妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
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第2話 妖精の尻尾へようこそ
前書き
時間が短くても書き溜めるかまた次に書くようにします…はい。
前回の老人=妖精の尻尾のマスターと言えば?
さてぇ…、特典や転生したFTワールドのことを忘れたオリ主は一体どうするんだろうなぁ…?そしてこのまままた忘れないでいるなんて限らないけどな?
あ、名前はちゃんと決めてあるのでご安心ください(重要)
―――――――――――――――さっき雨が止んだせいか、晴れの空は普段の青が濃くなっていて、とても清々しい天気になっている。
さっきまで雨が降っていたのが嘘のようだ。小学生の頃は雨が止んだ後すぐに晴れている空の下で何度も遊んだことがあったが、あれは単に空の色が好きだったからと今でもしっかり覚えている。
それに合わせて、森の中でも見える空の濃い青を見る景色がその時よりも印象的に綺麗だと今ながら理解した。
もう少し自然と触れ合えば良かったと思うが、それはもう今からでも間に合うから大丈夫だろう。
…はず。
さて、今お爺さん、マカロフ・ドレアーという老人と手を繋げて森から出て街についた。
街に着く前にマカロフさんはオレに元気を付ける為なのか、それとも喋りたいだけなのか、この街、
―――――マグノリアについて話をしてくれた。
どうやら昔から『魔法』が盛んで、毎日賑やかだと。それとその街の真ん中に『魔導士ギルド』があるとのこと。
それと親切に雨が止んだ後だから今花粉が凄いのでマスクを着けるかと尋ねられた。
―――――もう、どこからツッコめばいいのか。
森の出る前からオレの腰に生えている尻尾とかで頭を抱えていたのに次は『魔法』とか『魔道士ギルド』ときた。「え?魔法?」と呟いたときに「そうじゃ、沢山の魔法もあってお前も楽しめるぞぉ」といい笑顔で言われたが、突然オカルト染みた言葉を聞いてどう反応すればいいんだ?
子供らしく「わー魔法!?いいなー!見てみたなぁ!!」みたいに燥げばいいのか?それとも大人らしく冷たい反応で「ハッ、魔法?何バカなこと言ってんの?」と馬鹿にすればいいのか?
いやまず馬鹿にするのはアウトだけどな。 ただ、今身体が子供になっているからか、魔法という言葉に胸が膨らんだ。勿論物理的にじゃなくて気持ち的に。 いきなり男の子の胸が膨らむってなんだよ。
そんなことがオレの身に合ったら引きこもるぞぉオレは。やるといえばやるからな!!
などと、馬鹿な事を頭の中で考えながら外面で軽く燥いだ。
はい、結局燥ぎました。
だって精神まで身体に引っ貼られて幼くなったもん。べ、別に本当に信じてる訳じゃないからな?
なんか見知らぬ場所だからとか、街で歩く一人一人の顔が日系人や米人が別れて歩いていて「もしかして異世界に来たとか!?」でワクワクしている訳じゃないぞ?本当だ。むしろ早く元の場所……
「あれ…?」
「ん?どうしたんじゃ?妖精の尻尾はもう目の前じゃぞ?」
いや分かる。分かるわ
今目の前の建物の大きさに圧倒されてんだよ。なんだよこれ、ギルドって普通にこんなに大きいのか?
そうしているとマカロフさんがこっちの様子を見て何を考えているのか解ったのか、納得した様子で答えた
「この妖精の尻尾はのぅ、フィオーレ王国最強のギルドでなぁ…」
ああ、なら納得だ。最強のギルドなら建物が大きいのは当然ってことになる…いや他所の場合によるか
じゃあこのギルドの責任者とか一番強いってことになるのだろうか?まぁ知らないからどうでも―――
「それと、このギルドの総長はワシじゃ」
素敵なドヤ顔で答えてくれました。居たよ、目の前に居たよ!しかもアンタかよ!?なんで!?
目がまんまるになる程の驚愕したオレを見てマカロフさんは満足したような顔になった
いや、てかなんでそんなマスターがオレと居るんだよ…。事務の仕事とかいいのか?てかこの歳でもマスターなんて…え、何ブラックなの?最強の魔道士ギルドって実はブラックギルドだったりするの?
それともそれ程年食ってないのか…?軽く60歳に見えるんだが?それともこの王国の法律って年関係ないとか?
思考しているとマカロフさんがギルドを優しい目で見つめながら説明してくれた。
「丁度このギルドの正立から80年でのぅ…今でもこのギルドの者たちはみんな家族じゃ。お前のように何かを抱えている者も居る。だからこそ互いに信頼できるし何よりも大切な家族を大切にする。
だから大丈夫じゃ。何があってもお前を何か合っても”ワシら”が守る。守られるのが嫌なら強くなればいい。それでもここはお前を見捨てたりはせん。
助けが必要なら助け合う。それが家族じゃろう?」
説明よりオレを案じての言葉だった…いや説明だろう。「このギルドは情が熱く、仲間を家族当然のように接するギルド」ってことは解った。
それに、なんだかこのギルドを見ていると心地いい感覚になる。まるで、実家に帰ったような…
――――――――――和を重んじる家族のようなギルドにしたい―――――
「――――――ッ!?」
「?どうかしたのか?」
何かが頭の中に映像が出るときに頭痛が痛くなって片手で頭を抑えたオレにマカロフが気を遣った一言を言った。だがそれよりも、今何かを思い出しかけたのは確かなはずだ。一体何を思い出しかけたのか…
「おい、大丈夫か?まさか具合でも―――――」
「―――――…いや平気だよ。ちょっと頭が痛くなっただけで…」
「ムッ…すまんな、気配りが足りなかったようじゃ。とりあえず中へ入りなさい。少しは楽になるはずじゃ」
「あ、うん。あ、ありがとう…。そ、それと」
「ん?何じゃ?」
「…あ、ありがとう…」
「―――――どういたしましてな」
ここまで連れてきてくれたことと森の件に総長であるマカロフさんにお礼の一言を言う。子供に優しい老人だと分かる。だが、
今一瞬救われたような顔をしたのは、何故だろうか…?
そういえば、マグノリアの中で歩いていると街の人々がマカロフさんに挨拶する中オレのことについても質問されていたが、その質問の中に「孫」という単語があった。おそらくマカロフさんは孫持ちの爺さんになるだろう。ならば森で自分をあやしたのは孫での経験によることだ。お爺ちゃんパワーをああも自然と発揮できるとは、この男。もしや孫好きだな?
「さて…今戻ったぞ―――――ッ!!」
ギルドの大きな扉を開けたその時にマカロフは大きな声でギルドの中に居るであろうメンバーたちに「ただいま」の部分に入るであろう挨拶をかました。いきなり大声を上げてくれたおかげでオレはビクッとなってしまった。いきなり大声を上げるとか大丈夫かアンタの身体は。
「おい!マスターが戻ってきたぞ!!」
「遅かったじゃねえかマスターッ!今みんな飲み始めているぞ!」
「また変な店に入っていたんじゃないの?マスターったらスケベなところとかあるから」
「いや、それならマスターの横に居るガキはなんだ?ラクサスと同い年か上のガキのようだが…」
「てかあのガキ…尻尾生えていねえか?」
次から次へと騒がしくなる。室内では酒でも飲んでいるのか顔が真っ赤な男性がいれば平気な顔で飲み続けているワイルド系な男もいる。
他にも個性的な人たちが居たりして、その人達を見てまた驚愕になるオレだ。
そんな人たちの中からマカロフさんの隣にいるオレを見ては疑問の声を上げる。
当然だ。自分たちのマスターが見知らぬ子供を連れてきたら疑問に思うのは普通だろう。特に尻尾がその部類に入るはず…てかマグノリアの街の人達はオレの尻尾をガン見するやつ結構居たなぁ…。 いや、オレも尻尾の生えている子供を見たらガン見するから気持ちは分かる。けどガン見はやめてほしい。軽く羞恥で腰に巻いてしまうから。
…巻いたらなんかデジャヴ感が湧いてしまったがな。
「この子供はマグノリア周辺の森の中に居った。森の中で1人でいるのは危険なのと、この子は記憶がないということで連れて帰ってきたところじゃ」
マカロフさんがギルドの人たちを面々と眺めながら語る。
そう、オレが記憶喪失なのを森に抜ける前に説明した。最初は「親は居ないのか」と聞かれたから記憶がないと返したことで自然と連れてきてくれた。まぁ、記憶がなくてもここに連れて少し此処に居てから『評議員』って所に連れてくれようとしたが。記憶がないってことを伝えるとまず一員としてここに連れて紹介してからその『評議員』へ連れてくれるらしい。
「だがよマスター。そいつどう見たって『サイヤ人』にしか見えねえぜ?大丈夫かよ。そいつが何もしねえって保証あんのか?」
そうマカロフさんに問いかけたのは髭が生えてまだ30代か20代後半の男性だった。質問した時近くにいた男が「マカオ」とつぶやいたのでマカオという名前の人だろう。
―――――しかし、今なんて言った?『サイヤ人』って…尻尾の生えているオレをその『サイヤ人』と同じ特徴ってことになるのか…。
それに、サイヤ人という言葉を聞くとまたデジャヴというか、聞いたことのあるような気がする。
そして、みんながサイヤ人という言葉を聞くと「ざわざわ」と鳥肌が立ったりして、オレの尻尾をさっきより強い目線で見ていた。
…もしかして悪いものなのか?サイヤ人というのは
「この子供には記憶はない。現にも『サイヤ人』という言葉を聞いて疑問そうな顔をしているだろう。
おそらくサイヤ人について知らないってことになる。ならこの子は何も悪事を働かん。
――――――――――それに、サイヤ人という奴等は別に悪党ばかりではなかろうが」
その言葉を放ったときのマカロフさんは少し威圧感が出ていた。近くのオレでも寒気をするが、そんなに強く威圧感を出してるわけじゃないのだろう。
マカオという男性はマカロフさんの言葉を聞くと「そう、だな。悪ィマスター」と謝った。
…とりあえずサイヤ人にも人それぞれがあるってことで放置しよう。このギルドに加入するのならまたいつでも調べれるはずだし。
「では、この子を我がギルドの魔道士として引き入れる。貴様らもこやつに良くしてやってくれよ」
そうにかっと笑みを浮かべるマカロフさんはさっきの威圧を出したような顔ではなく心からの笑みでみんなにそう告げた。
他のギルドのみんなも「やれやれ」「仕方ねえな、でもガキは嫌いじゃねえぜ?」「よく見たら顔可愛いじゃないの」「はぁはぁ、ショタはぁはぁ」等と、それぞれ否定的な言葉が現れない。みんなの顔を見ても新しい仲間として入るからか、嬉しそうな顔で迎えてくれる。最後の人は知らん。知らないったら知らない。けれど、みんなの顔を見るといい人たちそうにそうだ
――――――――――ああ、そうか。マカロフさんは、このことを言っていたのか
迎えてくれる人達の優しさに当てられたせいか自分の顔が自然を綻ぶ。
「そういや坊主、お前の名前ってなんていうんだ?」
「え?名前…?」
名前を問いかけれられたの。それもそうか、これからみんなと過ごすのなら名前がないと呼ぶ時は不自由だろう。てかよくマカロフさん聞かなかったなオレの名前。
…ってあれ?オレの名前って…え?
「名前が…ない…?」
そう言葉を放ったのはマカオさんの隣に居たリーゼントへスタイルしている男性だ。どうやらオレが疑問を持って名前を呟いたのが名前がないと思われたのだろう。
「まさか名前がないなんて…おいどうすんだよ?」
「調べるにもまだ…てかサイヤ人って大体野菜から名前を引っ張ってそれらしい名前にしていたよな?」
「あ、じゃあ野菜の中から名前を決める?」
悩んでいるときに話が進み始めてた。…しかしどうしよう。前の名前が思い浮かばない。まさか名前まで覚えていないなんて…うわぁ…
「それならワシにいい名前があるぞ」
そう提案したのはマスターであるマカロフさんだった。しかし早くない?何適当な名前というギャグじゃないよな?ギャグに走る名前嫌だよオレ。てか誰だって嫌だわな。
「んじゃマスターがこの坊主に名前を付けるってことでいいか?」
「まぁ、拾ってきたのはマスターだしな。良いんじゃねえの?」
「どうせならアタシが名付けたかったけど…仕方ないわね…」
「ハァハァ…尻尾…ショタ…ショタテイルッ…ふぅ…」
「おい、誰かこいつをなんとかしろ」
なんか怖いのが居るんだけど。てか最後の人やれやれって感じだけどこの人元からこうなの?
「―――――お前の名前だがな、少年よ」
「あ、はい…?」
そう言って一旦息を吸い、そして決めていたであろう名前を口に出す
「――――――――――レッド・パッペ」
その時、オレ、レッド・パッペとしての時間は、確かに動き出した。
だが、本当の始まりはここからではなく、ずっと前に始まっていたことを、この時のオレは知る由もなかった。
後書き
ってなわけでこれで第2話は終わりです。無事に主人公の名前が発表できてよかった…。
最初は彼の英雄と同じ名前かそのサイヤ人の時の名前にしようか迷ったけど。その名前は彼だからこその名前だと弁えてやめました。自分にとってもあの彼は彼だけだからなのかもしれませんが。
ちなみに主人公の名前は唐辛子の英語から取ったものです。(マーボー…、マーボー)
マカロフが何故森に居たのか、の説明はまだ明かせませんが、物語が進むときに分かる予定なのでそれまでにお楽しみに頂けるのなら何より…。
さて、今日はこれまで。次回にまた投稿させていただきます。休日前の時間は最高だぜ…。
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