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儚き想い、されど永遠の想い

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22部分:第二話 離れない想いその七


第二話 離れない想いその七

「ミルクを入れなくてね」
「そうですか。ブラックですね」
「君は何をするのかな」
「ミルクを入れます」
 彼はそれだというのである。
「それを」
「わかったよ。じゃあね」
「はい、では」
 何を飲むのかを尋ねながらだ。彼はあらためて話すのだった。
「カウンターに座りましょう」
「そうだね。それでね」
 珈琲を飲むのであった。二人でだ。
 珈琲が来た。それからだった。佐藤がカウンターにいるその彼に声をかけた。
「あの、マスター」
「何かな」
「珈琲もう一杯もらえますか?」
 こうマスターに言うのだった。
「御願いできますか?」
「いいよ、もう一杯だね」
「はい」
「じゃあ。またね」
 こうしてだった。彼はその珈琲をもう一杯飲む。そしてだ。
 牧村もだ。マスターに対してだ。あらためて話すのだった。
「では私も」
「若旦那さんもだね」
「ブラック。いや今度はミルクを入れてね」
「それをだね」
「うん。もらえるかな」
 こう話すのだった。
「それでね。もう一杯」
「わかったよ。それじゃあね」
 彼もまた、だった。珈琲をもう一杯飲んだのだった。それが終わってからだ。
 義正はあらためてだ。佐藤に対して話すのだった。
「珈琲はいいね」
「美味しいですか」
「うん、とてもね」
 また話す彼だった。
「美味しいだけでなくて目も醒めるしね」
「そうだね。珈琲もね」
「ええ。紅茶もいいですが」
「珈琲の方が目が醒める気がするから」
「その場合は珈琲ですね」
「うん。さてと、珈琲を飲むと」
 それだけでは留まらないというのだ。彼はだ。
「他にはね」
「甘いものが欲しくなりますか」
「最初はそこまで食べるつもりはなかったけれど」
 それでもだとだ。言葉に出ていた。
「今はね」
「わかりました。それなら」
「うん、何を頼もうかな」
「ケーキはどうですか?」
 佐藤が主に勧めるのはそれだった。
「それは」
「ケーキ。いいね」
「それも珈琲ならです」
「チョコレートかな」
 連鎖的にだ。義正は話した。
「それを貰おうかな」
「では私もそれを」
「君もそれをかい」
「私も。珈琲にはチョコレートだと思いますから」
 それでだというのである。
「ですから」
「うん、じゃあ二人でね」
「同じものを頼みましょう。このお店は珈琲だけでなくです」
「ケーキもいいんだね」
「はい、そうです」
 まさにだ。そうだというのである。
「ですから。今から食べましょう」
「うん。それじゃあね」
 二人はケーキも楽しんだ。それが終わってからだ。
 店を出る。そのうえでだ。義正は佐藤に対して言うのだった。
「いいお店だったね」
「そう言って頂けますか」
「とてもね」
 笑顔での言葉だった。
 
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