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夢幻水滸伝

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第四十六話 都の星達その十四

「女の子的なの好きだから」
「そうなんですね」
「工業科だけどね、高校は」
「工業科は男の子多いから」
「お母さんがそういうの五月蠅いし」
 女子力やそうしたことにというのだ。
「しっかりしてるつもりよ」
「ううん、真面目ですね」
「ギャルも本気なら真面目だから」
 そこは断る麻里佳だった。
「あーしもそれよ」
「そういうことですか、あと先輩胸でかいですね」
 弥生は胸も見て言った、麻里佳のそこも。
「なんぼあるんですか?」
「九十だけど?」
「でかいですね」
「あっちの世界でもそうだし」
「その胸に女子力高いって」
「胸は関係なくない?」
 麻里佳からこう言った。
「別に」
「いやいや、胸もポイントですよ」
 その着物からはっきりと形が出ている胸を見ての言葉だ。
「やっぱり」
「そうなの?まあとにかくこれから宜しくね」
「はい、こっちこそ」
「じゃああーしこれからどうすればいいの?」
 今度は綾乃に尋ねた。
「それで」
「そやから御所に行ってな」
 綾乃はまた麻里佳に答えた。
「太宰君と会ってな」
「宰相さんとだね、起きた時の世界だと生徒会長の」
「そや、彼と会ってな」
「それからだね」
「建築関係頼むで。家とか建物は大工の娘がしてくれるし」
「あーしは堤とか橋なんだね」
 納得した様に頷いた麻里佳だった。
「いいの建てていっていいんだね」
「そうや、宜しく頼むで」
「そういうことでね」
 麻里佳も納得して頷いた、そうしてだった。
 麻里佳は二人に別れを告げてそのうえで御所に向かおうとした、だがここで弥生が麻里佳にこう申し出た。
「うちもご一緒します」
「あんたもかい?」
「はい、うちは姫巫女さんの都でのお供でしたけど」
「それが終わったからかい?」
「それでなんです」
 まさにそれが理由でというのだ。
「うちも御所に帰るんで」
「それでなんだね」
「先輩にご一緒します」
「女の子一人歩きは危ないってこともあるのかね」
「いえ、先輩もうちも強いでしょ」
 星の者の力があるとだ、弥生は麻里佳に話した。
「術は使えるでしょ」
「まあそれはね」
「それも何種類か」
「今の時点で魔術師と錬金術師の術は全部使えるよ」
「うちは僧侶の術に超能力も全部使える様になりました」
 その両方をというのだ。
「そやさかい大抵の悪漢が来ても」
「まあ何人来てもね」
「大丈夫ですね」
「そうだね、あーし戦う為の神具は持ってないけれどね」
「術でしたら」
「使えるからね」
 その術を使ってというのだ。
「戦えるね」
「そやさかい例え一人でも」
「あーし達だったら大丈夫かい」
「それに都は治安もええですさかい」
 今の時点でもだ、本格的にその政をはじめる訳ではないが。
「例え一人でもです」
「大丈夫だね」
「はい、けど」
「それでもだね」
「うちのお供のお役目もこれで終わりです」
「私はここから八岐大蛇に乗って越前に行くで」
 綾乃も話した。 
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