オズのガラスの猫
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第六幕その九
「あそこだけの橋なの」
「そうなのね」
「ミスターはあそこの橋守りでしょ」
ガラスの猫も言ってきます。
「だから基本あそこから離れなくて」
「次の橋ではなのね」
「また別のね」
「橋を見られるのね」
「そうよ」
まさにというのです。
「だからどういった橋かはね」
「楽しみにして」
「そうして行きましょう」
「わかったわ、じゃあ御飯を食べて」
今度は蒸し餃子を食べつつ応えるナターシャでした。
「それから皆でね」
「その橋にも行くわよ」
「わかったわ、今度はどんな橋かね」
「楽しみにしてよね」
「行かせてもらうわ」
是非にというのでした、そしてです。
一行は中華料理で魚介類を使ったものを楽しんででした、そうしてからまた出発してそうしてです。
その橋に向かいました、今度の橋はといいますと。
「あれっ、この橋は」
「どうかしら」
「これまた面白い橋ね」
ナターシャはその橋を見つつガラスの猫に応えました、見ればです。
その橋は水です、氷ではなく水を固めてそうして出来ています。透明な感じでガラスとはまた違った感じです。
「お水で出来た橋なんて」
「魔法で造った橋なの」
オズマがナターシャ達に笑顔でお話します。
「魔法使いさんがね」
「あの人が造られたんですか」
「そうなの、何を素材にして橋を造ろうかって考えて」
「そうしてですか」
「下にお水が流れてるでしょ」
「はい」
見ればかなりの量のお水が流れています、その中には沢山のお魚も泳いでいます。
「それならお水を使ってね」
「橋を造ろうってなってですか」
「そうしてなの」
「お水を固めてですか」
「橋にしたのよ」
「そうなんですね」
「面白いでしょ」
オズマはナターシャににこりと笑って言いました。
「こうした橋も」
「面白いっていいますか」
「奇想天外ですね」
「まさかお水の橋なんて」
「お水を渡るのに」
「物凄いことですね」
ナターシャだけでなく他の子達も言います。
「お水の橋とは」
「お水があるならお水を使う」
「そうした発想で橋を造るなんて」
「ちょっとないです」
「オズの国ならではですね」
「そうでしょ、オズの国ならではよ」
まさにと言うオズマでした。
「お水の橋はね」
「ちゃんと渡れるわよ」
ガラスの猫が言ってきました。そのお水の橋を見つつ。
「この橋もね」
「さっきのトランプの橋と同じで」
「そうよ、固い橋よ」
「コンクリートの橋よりもなのね」
「同じ位固いわよ」
コンクリートの橋と、というのです。
「そうなのね」
「そう、だからね」
「安心して渡ればいいのね」
「石橋をたたいて渡るって言葉があるわね」
ここでこの言葉も出したガラスの猫でした。
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