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八条学園騒動記

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第四百六十九話 努力を否定してもその十一

「ただ騒いでいるだけで」
「予言がどうとかノストラダムがどうとかで」
「人類滅亡って言ってるだけで」
「おかしいっていうだけで」
「努力はしてても」
 人類滅亡を叫ぶそれがそうだというのだ、ただそうした人類滅亡に何でも結び付ける努力はしていてもというのだ。
「天才かというと」
「違うわね」
「うん、閃いていてもね」
「天才の閃きじゃないわよね」
「全て人類滅亡に結び付ける」
「それよね」
 まさにというのだ。
「天才かっていうと」
「というか人類滅亡したくて仕方なくて」
「もう思い付きがね」
 その全てがというのだ。
「そこに至るってだけで」
「変態とか狂人かっていうとそうだけれど」
「天才かっていうと」
「違うのよね」
「また別の種類の人だね」
「情熱や努力や閃きがあっても」
「その閃きがね」 
 天才の最後の要素となるそれがというのだ。
「人類滅亡だから」
「何でもかんでもそこに結び付ける」
「狂気で」
「天才じゃないわよ」
「そうだよね」
「無駄に能力は高いけれど」
 人類最悪のマッドサイエンティストである天本博士と互角に渡り合える程だ、シャバキは拳法というか妖術も使えるのだ。
「天才ではないのよ」
「そうだね」
「というかシャバキさんの頭の中にあるのは一つだけじゃない」
「人類滅亡だね」
「他に興味ないでしょうし」
「ないね、絶対に」
「そうよね」
 まさにというのだ。
「もうそんな人で」
「自分の才能もだね」
「興味ないと思うわ」
「それで何の天才かというと」
「人は誰でも何かしらの才能があるけれど」
 その才能を見付けることが重要なのだ、そしてその方面を活かすことが出来れば時として素晴らしいことになるのだ。
「シャバキさんは何の才能があるのかしら」
「騒ぐ才能?」
「ああ、それね」
「それが凄いんじゃないかな」
「確かに騒いで喚く才能は凄いわ」
 アロアも否定せずに述べた。
「シャバキさんは」
「そうだよね」
「もう無闇矢鱈にね」
「騒いでるから」
「喚いて暴れてね」
「騒ぐことは天才だと思うよ」
「そしてその閃きが」
 天才に必要なそれはというと。
「人類滅亡」
「それだよね」
「そうよね、本当に」
「あの人は」
「ううん、騒ぐ天才ね」
「正直迷惑千万だけれど」
 それでもというのだ。
「その才能は凄いよね」
「まあ煽る天才もいるし」
「いるわね、ネットとかね」
「ものを書く人でもね」
「柳田算数って人いるわよね」
「あの空想科学がどうとかいう人だね」
「あの人煽るの上手よね」
 こう言うのだった、アロアも。 
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