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おぢばにおかえり

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第四十五話 二学期になってその十一

「油断しないで最後までね」
「勉強して、ですね」
「体調も維持してね」
「頑張っていきます」
「そうしてね、あと大学だけじゃないからね」
 治良さんは私にこうも言ってくれました。
「専修科もあるし」
「天理高校からも行けますしね、あそこは」
「誰でも行けるよ」
 高校を卒業した人なら誰でもです。
「だから千里ちゃんもね」
「行きたいならですね」
「行くといいよ」
 若し大学に落ちてもというのです。
「ここで働いてもいいし」
「詰所で」
「そう、丁度人手不足だしね」
「でしたら」 
 私は治良さんにすぐに応えてこう言いました。
「まだお父さん達と具体的にお話してないですけれど」
「詰所に入ってくれるのかな」
「ここから通わせてもらっていいですか?」
 大学にとです、治良さんにお願いしました。
「よかったら」
「いいね、じゃあ先任先生にもお話しておくね」
「お願いします」
「それだったら本部勤務でも専修科でもだしね」
 本当にどっちでもです。
「ここから通えるからね」
「そうですね、そういえば」
「千里ちゃんはどっちにしても詰所に入ってくれるんだね」
「よかったら」
「わかったよ、じゃあ頼むよ」
「お父さん達にもお話させてもらいます」
「そうしてね、あとね」
 ここで治良さんは私にこうも言ってきました。
「どっちにしても教会継ぐんだよね、千里ちゃんは」
「そのつもりです」
「だから天高卒業してもおぢばに残ってだね」
「おみちのこと勉強させてもらいます」
 それで今も詰所に、と治良さんにお話したんです。詰所にいますと何かと学ばせて頂くことも多いのです。 
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