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八条学園騒動記

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第五百四十九話 ミルクコーヒーその九

「アンの作品のアクセスがどれ位かは知らないけれどね」
「私の作品のアクセスは」
「どれ位なの?」
「まあ一日で十万位わね」
「多いわね」
「何作も発表してるから」
 そのせいでというのだ。
「そのうち広告がクリックされるのが一パーセント台で」
「そこからなのね」
「生活費を稼げてるのよ」
「じゃあ生活費稼ぐ位だと」
「十万位はね」
 一日辺りでというのだ。
「PVアクセスがあったらね」
「いけるのね」
「そうだと思うわ」
「ううん、私五万位」
「私の半分ね」
「作品の出来のせいかしら」
「宣伝じゃないの?ルビーの漫画面白いわよ」
 アンはルビーの漫画の出来の評価を客観的にしつつアンに答えた。作品の出来は決して悪くないというのだ。
「ツイッターとかでね」
「宣伝したらなのね」
「それだけでね」
「それやってるけれど」
「ツイッターは」
「ええ」
 こうアンに答えた。
「それで五万よ」
「じゃあフェイスブックは」
「あっ、そっちは」
 言われてだ、ルビーはしまったという顔になって返した。
「してないわ」
「それでも違うわよ、あとツイッター以外のね」
「宣伝もなの」
「そのサイトに付いている宣伝機能はね」
 それこそというのだ。
「全部使ってね」
「そうしで宣伝すればいいのね」
「もう何でもね」
「ううん、それで十万いくの?」
「毎日更新とあとね」
「あと?」
「作品は多くよ」
 このことも大事だというのだ。
「多いと多いだけね」
「完結作品って読者さん減るでしょ」
「いや、減っても読者さんは読んでくれるから」
 完結した作品もというのだ。
「だからね」
「作品は多くなのね」
「あるべきよ、あと絶対に途中で投げ出さないことね」
 作品の執筆、それをというのだ。
「その点ルビーは大丈夫だけれどね」
「ああ、ネットって漫画でも小説でもね」
「途中で投げ出す人多いでしょ」
「どうしてもね」
 このことは昔から変わらないことだ、本でもそうだがネットでは特に作品を結末まで描いたりせず投げ出す漫画家が多いのだ。小説家も然りだ。
「多いわね」
「そうしたことはね」
「しないことね」
「これはアクセスには関係ないけど」
「漫画を描くならね」
「ちゃんと終わらせないと」
 最後の最後までというのだ。
「これは義務ね」
「そうよね」
「作品を終わらせないなぞ言語道断だ」
 部長も言い切ってきた。
「だから我が漫画部はいつも言っているな」
「部の規則としてですね」
「描く作品は最後の最後までだ」
「終わらせることですね」
「そうしなければならない」
 こうルビーだけでなくアンにも同級生にも話した。
「そうしてこそだ」
「漫画家ですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。 
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