夢幻水滸伝
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第五十六話 幸先よい勝利その四
「ああいうのがあるとな」
「城の修繕もやな」
「かなりええんやな」
「早くしかも的確に出来る」
「そうなるねんな」
「そやねん、うち等は科学技術は日本では一番ええんやけど」
それでもというのだ。
「やっぱりはな」
「アメリカやな」
「あの国が一番やな」
「あの国の科学技術は凄い」
「それでやな」
「そや、重機も欲しいわ」
こちらもというのだ。
「そうしたらな」
「こうした城の修繕もやな」
「早くちゃんと出来る」
「今よりもずっと」
「そうなるねんな」
「そしてもっと凄いものが築けるから」
それでというのだ。
「重機も欲しいって思ったわ」
「術とかも使ってるけれどな」
「それでかなり早く的確に出来ていってるけど」
「今よりもずっとやな」
「的確に出来るべきやねんな」
「そや、そうならんとな」
それこそというのだった。
「あかんわ、人手や術だけやなくて」
「技術やな」
「それもほんま必要やな」
「ことを進めるには」
「政においても」
「重機があったら」
綾乃はさらに話した、傍では牛や馬達も荷物や壊れた石や木の運搬に携わっている。とかく総出で働いている。
「堤とか道もな」
「ずっと楽にやな」
「造れていって」
「しかも今以上にええ道が出来る」
「そうなるねんな」
「そや、それでや」
だからだというのだ。
「そういうのもこれからは欲しいな」
「科学なあ」
「今の日本にはあまりないからな」
「アメリカではめっちゃ発達してるけど」
「科学者の星のモンがおって」
「そや、太平洋を統一するにはアメリカとも戦うし」
このことはもう決まっている、というよりかはアメリカは太平洋で第一の勢力となっていて将来は雌雄を決せずにはいられない相手だ。
「それやったらな」
「科学もやな」
「アメリカに勝ったら手に入るな」
「そしてその科学でやな」
「修繕とかも今よりもっと上手にやってく」
「そうするんやな」
「そや、そうせなな」
実際にと言う綾乃だった、大蛇もその巨体を活かしてものの運搬に携わっている。その存在は輸送の際も大きかった。
だがそれでもだ、より迅速かつ的確そして高度な修繕の為にだった。綾乃は重機の存在も必要と考えていたのだ。
厩橋城での戦は終わり次は修繕及び拠点としての利用の準備が進められていた、関西の軍勢はこの城からさらに進む為の準備に入っていた。
そして箱根でもだ、正岡と織田が率いている軍勢が援軍に来てだった。
戦に入っていた、東国の兵達はその援軍の攻めに次第に押されていっていた。その状況を山本と一騎打ちをしながら見てだ。
有島は井伏と一騎打ちをしている武者小路に言った。
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