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夢幻水滸伝

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第四十八話 再戦その七

「あいつは動きが速いしな」
「そうですね、ですが」
「他の奴がするって思ってせんのはな」
「よくありません」
「他の奴がしてないとかあるしな」
「はい、ですから」
「連絡するわ」
「それがいいですね」
「ほな今からな」
 連絡すると言ってだ、中里は実際に綾乃に貝殻で連絡をした。すると貝殻の向こうの綾乃はこう彼に言った。
「それ今芥川君に言われたわ」
「やっぱりそうか」
「そやねん、坂口君達はうちの方に奇襲仕掛けて来るってな」
「僕等もそう思ってな」
「連絡してくれたんやな」
「そや、ほなな」
「わかってるで、今北ノ庄城の本丸の守り固めてるわ」
 綾乃が今いるそこのというのだ。
「それで国境におる夏目君と玲子ちゃんもや」
「二人もやな」
「警戒を強めてるわ」
「多分夜に来るで」
 中里は奇襲の定番である夜襲もと話した。
「それも天気の悪い時にな」
「こっち最近雨ばっかりや」
「それや、その時にや」
「攻めて来るな」
「相手もそれはわかってるわ」
 綾乃達が今いる越前の天候のこともというのだ。
「それでや」
「そのことも踏まえてやな」
「奇襲仕掛けてくるわ」
「ほま守り固めておくで」
「そうしたらええわ、綾乃ちゃんには三種の神器と八岐大蛇がおる」
 この神具達があるというのだ。
「そやからな」
「奇襲受けてもやね」
「事前にわかってれば充分反撃出来る」
「そやからやね」
「今から備えておいてな」
「相手が攻めてきたらやり返してやな」
「一気に攻めるといいわ」
 敵の奇襲を防いだ後でというのだ。
「そうしてな」
「加賀からやね」
「一気に攻めてな」
 そうしてというのだ。
「勝負決めような」
「ほなね」
「こっちはもうすぐや」
「尾張に攻め入るんやね」
「それで名古屋城攻略してな」
「東海道を進んでいって」
「東海と北陸の大動脈占領するわ」
 そうして相手の国力即ち軍勢を支えるその力を徹底的に削ぐというのだ。
「そうしてくわ」
「ほな頼むで」
「その様にな、それで北陸はな」
「もう備えはじめるし」
 それでだった。
「奇襲防ぐわ」
「頼むで」
「ほなな」
 こうしたことを話してだ、そしてだった。
 綾乃は奇襲に備えだした、そこで傭兵の四人にも言った。
「ほなあんた達もな」
「はい、備えます」
「相手の奇襲に」
「やっぱり凄い攻めて来るでしょうし」
「もう充分に」
「頼むで」
 綾乃は四人に穏やかな笑顔で話した。
「いざって時は」
「任せて下さい、うちうち等やりますよ」
「貰ったお金の分は働きますさかい」
「前線で頑張りますで」
「しっかりと敵の動き抑えますさかい」
「芥川君は敵の全戦力が来るって言うてるわ」
 綾乃は実際にこう四人に話していた。 
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