夢幻水滸伝
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第五十話 東国その十一
「そうしてもらっていましたが」
「これからはやね」
「内政の専門家が揃いましたので」
それでというのだ。
「お三方は常にです」
「出陣出来るんやね」
「そのうえで戦って頂けるので」
それでというのだ。
「我々にとって非常に大きな力になります」
「そうしたことやね」
「そうです、このことだけでも大きいです」
神星の三人が同時に戦の場に出られることがというのだ。
「これまでお二人だけでも非常に大きな力でしたが」
「それが三人ともなると」
「相当にです」
まさにというのだ。
「我々の最大の武器になります」
「そうやねんね」
「ですから」
それでとだ、太宰はさらに話した。
「東国とも戦になれば」
「うち等三人全員が出陣して」
「攻めてもらいますので」
「そうさせてもらうな」
「宜しくお願いします」
「そういえば僕は戦では常に出陣してるな」
中里はここで自分が来てからのことを振り返って太宰に話した。
「それはやっぱり六将星の一人やからか」
「そうです、何といってもです」
「戦う星やからやな」
「戦って頂いてきました」
戦になれば常にというのだ。
「そうして頂いています」
「そやねんな」
「とかく六将星は戦いに強いです」
「戦う星だけにやな」
「ですから」
それでというのだ。
「非常に強いので」
「戦になればやな」
「出陣して頂いていました」
「そういうことやな」
「ですがそれまではです」
中里はこの世界に来るまではというのだ。
「どうも中里君が一番この世界に来たのが遅かった様ですが」
「そやってんな」
「とはいってもどの星もほぼ同時刻にこの世界に来ていますが」
しかしというのだ。
「中里君が一番遅く」
「僕がおらん間はか」
「姫巫女様であられる棟梁と軍師の芥川君でした」
関西の神星の者はというのだ。
「そのお二方のどちらかが出陣され」
「もう一人は残ってたんか」
「そうした風でした、もっとも当時は出陣といいましても」
中里がこちらの世界に来る前の関西の戦はというと。
「関西の賊を征伐したり服属しない国人達を降す」
「そうした戦ばっかりやったんか」
「常にお二方のうちどちらかが出陣されれば」
それでだったというのだ。
「勝っていました」
「そうやってんな」
「はい、ですから」
戦といってもだったというのだ。
「特にです」
「勢力同士の戦みたいにやな」
「激しいものではなく」
「小勢力を降したりほんまに賊を成敗する」
「そうしたものでした」
「小さな戦やってんな」
「星の者の力、特に神星の方のそれなら」
まさにと言うのだった。
「何の問題もなくです」
「勝ってたんやな」
「まさに出陣すれば」
最早その時点でというのだ。
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