八条学園騒動記
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第四百六十八話 破滅願望その九
「破滅するとかはね」
「言わないから」
「いいわね」
「シャバキさんよりは」
「というかシャバキさんの電波は」
アロアはシャバキについてあらためて述べた。
「もう桁が違うわ」
「電波な人の中でも」
「だから隔離されてるし」
精神病院の地下深くにだ。
「一生出られないし監視もされてるけれど」
「イオヤさんは違うから」
隔離もされていないし監視もされていないというのだ。
「ご本人にが言うにはメンインブラックに監視されてるっていうけれどね」
「メンインブラックって」
「そう、あの黒いスーツと帽子のね」
「政府の工作員よね」
「中央政府のね」
ネロはアロアに連合の陰謀史観というか都市伝説の話をした。
「他の知的生命体について調べている人を監視していて捕まえるっていう」
「それ噂よね」
「噂っていうかね」
「多分嘘よね」
「若しそんな人がいたら」
それこそと言うネロだった。
「イオヤさんとっくの昔にいなくなってるよ」
「そうよね」
「それこそ真っ先にね」
「けれどイオヤさんいるから」
今もネットで盛んに主張しているし本も出していればテレビにも出演してそうして言っているのである。
「ちゃんとね」
「今もね」
「だからね」
それでと言うアロアだった。
「いないわよね、実際は」
「だってね、そんなこと何とでも言えるし」
「中央政府もいちいち監視出来るか」
「それはね」
ネロも述べた。
「もうね」
「する暇ないでしょ、中央政府も」
「忙しいから」
中央政府にしてもというのだ。
「何かとね」
「イオヤさん監視する暇があったら」
「各国政府とやり合ってるよ」
「実際やり合ってて必死だし」
「そんな政府だからね」
連合は中央政府の権限が弱く各国政府と何かと衝突が絶えないのだ、内政だけでなくそちらにも忙しいのだ。
「だからね」
「他の知的生命体がとか言う人を監視するには」
「都市伝説にいちいち目くじら立てるか」
他の知的生命体の話も都市伝説なのでこう言うのだった。
「そんなことはね」
「無理よね」
「そう思うよ、というか」
「イオヤさんが監視されているなら」
実際にと言うアロアだった。
「もう暗殺されてるか拉致されてるか」
「絶対にそうなってるよ」
「メンインブラックが本当にいれば」
「その場合はね」
それこそというのだ。
「もう動いてるから」
「とっくにね」
「あれだけおおっぴらに言ってるのに」
他の知的生命体の話をだ。
「何十年も言ってるでしょ、あの人」
「そうみたいね、私達が生まれる前から」
「それで有名にもなってるのにね」
「何もされてないって」
もうこのこと自体がというのだ。
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