| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

空に星が輝く様に

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

302部分:第二十二話 文化祭その七


第二十二話 文化祭その七

「あんたわかってんの?」
「クラス委員なんだしね」
「そんなの当然じゃない」
「けれど・・・・・・」
 気の弱い月美に言いたい放題である。
 しかしそれは陽太郎と椎名が見ていた。まず椎名が陽太郎に言う。
「斉宮」
「ああ」
 まずは強い顔で頷く陽太郎だった。
「すぐに止めよう」
「つきぴーをいじめる奴は許さない」
 ここでもこう言う椎名だった。
「人利でも行く」
「そうだよな。絶対にな」
「斉宮もなのね」
「ああ、行くさ」
 こう言ってであった。実際に陽太郎の方から前に出る。そうしてだった。
「おい、止めろよ」
「!?何よ」
「クラスの話なのよ」
「それでもこんな話があるのかよ」
 こう三人に言い返す陽太郎だった。
「一体何やってんだよ」
「三組の斉宮・・・・・・」
「あんたなの」
「そうだよ。俺が言って悪いかよ」
 こう三人に言い返す。そうしてだった。
 ここでだ。三人の顔を見回しているうちに星華に気付いた。それでだ。
「おい、佐藤」
「え、ええ」
 陽太郎に言われるとだ。星華は急に弱くなった。それまでの強気さが嘘の様子に気弱になってだ。そのうえで陽太郎に対するのだった。
「御前もやってたのかよ」
「あの、その・・・・・・」
 陽太郎に問われてしどろもどろになる。
「何ていうか」
「こんなのすぐに止めさせろよ」
 また言う陽太郎だった。
「いいな」
「ちょ、ちょっと。言ってただけだし」
「随分ときつい言い方だよな」
 陽太郎は星華に対して絶対の優位に立って言うのだった。
「それに何だよ。この連中話聞いてたら」
「ええ」
 幸いにして星華が中心人物とは気付いていない。これは星華にとっては幸いなことだった。
「この連中が悪いんじゃないのか?」
「そうね」
 ここで椎名も来た。
「何か自分達の順番の時につきぴーに押し付けてたみたい」
「そんなの御前等もやれよ」
 陽太郎はまた三人に言った。
「人に仕事押し付けるなんて何なんだよ」
「だってこいつクラス委員じゃない」
「それに私達だってやることあるし」
「そうよ」
「それでも人に仕事なんて押し付けるな」
 また言う陽太郎だった。
「今度そんな話聞いたら許さないからな」
「あのね」
 陽太郎があまり言うからだ。野上がムキになって言ってきた。
「あんた三組の人間じゃない」
「それがどうしたんだ」
「それで何でうちのクラスのことに首突っ込むのよ」
「そうよ、何でなのよ」
「関係ないじゃない」
 橋口と州脇も続く。
「あんたには関係ないことでしょ」
「それで何で言うのよ」
「そんなの決まってるだろ」
 陽太郎は月美を守るようにして彼女の前に来て言った。三人から彼女を魔も得う形になってそのうえでだ。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧