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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第8章 日常編
  SS級クエスト

妖精の尻尾(フェアリーテイル) 新ギルドにて・・・


「はぁ・・・。」

俺はため息をついた。その理由が・・・

「コージ!!またあなた指名の依頼がたくさん来たわー!!」

カウンターにいるミラさんがそう言う。
これが俺がため息をつく理由である。
俺達が大魔闘演武で優勝してから、かなりの依頼が妖精の尻尾(フェアリーテイル)にやって来る。
仕事があるのはいいが、最近は依頼者が誰かを指名する事が多くなっているのだ。
特に俺は、あの目のドラゴンの事でかなり多くなっている。
しかたなく、簡単な仕事は闇分身でやらしている事もあるが・・・・・・

「何ですかこの依頼・・・・・・モデルの写真に、コスプレ・・・」

こんなのが多かったりする・・・・・・。

「いいじゃねえか、簡単そうだろ?」

隣にいたグレイさんがそう言ってきた。
グレイさんも仕事から帰ってきたようだ。

「この前、分身で行かせた事があったけど・・・・・・・・・」

「ん?」

「なぜか女物の服をきたせる人が多いて・・・・・・(怒)」

「あー・・・」

「それは・・・ねぇ・・・。」

「本当に危ないモノまでも着せられそうにもなりましたよ・・・
 周りの人が止めてくれましたけど・・・・・・!!!!
 あーーー!!!思う出しただけで腹が立つし、虫唾が走る!!!!」

もうやりたくないと思う!!!!

「コージ、コージは居るか!」

「ん?」

マスターの声が聞こえた。俺を呼んでいるみたいだ。

「どうかしましたか?」

俺はマスターの元へ来た。

「うむ・・・話したい事があるのじゃ・・・・・・。」

「・・・?」

何か真剣な話なのかもしれない・・・・・・。

「わかりました。」

「ではついて来い。」

俺はマスターに従って、マスターについて行く。






































「ただいまー!!!」

「お帰り、ウェンディ、シャルル、ミント。」

ウェンディ達が帰って来て、ミラがそう言う。

「今日の仕事も大変だったわ。」

「この前のナツ達と一緒行ったあのモグラ退治も大変だったね~。」

「正式には退治してないし、あれはモグラじゃないし。」

「あははは・・・。」

ウェンディ達はそんな話をする。

「お~い、皆の者ー。」

「ん?」

「マスター?」

マカロフが現在ここにいるギルドメンバー全員に声を掛ける。

「あれ?コージが隣にいるよ。」

ミントはマカロフの右横にコージがいる事に気づく。

「コージの事でな・・・」

「実はしばらく・・・」





































「ある理由で、SS級クエストをする事になりました。」







































「「「「「「「「「「ええええええええええええっ!!!??」」」」」」」」」」

ここにいるギルドメンバー全員が驚いている。

「まあ、そうでしょうね・・・。」

「どういう事!?」

「理由って、何!!?」

シャルルとミントが俺に尋ねる。

「実はな・・・」

































数分前・・・


「あなたは・・・!」

「久しぶりだね。」

マスターの後について来て、部屋に入ったら、
何と、評議院のラハールさんがいた。

「大魔闘演武も見たよ。優勝おめでとう。」

「ああ・・・はい、ありがとうございます。」

ラハールさんの言葉に俺はそう言い、礼をする。

「それで・・・一体俺に何か・・・?」

「実は先日、君とシャンディーと言う子供が、
 ドラゴンになったという噂を聞いて。」

「あ・・・。」

あの時の事か・・・・・・。

「その様子だと、本当の様だな。」

「ええっと・・・できる限り控えてはおきます。」

「うむ、その事で話があってな。
 まずは、あまり出さないように注意をしに来た。」

「ああ・・・本当にすみませんでした・・・・・・。」

俺は謝るしかなかった。

「じゃが・・・本命は次なんじゃ。」

マスターがそう言う。本命・・・?

「うむ。君の実力を兼ねてと、
 今後のドラゴンになる事の自由を与えようとは思う。
 もちろん、あのシャンディーという子の方も許可する。
 あまり大事(おおごと)にならないようにこうして会う事にした。」

ラハールさんはそう言うが、
実はシャンディー、本当はドラゴンで人間に変身できるだけどな・・・。

「・・・それで、俺は何をするのでしょか?」

「簡単な話、評議院からの特別依頼をこなせばいいのです。」

ラハールさんはそう言う。

「特別依頼?」

「そう。この、SS級クエスト3つを成功する事です。」

ラハールさんは3枚の紙を俺に渡した。

「・・・・・・。」

俺は依頼内容を見る。こう書いてあった。




















1:謎の殺人集団退治


内容


ワース樹海に謎の殺人集団が現れる。
評議院の特殊部隊に向かわせたが帰って来ず。
恐らく全滅した可能性が高い。奴等を倒し、正体を明かしてほしい。




2:毒の島の調査


内容

かつて、フィオーレの北にある島。
毒の霧やガスが発生し、島全体を覆っている。
調査員を出し、島を探索させたが帰って来ず。
島の調査をしてほしい。




3:氷の大陸


内容


フィオーレの南西に巨大な氷の大陸が出現した。
原因不明で、調査員を出し、探索させたが、帰って来ず。
大陸を調べてほしい。





「3つもあるんですね・・・。」

「ああ・・・特に1番始めと最後は最近入ってきたモノだ。
 君が、いや君達が天狼島から戻ってくる1年前からだ。
 1年とはいえ、どちらもかなりの危険の可能性が高い。」

ラハールさんはそう説明してくれた。

「どれも非常に難しい依頼だがが・・・どうする?」

ラハールさんがそう尋ねる。

「・・・質問していいですか?」

「ええ。」

「もし依頼が成功したら、一旦評議員の方に行った方が良いですか?」

「そうだな・・・一応、連絡用魔水晶(ラクリマ)で報告してほしい。
 私が出れるようにしておく。」

「ではもう1つ、俺1人でやるんですか?」

「それはどちらでも構わない。
 ドラゴンに変身できるとはいえ、君はまだ若い。
 仲間と一緒にいる事も、相談も、呼ぶ事も許可できる。」

「・・・・・・・・・・・・。」


















































「・・・わかりました。すべてやります。」

「!」

「・・・わかった。私も上には伝えておく。」

ラハールさんはそう言い、立ち上がる。

「忙しい所、ありがとうございます。私はすぐにこれを知らせます。
 それで、いつに?」

「出来る限り、早く終わらせたいので、明日で。」

「「明日!?」」

俺の言葉に2人は驚く。
































「と、いう訳です。」

俺がそう説明をした。

「よっしゃーーーー!!!!じゃあ行こうぜぇぇぇっ!!!!」

何故かナツさんが張り切っていた。

「何聞いてたんだお前は・・・。」

グレイさんが呆れてそう言う。

「何って、つまりコージがスゲェ依頼を受けたんだろ!!!
 じゃあ俺は着いて行くぜ!!!!」

「アホかお前は。」

「何だとぉぉぉっ!!!!」

このままだと喧嘩になるな・・・。

「まあとにかく、まずは1人でやってみて、
 無理そうだったら、連絡しますから。」

さっさと言う事にした。

「何ぃぃぃーーーー!!?」

「そういう事じゃ。」

「しばらくいなくなりますが、とりあえず、頑張ります。」

俺はそう言う。



































夜・・・


「やれやれ・・・」

俺はギルドにいた。
何か今回の事でギルドの皆に話をしたり、
いつでも呼んでくれと声を掛けられたりで、少し大変だった。
何人か、ギルド内で寝ているし・・・。
俺は今、外に出ていた。

「ん?ウェンディか。」

俺の後ろに似徒の気配を感じた。相手はウェンディだった。

「お兄ちゃん・・・。」

ウェンディはそのまま、俺の背中に抱き付いてきた。

「お兄ちゃぁん・・・。」

「ウェンディ・・・」

ああ、これは、寂しい時の感じだな・・・・・・。

「いつになるかわからないけど、必要になったら連絡するよ。
 今は、少しの間、我慢してくれ。」

「・・・絶対だよ・・・。」

「ああ・・・。」

俺はウェンディの方を向く。寂しそうで少し涙目の顔をしている。

「ウェンディ・・・。」

「お兄ちゃん・・・・・・・・んっ・・・。」

俺達はキスをしたのだった。
必ず約束は守るよ、ウェンディ・・・。























翌日の朝、ギルドの入り口の外にて・・・


「それでは、行ってきます。」

「うむ。気を付けてゆくのじゃぞ。」

「連絡用魔水晶(ラクリマ)、渡して置くわね。」

俺の言葉にマスターはそう言い、ミラさんは連絡用魔水晶(ラクリマ)を渡してくれた。
周りには他の人達もいる。

「いつでも俺を呼んでくれよ!!!」

「助けてやるからな。」

「頑張ってね。」

「無理はするなよ。」

「気を付けてね。」

「僕の分まで、ファイトだよ~。」

(おとこ)ーーーーーー!!!!」

「出来る限り、早く帰って来なさいよ。」

「絶対だよ!!!!」

ナツさん達が俺に向かってそう言ってくれる。

「・・・頑張って、お兄ちゃん・・・!!!!」

そしてウェンディがそう言ってくれる。

「ああ・・・頑張るぜ!!!!」

俺は大声でそう言い、(エーラ)を出す。

「では、行ってきます!!!!」

俺は光速の速さで、飛んで行った。

「行ったな。」

「ああ・・・。」

全員が、コージが言った方向を見る。

「お兄ちゃん・・・・・・。」

ウェンディは拳を軽く握り、そう言った。






















































数日後、妖精の尻尾(フェアリーテイル) 新ギルドにて・・・



「まだ帰って来ないわね、コージ。」

「そうだねぇ~・・・。」

シャルルとミントはウェンディを見てそう言う。

「な、何・・・?」

「心配なんじゃないかなぁ~って、思った。」

「確かに。それにここ数日は星霊達の事でいっぱいいっぱいだったわ。」

ミントとシャルルがそう言う。
ここ数日、ある事件が起きたのだ。
ある日突然ルーシィとユキノの黄道十二門の星霊が召喚に応じなくなった。
彼らは姿も性格も豹変して完全なる自由を手に入れるため反逆の狼煙をあげた。
原因はエクリプスの影響である。
さらには、星霊王までもそれが影響し、
暗黒の物体が人型となったかのような不気味な姿へと変貌し、
理性なく暴れ回るその姿から星霊獣と評された。
しかし、ナツ達の活躍によって、星霊王と黄道十二門の星霊は元の姿に戻った。

「本当に厄介だったわ。」

「確かに。」

シャルルの言葉にウェンディがそう言う。



ドーーーーン!!!


「何だ!?」

ギルドの入り口前に、何か大きな音が聞こえ、
ギルド内にいる全員が外に出た。

「ふぅ・・・何とかついたか・・・。」

「え・・・。」

「こ、コージ!!?」

「・・・んぁ?」

大きな音の正体がコージでシャルルとミントは驚くが、
ナツがある事に気づく。

「お前・・・・・・コージじゃねえな。匂いしねえし。」

ナツがそう言う。

「ええ。俺は闇分身ですから。」

「成程。」

ナツさんは俺の言葉に納得する。

「何で分身だけが、帰って来たんだ?」

グレイさんが尋ねる。

「帰って来たというより、応援要請しに来ました・・・!!!!」

俺はそう言うしかない。事実だからだ・・・。

「一体どうしたの・・・?」

「悪いけど、時間がないんだ!ナツさん、それにウェンディ・・・
 あと呼んできてほしい人達がいるんだ!!!!」

俺は大声でそう言う。

「本当にどうしの?」

「ウェンディはともかく、ナツも?」

ハッピーとミントがそう言う。

「ああ・・・ある事を言えば、その人達、必ず来るはずだよ。」

「ある事?」

「ああ。ウェンディ、それとナツさんにも、それを言うよ・・・」

「「?」」

俺はある事を言う。

「―――――――――――――」

「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」

分身のコージのその言葉に、今ここにいる妖精の尻尾(フェアリーテイル)メンバーが驚愕したのだった。 
 

 
後書き
『混沌の魔術師と天空の巫女 凍結』(エイプリルフール) 








と、いう訳でお久しぶりです、白鋼です。
半年ぶりの投稿になりました。
予想より時間が掛かってしまいました事をお許しください。
オリジナルはなかなか難しいので、どう進めるのか思いつかないわ、
途中でインフルにかかってしまったわで、大変でした。
しかし、ようやくこうして投稿ができました!!
オリジナルの話、まずはコージがSS級クエストをやる事になりました。
理由は今回の話で知っている通りです。
この日常編ではこれ以外のオリジナルもやりますが、
一応、日蝕星霊編以外のTV版の話やOVAも出す予定です。
次回は遅れを取り戻す為、速めに投稿します。
予定では今週中には出せれると思います。
次回もお楽しみに!! 
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