こちらサダハシ探偵事務所
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こちらサダハシ探偵事務所1-6
「いい加減おきろやぁ!」
朝からやかましい気もするが、もはやこうでもしないと...
「んん〜あと少し...お客さん来たら今日は開店時間1時間遅めます〜言うといてくれ...」
「もう開店時間から2時間たってんだよ!まず、あんた今日出かけるんじゃないのかよ?!あと、起こしてる間窓からチラチラ見たけど誰も来んかったわ!」
「午後からだから大丈夫...すぴぃぃいぃぃ...」
そう、もうそろそろ挨拶がおはようからこんにちはに変わろうとしているころ。商店街を行き来し、買い物をしにきている人で賑わう中、うちの店だけが閉まっていた。
「おっそーだ!お客さんに言うことも言えてかつ、寝てられる方法あるじゃん!」
「...ん〜そりゃ、助かる...ん?え、ちょっと兄ちゃん布団運んで何やってるん...?」
「いやだって、てんちょーが店前で寝ながら、お客さんが来たら声かければ一石二鳥じゃん」
「...! ちょ、ちょ、ちょぉーとまったぁー!まさかこの私を出す気じゃないだろうね?いやうちには従業員2人しかいないんだから私なんだろうけどさ!えぇ...と、そ、そんなことしていいのかい?そんなことしたら給料半分減らすよってちょっと待て!この体勢は間違いなく階段から転げ落ちる!ていうか意図的に落とそうとしてるよね⁈わわわかった、わかったからその手を離せぇぇぇぇぇ!」
階段から見事に落ちて、スッキリ目覚めるこができたところで仕事を始めることにした。
「いてぇ...よく同じ人間相手にこんなことできるなぁ...」
「逆にあんなことされて怒らない人の方が少ないと思うんですが」
お店のシャッターを開けて開店準備を始めようとしているところ。店長が腰を抱えながら露店にするものを運んでいる。
「えぇっとこれで準備できたかな。特にこれといってやって欲しいけど、まぁ接客の基本のことはちゃんとやっといてね」
「来た瞬間に寝ていたヤツに言われたくないんですが」
「あの時は前日飲んでて、徹夜しちゃっただけなんだってば...んじゃ、昨日も言ったけど今日居ないからしっかりやってくれよ!...そういえばまだ名前聞いてなかったな...」
「今更かよ!いや人のこと言えないけれども!...っと、定橋潤。まぁバイトとかでコンビニ店員やってたから割と接客は得意だぜ」
「あるばいと?こんびに?また外の世界の言葉かい。名前もまた珍しいな。歴史上の人物にも似たような名前聞いたことないが。まぁ接客が得意なのは助かるわい」
歴史上にも日本人いないのか。おっちゃんが歴史をどれだけ知ってるかは定かではないが、これだけ文化を持ってきた日本人だったら、有名になっててもいいはず。
「そういや、おっちゃん名前なんていうんだ?」
「私かい?レナードっうもんだ。でも、名前で呼ばれるより兄ちゃんが呼んでる通りでいいよ。んじゃ行ってくるけど、やることちゃんとわかってるかい?あ、一応兄ちゃんしかいないから、店から離れたりしないでね」
「はいよ、わかったからおっちゃんがいるとなんか色々と疲れるんで早めに出てってもらいたいんですが」
「...本当容赦ないね。んじゃしっかりやってくれよー!」
「ただいま帰ったぞーい...って、へ?」
店の中には、つい昨日までとうってかわって店の雰囲気が変わり、それにつられて客も混雑とまではいかないが、普段ではあり得ないような風景だ。
「おー、おかえりー、あまりにも客来ないから色々とやったら、この様だぜ。感謝しろよ!」
「お、おう…」
5時間前…なにがすごいって、周りの店には人が入ってるのに、うちには入る目線すら感じない。接客してないのは楽だが、どう考えても恥ずかしい。せめて立ち見する人ぐらいはいてほしい。どうしようかなぁ。と、その時に目に入ったのは探偵帽子。さっき揉め事を解決した時、この帽子かぶり直したらパッと閃いたよな。…やってみるか。
「ってなわけで、なんか色々と思いのままに服やら帽子やらの場所移動したらこうなったぜ」
「へー、そりゃありがたいや。って別にお前さんに感謝することなんて一つもないんじゃ…」
店長の鋭いツッコミは無視するとして、やることもやったしそろそろ閉店だから店しまうか。
「んじゃ、だんだん人も引いて来たしそろそろ終わりでいいかい?」
「そうだな。んじゃ、ちょっと待っててな」
と言って、戻って来た時には封筒を手にしていた。
「ほい、約束通りの給料だ。10リンス…って言ってもわからないか。だいたい月給の分の1くらいだな」
月給の4分の1というと…だいたい1週間、10万くらいだろうか。ということは1リンス=1万って感じか。
「自分で言っておいてなんだが、申し訳ないなこんなもらっちゃって」
「いやいや、今日は久しぶりにと客が入ったからな。その分の謝礼も含めてるから」
「まぁそれならありがたくもらっとくか。でも、おっちゃんそんなんで生活大丈夫なのか?」
「心配いらんよ。息子が、何気に仕事に成功しててなぁ。月100リンスくらいこっちに来るからな、正直働かなくても生きてけるんだけどな!」
「今までの礼返せよ」
後書き
どうも、5分前にしまったものをどこにしまったか頻繁に忘れる小説書きです。きっと忘れやすいのは、社会に物が溢れすぎているからでしょうそうでしょう。
さて、物語は前々回くらいからタイトル回収するとか言いながら、全く進んでおりません。が、僕の未来予知が一時的にくるっただけですのでご安心を。まじめな話をすると、なっかなかネタが思いつかず、1章で打ち切りにしようかと考えたほどでございます。そんなことしたら周りから叩かれまくるのでしませんが。
次回は潤が、店を出て今度こそ探偵事務所を建てれるかくらいのところまで行けてたらと思います。まぁどうぞ気長にお待ちください。
それでは、次回もよろしくお願いがいします!
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