夢幻水滸伝
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第四十七話 越前にてその六
「越前と美濃の西、そしてな」
「伊勢やね」
「そや、この三つの道から攻める」
東海と北陸をとだ、芥川は綾乃に話した。
「そうしてな」
「そのうえでか」
「一気に攻めるんや、十五万の兵を以てそうして攻めれば」
それでというのだ。
「かなりちゃう、そしてそれぞれの道を率いる将を率いるのはな」
「うち等三人がやね」
「それぞれ担うんや」
芥川は綾乃だけでなく中里も見て述べた。
「十五万の兵をそれぞれ分けてな」
「そうしてか」
「攻めてや」
そのうえでとだ、今度は中里に応えて述べた。
「連中を一気に降すで、特に狙うのはな」
「尾張やな」
「そや、あそこは東海で一番栄えてる」
この国はというのだ。
「名古屋の町は賑やかで農地も豊かや」
「それでやな」
「あそこを狙うんや」
第一にというのだ。
「伊勢からな」
「そうしてくか」
「そやから伊勢から尾張を攻める軍勢はな」
「主力やな」
「十五万のうちの半分を置いてるからな」
「七万五千か」
「その七万五千の兵と多くの星を自分が率いてや」
そうしてというのだ。
「名古屋城、そして尾張をな」
「攻め取ってやな」
「そこから出来れば三河に入ってな」
「三河もか」
「もう連中の力を思いきり削ぐんや」
「戦えん様にするんやな」
「そして僕が美濃を攻める」
芥川は自分のことも話した。
「佐藤兄妹とか集めてな」
「そしてやな」
「三万の兵で攻めるわ」
美濃の西からというのだ。
「そうするわ」
「岐阜城攻め落とすか」
「そうして美濃をな」
「手に入れるんやな」
「そしてそこから信濃に入るわ」
美濃の後はというのだ。
「僕の方はな」
「そうしてくか」
「そや、こっちはな」
こう中里に話した。
「そうする、そして越前は」
「うちがやな」
「そや、綾乃ちゃんが四万五千の兵を率いてや」
「越中に入るんやね」
「そうして攻めてもらうわ」
北陸の方をというのだ。
「室生の方頼むで」
「わかったわ、北陸やからな」
「室生が絶対に出て来るわ」
北陸の棟梁であり坂口と組んでいる彼がというのだ。
「そやからな」
「加賀で決戦やな」
「多分最初からな、目的はな」
「土地をやね」
「占領していくことやさかい」
敵の戦力を叩くよりもというのだ。
「加賀から能登、越中で入ってな」
「越後やね」
「そう進んでもらうわ」
「土地を手に入れていくことやね」
「そや、そうしていけばな」
土地を占領していけばというのだ。
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