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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百四十三話 髑髏検校その三

「そうなのです」
「そこまで聞きますと」 
 それも畑中さんからだ、自分でも思うけれど僕は今やこの人を誰よりも信じていて頼っている。
 その畑中さんのお話だからだ、乗り気になって応えた。
「一度観てみますね」
「是非共」
「そこまで怖いのか」
「そうされて下さい」
「そうしてみます」
「それと漫画もですね」 
 畑中さんは僕にこちらのお話もしてくれた。
「怖い作品に名作がありますね」
「さっきモンセラさんとニキータさんのポーの一族を貸しました」
「あの作品ですか」
「畑中さんもご存知ですか」
「はい」 
 そうだとだ、僕に答えてくれた。
「タイトルは」
「そうなんですね」
「はい、読んだことはありませんが」
 それでもというのだ。
「聞いています」
「そうですか」
「特に怖いのは人間ですね」
「人間の心ですか」
「その恐ろしい部分を描いた作品こそが」
「最も怖いですか」
「私としてはそう思います」
 こう僕に話してくれた。
「漫画だけでなく映画もそうですね」
「そういえば日本のホラー映画ってそうですね」
「人間が一番怖いですね」
「思い出してみますと」
 もうこれがだ。
「妖怪や幽霊よりも怖いですね」
「そうですね」
「蟲とかだと気持ち悪い、ですね」
 生理的嫌悪感だ、これが来る。
「それになりますね、内臓とかも」
「しかし人間はです」
「何かそこにあるものが」
 心、それがだ。
「醜かったり残忍だったり冷酷だったり」
「そしてそれがですね」
「本当に怖いですね」
「生霊や死霊ですが」 
 つまり幽霊だ、子供の頃は死霊だけが幽霊だと思っていたけれどそれは違っていた。
「人間の憎悪や恨み、嫉妬が出てのものですね」
「雨月物語ですよね」
「吉備津の釜は特にですね」
「あれが怖いのはそれのせいですね」
「両方出ますが」 
 生霊も死霊もだ。
「そのどちらもです」
「そうしたものが出ているので」
「あそこまで恐ろしいのです」
「そう、ですよね」
「はい、やはりです」
「一番怖いのは」
「人間の心でしょう」
 それこそがというのだ。
「私はそう思います」
「そうですね、怪談とかも」 
 さっきニキータさん達と話したこれもだ。
「やっぱりですね」
「最も怖いとなりますと」
「人間ですね」
「そもそも不知火検校といいますか」
「ドラキュラ伯爵も」
「元は人間です」 
 吸血鬼もというのだ。
「悪しき霊が屍に宿ったのが吸血鬼と言われていますが」
「そういえば吸血鬼ってそうですね」
「ドラキュラ伯爵等は」
「だからアンデットなんですね」
 ゲームではゾンビやゴーストと同じ系列に分類されることが多い、最初から一つの種族になっている場合もある。 
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