ヘタリア学園
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第百三十話 ロシアのサービス
第百三十話 ロシアのサービス
二人きりになると。ロシアはにこりと笑ってドイツに言ってきました。この笑みこそが恐怖だと多くの人が言うその笑みで。
「さて。二人きりになったところで大事な話をはじめようか」
「ああ」
「まあ僕は皆がいる方が好きだけれど君は嫌でしょ」
「まあそうだな」
それは否定しないドイツでした。しかしロシアはそのドイツにさらに言います。
「さっきまでの色々なことは気にしないで。痛くも痒くもないから」
にこにこと笑いながら首をメトロノームみたいに振ってドイツに言います。
「気にしてないから。全然気にしてないから」
本当に気にしていないのでしょうか。
「きにしてきにして」
「・・・・・・わかった。すまん」
ドイツの謝罪を聞くとすぐに元に戻って。今度は長い言葉です。
「で、話は戻るけれど僕と君の不可侵条約。これ位の条件は出していいよね」
「条件?」
「ポーランドの半分は絶対僕にね。あとリトアニアとラトビア、エストニアも正式に僕のものとして認めてくれてそっからフィンランドとルーマニアの東のところも。それでイタリアも欲しいなあ、欲しいなあ。貰っていいよね、別に。有り難う、僕暖かい場所欲しかったんだ、というわけで決定だよね」
「早過ぎる!」
ドイツが思わずクレームをつけました。
「どさくさに紛れてイタリアとか言うな!」
「あっ、気付いたんだ」
「他のところにも気付いている!ゆっくり言え!」
流石にクレームをつけます。
「あとこっちの意見も聞け!」
「ロシアにそんなサービスないよ」
平然として答えます。やっぱりロシアなのでした。
第百三十話 完
2008・4・20
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