八条学園騒動記
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第四百七十八話 古代フェニキア人その八
「あれね」
「絶対に紀元前のとは違うから」
「フェニキア料理っていうと」
エイミーはこう言った。
「紀元前に成立したっていう」
「胡椒をよく使った肉料理に野菜料理ね」
「お米も使ってるし麺類もね」
「フルーツサラダも有名ね」
「お弁当だってね」
「どれもないわよ」
ベスははっきりと言い切った。
「そもそも胡椒がね」
「ないわね、確かに」
「胡椒はマウリアじゃない」
当時はインドそれも古代であった。仏教が成立するかしていないかという連合から見れば大昔のことだ。
「そこから仕入れるもので」
「フェニキア産じゃなかったわね」
「そう、他の食材もね」
調味料や香辛料を含めてだ。
「どれもね」
「当時はなかったのね」
「トマトないわよ」
フェニキア料理でもよく使われるこの野菜はというのだ。
「紀元前はね」
「そうよね、トマトはね」
エイミーもこのことはわかっていた。
「アメリカ大陸から伝わったから」
「だからね」
それでとだ、ベスはエイミーにさらに話した。
「トマトないわよ」
「そうよね、絶対に」
「だからトマトはアレンジで使ってるって言ってるし」
フェニキア人のシェフ達もだ。
「そこはよ」
「結構いい加減なのね」
「そうよ、まあ犬はカルタゴで食べていたらしいけれど」
古代のこの国ではだ。
「それでもね」
「トマトについては」
「なかったわよ」
紀元前のメソポタミア、フェニキア人達がいたこの地域にはというのだ。
「果物だってね」
「フルーツサラダに使うけれど」
「こちらもね」
「なかったのね」
「そう、あんなに豪勢にはね」
フェニキアもカルタゴもフルーツとその料理はよく食べるがというのだ。
「使ってなかったし」
「ザクロは使ってたのよね」
「カルタゴでね」
「何かカルタゴよく出るわね」
「むしろあっちの方が有名だしね」
フェニキア本土よりもだ。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、ローマと戦ったし」
「そのことでメジャーになってるわね」
この時代でもカルタゴは有名であるのはこのことからだ、ポエニ戦争は人類の歴史に語り継がれている戦争の一つだ。
「あそこは」
「同じフェニキア人国家でもね」
「連合でも国になってるし」
「別々でしかもね」
「あっちの方が有名なのね」
「フェニキア人も戦ったけれど」
その戦争はというと。
「アレクサンドロス大王とね」
「ああ、テュルスね」
「それでもね」
「ローマとは三回もだしね」
「テュルスは一回だから」
そしてその戦争で滅んだのだ。
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