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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第九幕その七

「自分の力で全部出来るともね」
「思わないよね」
「そうしたことも」
「偶然は偶然で終わらせられないよ」
 そこはとてもというのです。
「そう考えて終わらせるにはあまりにも不思議だからね」
「うん、説明しきれないよね」
「人の運命が変わっていくことも多いから」
「偶然の出来事や出会いからね」
「そうだよね」
「僕はそこから神様を再認識したんだ」
 あえて疑ってみてそれからです。
「そしてね」
「今はだね」
「神様も信じていて」
「信仰も備えていて」
「神学もだね」
「そう、備えているよ」
 その通りだとです、こう言ってでした、そのうえで。
 そうしたことをお話してでした、先生はここでこうしたことも言ったのでした。
 先生はです、また言ったのでした。
「僕も偶然からね」
「うん、僕達と会ってね」
「それで一緒になって」
「日本にも来てね」
「今こうして暮らしているし」
「全て神様の導きだよ」
 それが偶然だというのです。
「有り難いよ、ではね」
「うん、これからもだね」
「頑張ってそうして」
「神様のお導きに感謝して」
「そうして生きていこうね」
「そうするよ、皆と一緒にね」
 ここで動物の皆を笑顔で見た先生でした。
「若し皆と神様の導きで出会えなかったね」
「先生はどうなっていたか」
「そう言うんだ」
「うん、本当にね」
 これが先生の返事でした。
「それじゃあ今からね」
「今から?」
「今からっていうと」
「お茶を飲もうね」
 こう言ってでした、そのうえで。
 先生は皆と一緒にお茶もお菓子も楽しみました、そして皆で研究室で論文を書いている休憩時間の時にでした。
 王子がくれた薔薇、花瓶に差しているそれを見てまずはオシツオサレツが言いました。
「奇麗な薔薇だね」
「うん、何度見てもね」
 こう二つの頭で言うのでした。
「真っ赤でね」
「本当に奇麗な赤だね」
「この薔薇を胸にさしたら」
 ガブガブが言うことはといいますと。
「先生もどれだけお洒落か」
「あっ、いいわね」
 ダブダブはガブガブのその言葉に頷きました。
「先生いつもスーツだしね」
「似合うと思うよ、僕も」
 トートーも続きます。
「先生のスーツに薔薇はね」
「そうしたお洒落もよくないかな」
 ジップも同意でした。
「先生もね」
「最近サプールって人達がいるわね」
 ポリネシアが言った人達はといいますと。
「お洒落にスーツ着てアクセサリーも付けて」
「ああ、コンゴにいる人達だね」
 チーチーもサプールについて知っていました。
「あの人達確かにお洒落だね」
「ステップも踏んでるよね」
 ホワイティも知っていました。
「フランス語を使ってね」
「先生フランス語も喋れるし丁度よくない?」
「そうよね」 
 チープサイドの家族もこう考えました。 
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