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艦これ~ブラック鎮守府に来た荒岩さん~

作者:末武克之
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第1話 パーティー感覚の手料理

俺は鎮守府に配属になり3日の時間が流れた。

「司令官さん!書類を持って来たのです!」

電はそう俺に言った。

「うむ、すまん」

俺は書類を全て書き終わり腕時計を見た。

「司令官さん?」

電は俺を見た。

「今日は俺が簡単な物を作る」

俺はそう言ってエプロンを持って歩き始めた。



ーーー食堂ーーー


俺は鯖をミンチにしてそこに卵を入れてペチペチとキャッチボールをしながら艦娘の分を作っていた。

艦娘の人数は25人。

よく食べる子やあまり食べない子など様々だが俺はこの鎮守府に来て3日は経つが皆心の底から美味しいと言った所を見たことがない。

「あっ!司令官!」

俺に話し掛けたのは特型駆逐艦の一番艦の吹雪だった。

「よう?飯はまだ掛かるから待っていてくれ」

そう言って俺はフライパンに40個近くのサバの塊を焼き始めた。

「何を作ってるの?」

後ろから陽炎型10番艦の時津風だった。

「サババーグだ!」

俺はそう言ってトマトソースを和風にしてサバのハンバーグを作りそれを煮込み汁物を作り始めた。

「よし、出来た」

俺はそう言ってサババーグとお吸い物と白米を出した。

「吹雪、時津風。すまないが艦娘を全員呼んで来てくれ!」

そう俺は盛り付けをしながら吹雪と時津風に言った。

「わかりました!」

二人は走り出して他の艦娘を呼びに行った。


ーーー5分後ーーー


全艦娘が食堂で俺の料理を食べていた。

皆それぞれ辛いことがありあまり俺とは話さない。

話すのは電や吹雪ぐらいだ。

初めは俺を見て怖がっていたが段々慣れてきたみたいだ。

「あの、司令官。おかわり」

そう言って来たのは翔鶴型一番艦の翔鶴だった。

「うむ、大盛りで構わないか?」

俺は翔鶴に聞いた。

「はい」

彼女はこの鎮守府で唯一の正規空母だ。

俺は白米を大量に入れて翔鶴に渡した。

「ありがとうございます」

そう言って翔鶴は白米を食べ始めた。

俺は駆逐や軽巡や重巡を見ていた。

「司令官どうしたの?」

駆逐艦の時雨がそう聞いてきた。

「いや、今日の晩飯はどうするか考えてるんだよ」

そう俺はタバコを換気扇の前で吸いながら言った。

「司令官!お寿司食べたい!」

そう電の姉艦の雷が言った。

「寿司か、なら材料が足りないがどうするんだ?」

俺は雷に聞いた。

「買い物に出たらどうだい?」

響はそう俺に言った。

「そうだな、なら買い出しに出てもらう!吹雪!それからあと3人。時津風、夕張、龍田。には今から買い物リストを渡すから買い物を頼む!」

俺はそう駆逐艦と軽巡に命令した。

「はい!」

四人はそう返事した。


ーーー提督室ーーー


俺は書類を書きながら腕時計を見ていた。

「あの、司令官さん」

電は俺に話し掛けた。

「何だ?」

俺は書類を書き終えて電を見た。

「司令官さんは何で私みたいな使えない艦娘を優しくしてくれるんですか?」

電はそう俺に聞いた。

「優しくする理由か?簡単だ。お前達艦娘は生きているから楽しい思い出を作るためだよ」

俺はぶっきらぼうにそう言って立ち上がった。

「どこに行くのです?」

電は俺に聞いた。

「晩飯の準備だよ」

そう言って俺は歩き始めた。



ーーー食堂ーーー


駆逐艦や軽巡が買って来た魚介類や野菜や納豆を見てあれを思い付いた。

「あの、司令官!私もお手伝いしましょうか?」

吹雪はそう言った。

「すまないな、なら酢飯を作ってくれ」

俺はそう言ってヤリイカを捌き始めた。

「司令官?何を作るんですか?」

吹雪は俺に聞いた。

「巻き寿司を作ろうと思ってな」

俺はそう吹雪に言って人数分のネタを並べた。


ーーー夕方ーーー


「わぁ、きれい!」

駆逐艦の叢雲がそう言ってネタを見ていた。

「どうやって食べるんですか?」

軽巡の夕張はそう俺に聞いた。

「まず海苔に酢飯と食べたい具材を乗せてそれをくるりと巻いて食べる!美味い!」

俺はそう艦娘達に巻き寿司の食べ方を教えた。

「なら、これとこれを」

吹雪型の白雪はそう言って食べ始めた。

他の艦娘達も笑顔で食べ始めた。

俺は笑顔で艦娘達と巻き寿司を食べていた。



ーーー夜中ーーー


俺は夜の海を見ながら目を閉じて昔の事を思い出していた。


続く 
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