オズのトト
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第二幕その五
「この都の中を巡ってね」
「お散歩みたいにですね」
「走るんですね」
「そう、ジャージに着替えてシューズを履いて」
そうしてというのです。
「そうしない?」
「そうですね、じゃあ」
「僕達走ったりするのも嫌いじゃないですし」
「エメラルドの都も大好きですし」
「それで、ですね」
「これから皆で」
「そう、どうかしら」
五人をにこりと笑って誘うのでした。
「これからね」
「はい、じゃあお願いします」
「今日はそうして遊びましょう」
「エメラルドの都の中を走って」
「お喋りもして」
「そのうえで」
「ええ、ゆっくりと走ってね」
別に速く走ることもないというのです。
「そうしましょう」
「わかりました」
「じゃあ今から」
「僕も参加させてもらうよ」
トトも参加するというのです。
「楽しくね」
「貴方もなのね」
「僕はドロシーといつも一緒だからね」
恵梨香ににこりと笑って答えました。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、だからね」
「一緒に走るのね」
「そうさせてもらうよ」
「勿論私もよ」
ガラスの猫も参加を志願してきました。
「エメラルドの都を観て回るわ」
「そうしながら走るのね」
「そうよ」
その通りとです、彼女も恵梨香に答えました。
「是非ね」
「それじゃあ」
「一緒に走りましょう」
「じゃあジャージとシューズに着替えて」
「服と靴は好きなのを選んでね」
オズマが言ってきました。
「貴方達のね」
「わかりました」
「じゃあ選ばさせてもらいます」
「今から」
「衣裳部屋に一杯あるから」
ジャージやシューズもというのです、他の服や靴と一緒で。
「だからね」
「好きなのを選んで」
「そうしてですね」
「準備体操もしてね」
それは忘れてはいけないというのです。
「そうしてね」
「そうですね、準備体操をしないと」
「運動の前には」
「やっぱり怪我しますからね」
「それは忘れたら駄目ですね」
「絶対に」
「ええ、オズの国では怪我をしてもすぐに治るけれど」
グリンダや魔法使いさんが作ってくれたお薬や医療品のお陰で、です。例え怪我をしてもあっという間に治ってしまうのです。
「けれどやっぱり怪我はしたくないでしょ」
「はい、どうしても」
「痛いですから」
「怪我はしたくないです」
男の子三人がオズマに答えます。
「だからですね」
「まず準備体操をする」
「それが重要ですね」
「そうよ、あと準備体操をするとね」
オズマは五人にさらにお話をしました。
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