艦隊これくしょん~男艦娘 木曾~
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第五十三話
前書き
どうも、絶不調です。戦闘シーン苦手です。前回の投稿が飛んだら理由もそれです。泣きたい
「木曾!千尋!突っ込むぞ!夕立と神通も付いてきてくれ!」
長門さんのその号令で我に返った俺と木曾は、先に動き始めた長門さんに付いていった。その後ろからは夕立と神通さんも付いてきた。
レ級はその場から動かず、大量の艦載機を飛ばしてきた。ざっと見て…………えっと、二百は軽く居るなあれ。一隻が、オマケに戦艦が発艦していい数じゃねぇ。
その内の四分の一は春雨達の方に飛んでいった。摩耶さんが居るとはいえ、被害が出るのは覚悟した方が良いだろう。
俺達はスピードを緩めることなく、俺と木曾は高角砲を構える。後ろの方の奴等も、各々の対空装備を構えていた。
その傍らで、赤城さんと加賀さんは艦載機を飛ばしていた。だいたい百五十有るか無いか位か。
艦載機の数では向こう有利。だけど、こっちには対空攻撃できる奴が多い。総合的に見ればこっち有利か?
「…………っ、飛べ!」
長門さんが叫ぶのと俺達がジャンプしたのにタイムラグは殆ど無かった。
着地した後で後ろを見てみると、殆ど見えないが、魚雷が通った跡が残っていた。レ級と俺達との距離は、まだかなりある。
……レ級、あれだけの艦載機を飛ばしながら、これだけ正確な雷撃を……?スペックだけじゃなくて、技術も半端ない……?
「千尋!前みろ!撃たれるぞ!」
思考モードになってしまっていた俺に、木曾は怒鳴り付けてきた。我に返る俺。
考察は後だ。気を抜いたら一瞬で沈みかねない。
「木曾!先陣切ってくれ!千尋はバックアップ!私は後ろに回る!護衛班!付いてきてくれ!」
長門さんと木曾はスピードを上げると、長門さんは右に大きく曲がった。それに貼り付いたままの夕立と神通さん。二人は後ろに回った後で、春雨達を護衛する。
木曾は相変わらず一直線にレ級に向かっている。俺は木曾の後ろに付き、軍刀を抜く。
レ級が飛ばした艦載機は赤城さん達の艦載機と航空戦を始めていた。摩耶さん達の方は何とか躱しているらしい。対空攻撃得意な人達が固まってて良かった。
さて、俺達はそんな艦載機の下をくぐり、レ級の十メートルてまえで止まる。長門さんは既に後ろを取っていた。仕事が早い。
「…………ンー、囲マレチャッタ。ドーシヨッカナー。」
レ級は口ではそう言いながら、俺と木曾……ではなく、後ろに控えている金剛さん達を見る。しっかり砲撃の準備はできているようだ。パッとみた感じ、羽黒さんと加賀さんが小破しているらしい。これは、制空権取れてないな…………厄介だ。
「…………ハァッ!!」
長門さんは気合一発、レ級に一気に近付くと、挨拶代わりの右ハイキック。
「…………オラァッ!!」
それに息を合わせるように木曾も右ストレートを顔面に叩き込もうとする。
「イヤァ、モウチョットデ相打チナノニナァ。惜シイ!」
そして、レ級の声が後ろから聴こえてきた。
俺の目の前では、長門さんと木曾がお互いの顔面にそれぞれハイキックと右ストレートを叩き込もうとしていた。
「「!!?」」
二人は何とか寸止めし、そのままレ級の方に体を向ける。
「ホラ、ドウセアノ子達ヲ逃ガシタラ帰ルンデショ?ソンナツマンナイコト、サセナイヨ?」
レ級は俺たちの方に体を向けると、わざとらしく身ぶり手振りを付けながら話した。
その後ろに今まさに砲撃しようとする金剛さんと羽黒さんに那智さん、雷撃しようとする北上に時雨。
「アーソウソウ。コノ上空何千メートルニ偵察機イルカラネ?」
レ級はそう言うと、振り替えること無く後ろに砲撃をした……と思う。
と言うのも、レ級が砲撃した瞬間を、俺は目視することができなかった。
時雨が被弾し、吹っ飛ばされている光景をみて、俺はそう判断した。
「時雨っ!?クソッ!」
長門さんは悪態をつくと、俺と木曾の間を抜けてレ級に近づいていった。
俺と木曾はそれに続く。木曾は珍しく、拳にメリケンサックをはめていた。
「赤城!加賀!近付いてきてくれ!私たちのことは気にするな!どんどん飛ばせぇ!」
長門さんが号令をかけると、二人は艦載機を飛ばしながら前進してきた。
「オソイ。」
轟音。
赤城さんと加賀さんの足下から突如、水柱ができた。
……おいこら。レ級。
お前、いつの間に雷撃したんだ?
全く、見えなかった。
一発で大破された時雨と赤城さんと加賀さんを見て、全員が目を見開いていた。
こんなの、どうすれば良いんだよ。
「ぬぁあ!」
長門さんは、よそ見していたレ級の顔面に拳を叩き込んだ。
ガツンッ、と鈍い音がした。
「…………二十点♪」
レ級は、その拳を顔面で受けておきながら、嗤っていた。
次の瞬間、長門さんの体は吹き飛んでした。
見ると、レ級はどうやら手のひらを長門さんの腹部に押し当てたらしい。
…………なんなんだよ。
「くそがぁ!!」
俺は軍刀を握り直すと、レ級に向かって突撃していった。チラリと確認すると、春雨達は俺達の横ぐらいを移動していた。せめて、アイツらだけでも。
俺はレ級の目の前までくると、左手で砲門を抜き、そのまま砲撃する。
ドォン!
レ級に着弾。煙が上がった。
俺は止まること無く、レ級に向かって斬りかかる。
ヒュォン、スッ。
すると、軍刀が止まった。
「…………オォ、悪クナカッタ。四十点!」
俺の軍刀を、レ級は親指と人差し指で挟んでいた。押しても引いても、動くことは無かった。
次の瞬間、全身に衝撃が走った。
どうやら、砲撃をもろに食らったらしい。
……こんなの、どうすれば良いんだよ。
…………春雨。
薄れ行く意識の中、俺は最後に春雨のことを思った。
夢を、見た。
後書き
読んでくれてありがとうございます。もうね。戦闘シーンを早く終わらせたいの一心でした。グダグダで、泣きたい。次の話は、うまいこと行くはず。
それでは、また次回。
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