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獣篇Ⅰ

作者:Gabriella
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21 死亡フラグ

あ、そうそうその前に。
これは、会議の時の話。
確か、私はこの会議に参加していた。


_「最近は、浪士たちによる襲撃も増えている。
  くれぐれも、単独行動は避けるように。」


_はい!



_「それでは今日の当番を割り振る。
  一番隊は…」


チリリリリリ)

!!

_「やべェ、ケータイが…」

_「お前、会議中にケータイ鳴らしたヤツは、局中法度で切腹だぞ。」

_「土方さん、ち、違うんです!オレ、嫁さんがさ、酸欠だ、って連絡を…」



テレッテレッテレッテレ~)

_「もしもし、土方ですけど。ハイ、
  今ですか?前々大丈夫です。
  いえ、今回の限定版BOXはDVDフィギュア特典付きですか。あ、じゃあ保存用とアレで、2つ用意してください。」

とか。



副長(かれ)の代わりに私が拷問させられたのだ。
その前に起こった悲劇の話。

_「お前たちは出てけェ。」

とか言ってたから、

_「お、おッかねェお人だァ。」

_「副長が直々に手を下すときは、決まって拷問部屋は静まり返る。だが五分後には、どんな肝の座ったヤツも、泣き叫び全てを吐いちまう。…」

_「い、一体何が行われてると言うんですか?」

_「覗いてみろ、この世の地獄が見えるぜ。」

とかいう話をしていたところ、


_「なに、好きな人とかいるの?」

_「いや、別に?
いないけど?」

_「なんだよ、オレも言ったんだからお前も言えよな、
  ズールィ、ズルいよお~()めたな?
  嵌めたろお前も吐け。」

_「わーかった、分かった。吐くよ。
  誰にも言うなよ、内緒だかんな?」

_「さーて、そりゃァどうかなァ~?」


とかいう会話をしていたらしく、
その現場をを見た隊士曰く、

_ 修学旅行?


な話だったらしい。



これは中々な話だ。




また、沖田はこれについて、副長(かれ)から直々に相談があったらしい。

_「ってな具合だ。全ては刀を手に入れてからおかしくなっちまった。とくやらオレはホントにコイツに呪われちまったらしい。」

だがこのとき、沖田(かれ)は真面目に打て合わなかったそうな。
沖田は爆笑し続けた。

_「だから言うのヤだったんだよ、
  どうせ信じてくれなェだろ。信じるわけないだろうが。ふと気づくと勝手に別人格と入れ替わってやがる。
  いや、アレは別人格なんかじゃねェ、人が誰しも持っているヘタレた部分が、コイツによって目覚め始めてるんだ。」

_「土方さん、ヘタレを刀のせいにしちゃあいけねェや。土方さんは元々ヘタレでしょう?」

_「そうッスよね。オレなんて元々こんな…」

とかいう始末で。

_「あらら…こいつァホントに調子がおかしいやァ。
  じゃあ、そんな妖刀捨てちまえばいいじゃないですかィ?」

_「そいつが出来れば苦労しちゃァいねェ。気がついたら勝手に厠や風呂にまでにも持ってっちまう始末だ。剥がそうにも剥がれねェ。鍛冶屋のジジイはこんな時に限っていやしねェし。」

_「するってェと何ですかィ?
  近藤さんと喧嘩したのもそいつのせいだと?」

_」そうならいいんだがな。」

_「土方さん、こんな時にうかうかしてたら伊東さんに副長の座、奪われまっせ?」

_「 フン)
それどころじゃねェよ。オラァ、こんなんなっちまってからすでに10を越える局中法度を犯してる。明日にでも伊東から切腹の申し渡しが来てもおかしくかァねェよ。今のヘタレたおれじゃァ、呑みかねねェ。お前も、オレなんかといると伊東に目ェ付けられるぞ。」


とそこで、沖田(かれ)はやっちまったらしい。

_「土方さん…待って下せェ、土方さん、
  …焼きそばパン買ってこいよォ~
  あとジャンプもなァ~。もちろんお前の金だァ~。」


それのせいで、悲劇が起きた。
 
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