オズのトト
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第十一幕その四
「ここに」
「あっ、ドロシ―王女?」
「はじめまして」
「トトもいるし他の皆もいるね」
「豪華な顔触れだね」
「実はね」
コロボックルの人達がドロシー達がどうしてこの山に来たのかお話しました、するとでした。
シーザー達も頷いてです、こう言いました。
「ああ、そうなんだ」
「この山を調べに来たんだ」
「どうしてここに来たのかって思ったら」
「そうした事情だったの」
「そうだよ」
教授はシーザー達にも答えました。
「別に悪いことはないから」
「というかこの山のことはあまり?」
「都では知られてない?」
「そうなの?」
「オズの国は広くてね」
教授はいぶかしんだシーザー達にまた答えましおた。
「私達もまだまだ知らない、行っていない場所があってね」
「それでなんだ」
「ここははじめて来てくれた」
「そうなのね」
「そうだよ。本当にね」
実際にというのでした。
「私達が来たのははじめてだよ」
「成程ね」
「オズの国は広いからね、確かに」
「その中にも沢山の国もあるしね」
「色々な人達も住んでいて」
「そうした中にいるから」
だからというのです。
「まだまだ行っていない場所もまだまだあるよ」
「そういえば私達も」
恵梨香も教授のお話を聞いて言うのでした。
「これまでオズの国で何度も冒険に出て色々な場所を巡ったけれど」
「まだまだだよね」
「行っていない場所も多いよ」
「一体そんな場所がどれだけあるか」
「わからない位よ」
「そうなのよね」
「私だってね」
オズの国一の冒険家のドロシーもでした。
「まだまだよ」
「ドロシーさんもですか」
「行っていない場所が沢山あるの」
「そうなんですね」
「本当にね」
実際にというのです。
「まだまだよ」
「そうですか」
「これからもどんどん冒険していくけれど」
そしてオズの国の色々な場所に行くのですが。
「多分ずっとね」
「オズの国の全てを見られることは」
「ないわ」
そうだというのです。
「この国は果てしない国なのよ」
「不思議な場所が幾らでもあって」
「知らないものも幾らでもある世界なのよ」
「だからこそ面白い国なんだよね」
トトはいつもこう言っている教授を見つつドロシーに応えました。
「そうだよね」
「そうよ、何といってもね」
「全部知ってしまうと」
「それで終わりってところがあるわね」
「うん、それでね」
「終わりがないってことはね」
「ずっと楽しめるってことだね」
トトもこの辺りのことはわかっています。
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