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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第十幕その七

「このことは守らないといけないんだ」
「厳しいね」
「そうだよね」
「そうしたところも」
「どうにもね」
「そうだね、ただ食べられることはね」
 このことはともお話した先生でした。
「それだけで有り難いよね」
「うん、確かにね」
「そう言われるとね」
「餓えるよりずっといいね」
「食べられる方が」
「そう思うと感謝しないといけないね」
 どうしてもともお話した先生でした。
「やっぱりね」
「確かにね」
「それはその通りよ」
「餓えたらどれだけ悲しいか」
「食べものがないことは」
「そう思うと食べられることは」
 まさにというのです。
「幸せの原点にあるよ」
「そうだね」
「いや、贅沢を言ったらいけないわね」
「そう思うとお寺の考えは正しいよ」
「残さず食べる」
「そのことはね」
「そうしたこともお寺では教えられているんだ」
 先生はさらにお話しました。
「そしてこれも仏教の教えの一つだよ」
「残さず食べる」
「頂いたお供えのものは」
「何があっても」
「そうしないとなのね」
「駄目だよ、では今からね」
 冷たい空気のお寺の中に朝日が差し込んでいます、先生はその中で皆と一緒に玄米のお粥と沢庵を食べました。
 そうして皆で今日もお寺の中を見て回るのですが今回回った場所はといいますと。
 高野山の中でもとりわけ立派な趣の木造の建物でした、そこはといいますと。
「ここが金剛峯寺だよ」
「ええと、金剛峯寺っていうと」
「高野山のことじゃない」
「ってことは高野山の中心?」
「そう呼ぶべき場所なの?」
「そうだよ、真言宗の総本山なんだ」
 この建物こそがというのです。
「ここはね」
「そうなんだ」
「ここがなんだね」
「まさに空海さんが開いた高野山の中心で」
「そう言ってもいい場所なんだ」
「昨日回った場所も大事だったけれど」
「ここもなんだ」
「そうなんだ、今日は最初からここに来るつもりだったんだ」
 まさにというのです。
「僕もね」
「それで昨日はだね」
「色々な場所を巡ったけれど」
「ここはあえてなのね」
「今日の為に巡らなかったの」
「そうだよ」
 その通りとお話した先生でした。
 そうしてです、皆で中に入りますが。
 ある位牌を見てです、トミーが驚いて言いました。
「あの、この位牌は」
「あれっ、随分多いね」
「何この位牌の数」
「物凄い数になってるけれど」
「この位牌は何かな」
 動物の皆もその沢山の位牌に目を瞠りました、すると先生がすぐに皆にお話しました。
「これは日本の歴代の天皇陛下の位牌だよ」
「代々って」
「あの物凄く長い歴史の皇室の?」
「日本の代々の天皇陛下の」
「位牌なんだ」
「そうだよ」
 まさにというのです。 
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