蒼穹のカンヘル
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二枚目
俺が生まれ変わってから五年が過ぎた。
今は父さんに戦いかた…といってもまだまだ5歳なので効果的なパンチの打ち方とかしか習っていない。
何故そんなことをしているか?
さてここで問題ですジャジャーン!
私の名字は「姫島」…神社に住んでます。
母さんが巫女で名前は「朱璃」です。
私には姉が居て名前は「朱乃」です。
父さんの背中には鴉の濡れ羽色の翼があって名前は「バラキエル」です。
姉さんにも小さい翼があります。
まぁ何故か俺にはないけど…
さぁ、ここは何の世界でしょう?
そう、ここは「ハイスクールD×D」の世界だ。
最初に気づいた時はそれはそれは喜んだね
だって姫島朱乃の弟ポジションだぜ?
俺が好きなキャラ一位の。
でもさぁ「ハイスクールD×D」ってさパワーインフレがヤバイんだよね。
最終的には主人公が人型のドラゴンになってたし。
しかもさぁ、さっきも言ったけど『姫島』だよ。
たしか姉さんが十歳の時に母さんの親戚が責め込んでくるんだよね。
まぁ、そんなわけで修行中ですよ。
俺に神器が在るかなんて判らない、だからとりあえず体を鍛える。
腕立て伏せ十回が限界のガキの体でも、何もしないよりましだろうしな。
「篝、もう少し力を抜け。
今のお前では力任せの拳は無意味だ」
「うん!」
ザッザッザッザと神社の砂利を踏む音がした。
誰か来たかな?
「よぉ、バラキエル。せっかくの休暇に家族サービスじゃなくて息子に戦を教えるたぁ何考えてんだ?」
そこに居たのは見た目三十代くらいの男だった。
「アザゼル…」
アザゼル…コイツがアザゼルか…
作中じゃぁキャラの濃いグリゴリを纏める苦労人…ではなく神器マニアのイメージが強い奴だ。
「おっちゃん誰だよ」
「ははははははは!!おい!バラキエル聞いたか!?
堕天使総督をおっちゃん呼ばわりとは!
こいつぁ大物になるぜ!」
「篝、このおじさんにはなるべく関わるなよ。
悪い人だから」
「おいおい、ダチにそれは無いだろう」
「悪友だがな」
「こいつぁ一本とられたぜ!」
「実際お前が居ると教育に悪い」
「はぁ?何言ってやがる?毎晩毎晩嫁さんとSMプムグッ!」
ああ、やっぱりそうなのか。
倉庫に鞭とか磔とか蝋燭とかあったし、それにこの前夜中にトイレ行った時に…その、ウン、ナンデモナイ。
「アザゼル、小便は済ませたか?
部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備はOK?」
一説抜けているぞ父よ。
「バラキエルよまだまだだな一説抜けているぞ」
「貴様がそれを言うのか?」
「いや、確かに聖書の神は「アザゼル!」はいはい。
でもネタは最後までやるもんだぜ」
アザゼルェ、ちょっと迂闊じゃないか?
いいのか?堕天使総督がそんなので。
「いいから来い、篝、そのまま続けていろ。
お父さんはこのおじさんと話がある」
あ、父さんがアザゼルを引っ張って行った。
とりあえず続けよう。
side out
side AZAZEL
バラキエルの奥さんの家に行ったら何故か神社の裏手に連れてこられた。
「なんだよバラキエルこんな所に連れてきて」
コイツそんなに息子が大切なのかねぇ。
確かに『おっパブで天使を堕とそう作戦』なんてのを幹部会に上げたが…
まだ怒ってんのか?
「アザゼル、篝を、どう思う?」
はぁ?
「どうって、普通の男の子だろ」
そう、普通の男の子だ、ただの人間の男の子だ。
「篝に何か感じたりは?」
「俺はショタコンでもホモでもない」
「そういう事ではない!篝に神器が有るか調べられないか?」
「何でわざわざそんな事をする?」
「翼だ、篝には翼がない。
それに気づいてないのか?
お前が言ったように篝は普通の男の子だ」
「!」
俺はハッとした、そうこのバラキエルの息子が普通の男の子の筈がないのだ。
「お前の息子に神器があり、それが堕天使の力を抑えていると?」
「それ以外に何がある」
堕天使の力の源である翼が無いとすると…
「力を抑え込む神器か…封印系統か?
それとも幻獣系統でそちらが勝って…いや、だとしたら気配が…」
少なくとも神滅具では無いはずだ…
「アザゼル、何か思い浮かんだか?」
「いいや、全くだぜ」
「そうか…」
おいおい、そんなため息吐いてくれるなよ。
「俺は万能じゃないんだぞ」
「神器マニアのお前ならと思ったが…」
「あれは聖書の神が創った物さ。
たかが一披造物の俺が見ただけでそこまで判るかよ」
「そうか…」
「見ただけではな」
「アザゼルまさかお前…」
「ああ、そうさ、早い内にパパの職場を見せとくのも良いとは思わねぇか?」
「しかしだな…」
「まぁまぁ、家族旅行だとでも思っとけよ。
堕天使領の入領許可証は出すからよ。
総督直々だぜ」
俺のサインがあれば大抵はなんとかなるからな。
「ム…いいだろう」
「なら行こうか、堕天使領グリゴリ本部」
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