行こうぜ!」
「いきなり玄関開けて何よ?寒いから閉めてちょうだい。
あと雪はちゃんと落としてから入りなさい」
「おう、わるいな」
「いよっ!魔理沙!元気だったか?」
「元気だったぜ!風邪一つ引いてないしな」
「魔理沙はバカだもの。風邪なんて引かないわ」
「いやいや、アリス、バカは風邪を引かないんじゃない。
風邪を引いても気付かないんだよ。
つまりバカはバカなのさ」
「お、おまえら…私をディスって楽しいか?」
「「うん(ええ)すっごく!」」
「おまえらなんてだいっきらいだ!」
という訳で年末年始は博麗神社で呑み明かす事になった。
それと、一つ面白い事を思い付いた。
同日 昼過ぎ
「あー、えっと、アリス、玉藻。
フラン達呼びたいからもう出たいんだけど」
「ええ、構わないわよ」
「いーよー」
「じゃぁ、行こうぜ」
紅魔館正門
「おい、クレナイ・ミスズ。
フランとレミィに会いに来たんだが通っていいか?」
「zzz…」
居眠り門番は肩や頭に雪を積もらせたまま、眠っていた。
「聞いてないわよこの門番」
「ぐっすりだね…」
「まぁ、庭に妖精が入り込んでる時点で無視してもよかったが、一応礼儀として…な?」
紅魔館の庭ではバカルテットが遊んでいた。
「じゃぁ無視して入りましょう。
入ればメイド長が出てくるでしょうし」
「そだな」
そして、紅魔館正面玄関についた。
「あ、二人共、少し待ってて」
「どうしたのよ?」
「なに?」
不思議そうにしているアリスを無視して、アクアエレメントを数個ジェネレートする。
「行け」
それをウィンドエレメントで包み、正門上空へ。
「バースト」
バッシャァァァァン!
「さ、行こうぜ」
「………………………ええ」
「私しーらない」
紅魔館のドアを開けると、咲夜が目の前に現れた。
「こんにちはザイン様、アリス様、玉藻様。
本日はどのような要件でしょうか?」
何時もは居ないアリスが居るから少し不思議そうにしていた。
「レミィに少し、いや、かなり面白い相談事があってな。
通してもらっていいか?」
「お嬢様はまだお休みになられております。
妹様も同様です」
あっちゃぁ…アイツらまだ起きてなかったか…
まぁ、アイツらの起床時間が三時~四時半だもんな…
「じゃぁ、アイツらが起きるまで庭に居るよ」
「は、はぁ…」
庭に出ると、見覚えのある顔が見えた。
「おーい!ルーミアー!」
と呼べば、金髪にモノクロの服を着た幼女が飛んで来た。
「わはー!ザインなのだー!」
「久しぶり。元気してたか?」
「元気だったのだー!」
「ねぇねぇルーミア、コイツ誰?」
「待ってよチルノちゃーん!」
「わー!おいてかないでー!」
「おいてくなよなー!」
ルーミアの後に騒がしい連中も来た。
ルーミアが子供っぽい話し方なのはバカルテットと居るからか?
「よう、俺はザイン。妖精兼戦神兼半吸血鬼兼元人間の寺子屋講師だ」
「よーし!お前アタイの手下になれ!」
「ち、チルノちゃん!この人神様だよ!?」
「しらなーい!サイキョーのアタイにヒレフセー!」
いまのひれ伏せって絶対カタカナだな…
「ねぇ、ルーミア、この人と知り合いなのかい?」
とショタ…じゃねぇや、ロリのリグルがルーミアに尋ねた。
「知ってるのだー。美味しいお酒をいっぱい持ってるのだー!」
「お酒!?」
とミスティアが反応した。
「卸さんからな」
「えぇー…」
やっぱりか…
「だけど、もしもお前達が今夜の博麗神社での忘年会に来ると言うなら、俺の持ってる酒を呑ませてやってもいいぞ?
さぁ、どうする?」
「「「「行く!」」」」
「え、えぇ…」
バカルテットが即答し、保護者の大妖精が困惑している。
「うっしゃ交渉成立」
あ、そうだ…
「ルーミア、少し来てくれ」
「わかったのだー」
ルーミアを連れて、チルノ達から離れ、庭の隅まで移動する。
「こんな所まで連れてきて何よ?
変な事したら食らうわよ?」
彼女はさっきまでの子供っぽい雰囲気を一変させ、妖艶な大人の女のような雰囲気を纏った。
「物騒だなぁ、なぁに、その手の話じゃないから安心しろ」
「で、話って?」
「お前の能力って闇だよな?」
「ええ、そうよ。それがどうかした?」
「例えば特定の光源…太陽とかからの光だけをシャットアウトしたり弱めたりできるか?」
「できなくもないけれど…」
よし…
「んじゃ次。闇をどのくらいの広さまで広げられる?」
「夜なら闇全てが私のテリトリー。
昼でも半径30メートルまでなら」
うーん…半径30メートルか…
たりないなぁ…
「なぁ、ルーミア」
「何よ」
「お前…
封印解いたら何れくらい広げられる?」
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