ヘタリア学園
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第百三十二話 スタンド
第百三十二話 スタンド
ロシアはとかくおっそろしい青年です。彼自身もとても怖いのですがそれだけではありません。まず上司です。
「あの人、どうにかならないんですか?」
「どうにかなると思う?」
「・・・・・・いえ」
ラトビアはリトアニアの返答に涙を飲んで頷きます。
「そんなわけないですよね。あの人は」
「絶対に何か喋ったら駄目だよ、あの人の前では」
「・・・・・・はい」
「陰口も」
これがすぐにばれて折檻になるのがロシアの家の素敵なところです。こうしたことにかけては学園一なのがロシアと彼の家です。
「絶対にね」
「つまり黙っていろと」
「そういうこと」
「あと。僕ずっと気になっているんだけれど」
エストニアがおずおずとリトアニアに尋ねます。
「何?」
「ロシアさんの後ろに時々見える白い人だけれど」
その人について尋ねるのでした。
「あの人、何なのかな」
「冬将軍っていうんだよ」
「冬将軍?」
「うん、ロシアさんが戦争した時」
その時のことをまず話します。
「出て来て雪と寒さで相手を動けなくさせてそれでロシアさんを助けるんだよ」
「そんなのもいるんだ」
「だから。あの人と戦争するのも大変なんだよ」
「・・・・・・わかったよ」
「うう・・・・・・何時までこんな怖ろしいところで生きていくんだろう」
次から次に知りたくもないとんでもない事実がわかるロシアでした。それに振り回される三人でもありました。
第百三十二話 完
2008・4・21
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