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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  1927話

 ポートアイランド駅で情報を得た翌日……日曜の夜、俺の姿は桐条達が住んでいる寮、巌戸台分寮にあった。
 もっとも、昨日に引き続き荒垣の姿はない。
 昨日会ったカズだったか? あいつはちょっと前に荒垣と会ったって話をしていたのを思えば、別に荒垣に何か事故があったとか、そういう事じゃないと思うんだが……相変わらず、電話をしても電源が入ってないから~ってメッセージが流れるし、メールを送っても返事がないんだよな。
 つまり、これは偶然とかそういう事ではなく、純粋に俺達を避けているのだろう。
 ……何故急にそうやって避けるのかは分からないが、取りあえず無事ならいいだろう。
 近いうちに、ちょっと顔を出して荒垣がどういうつもりでそんな真似をしたのか、聞き出す必要はあるだろうが。
 ともあれ、今日は順平達が得た情報を知らせる為と、ついでにお互いの親睦を深めるという目的ですき焼きパーティとなった。
 すき焼きとかの鍋物は、普通なら秋とか冬に食べるものだろう。
 何故初夏のこんな時に? と思わないでもなかったが、桐条が用意する材料という事は、まず間違いなくどれもが最上級品の筈だ。
 A5ランクの牛肉とか。
 それを食べる機会を見逃すのは勿体ないので、こうしてゆかりと共にやってきた訳だ。
 ぶっちゃけ、情報交換とか報告とかよりも、すき焼きがメインなのは間違いない。
 ちなみにすき焼きには基本的に割り下を使って煮る関東風、牛脂で焼く関西風といった風に違いがあるらしい。
 他にも色々と細かいところは違いがあるらしいが、俺が知ってる限りでは大体そのくらいだ。
 で、今日用意されたのは、当然のように関東風だった。
 まぁ、ここは東京だし当然か。
 ちなみに、俺がネギま世界にいた時もすき焼きは食べた事があるが、麻帆良も関東なので、当然関東風となっている。
 そう考えれば、俺は今まで一度も関西風のすき焼きって食った事がないんだよな。

「美味しい……お肉が柔らかい」

 ゆかりが肉を食べながら、感嘆の声を上げる。
 俺もさっき食ったけど、肉は美味かった。
 下手な牛肉とかをすき焼きで使うと、かなり硬い肉だったりするんだが……A5級の肉だけあって、非常に柔らかい。
 ちなみに白滝とかも俺は好きなんだが……溶き卵に白滝を絡めて食べると、卵の量が一気に減るんだよな。
 勿論卵は他にも何個もあるのだが。
 ちなみにこの卵も烏骨鶏の卵で、黄身が信じられないくらい盛り上がっている。
 卵かけご飯とか食ったら、間違いなく美味いだろう。

「ふふっ、喜んで貰えて何よりだ。伊織も……」
「うめーっす、マジうめーっす、うめうめうめうめ、うめーっす!」
「あ、ああ……その、こっちも喜んで貰えたようにで何よりだ」

 既に言語中枢が壊れている……と表現してもいい順平の様子に、さすがの桐条も少し引いた。
 順平が普段どんな食事をしているのかは分からないが、これだけの素材を使った料理を食うのは、まずないのだろう。
 視線を真田に向けると、そこでは肉を食ってはプロテインを入れた牛乳を飲んでいる真田の姿があった。
 ちなみに最初、真田の馬鹿はすき焼きの鍋に直接プロテインを入れようとしたのだが、影槍によって吹き飛ばしてそれを阻止した。
 プロテインを入れるのはいいが、せめて自分の器の中だけにしておけ。
 そう言ったら、何故か真田は溶き卵の入っている器ではなく、牛乳を用意してそこにプロテインを入れたのだ。
 ……まぁ、牛肉と牛乳はどっちも同じ牛系統だと考えれば、そんなにおかしな事ではない……のか?
 多少無理矢理だが、自分をそう納得させる。
 そして残るもう1人、有里は不機嫌そうな様子ではあるが、様々にすき焼きを味わっている。
 有里が不機嫌な理由は、やはり山岸の一件が原因だろう。
 未だに連絡が取れないらしいからな。
 ちなみに幾月の奴は、何だか急な仕事が入ったとか言って、出ていった。
 影時間の件で何か進展があったのか、それとも俺が預けているマジックアイテムで何か進展があったのか。
 その辺りがどうなのかは分からないが、ともあれ幾月の下らない駄洒落を聞かなくてもいいというのは、俺にとって幸運だった。

「長ネギも……美味いな、これ」

 すき焼きに限らず、鍋物の長ネギというのはかなり熱い。
 それこそ、一種の武器と言っても納得する者もいるくらいだ。
 だが、幸い俺はそんな長ネギであっても、普通に食べる事が出来る。
 肉厚の長ネギが、噛むとすき焼きの割り下の甘みと長ネギ本来の甘みが口の中一杯に広がった。

「ふふ、喜んで貰えて何よりだ。焼き豆腐の方もお勧めだぞ」

 そう告げると、桐条が俺の取り皿の中に焼き豆腐を入れる。
 ちなみに焼き豆腐も鍋物では長ネギ同様にかなり熱い具材として知られていのだが……こちらも当然ながら、俺はしっかりと味わう事が出来た。
 そんな風にすき焼きを食い終わり……やがて鍋は片付けられ、それぞれの前に飲み物が置かれる。
 当然のように、俺の前には紅茶がある。
 桐条が少しだけ悪戯っぽい視線を俺に向けてきたのは、同じ紅茶愛好家だからだろう。 その辺りは以前何度か話した事もあるし、勉強会をやっていた時に一緒に紅茶を飲んだ事もある。
 ……幸いだったのは、俺の紅茶好きという話を、桐条がそこまで深刻に受け止めなかった事だ。
 具体的には、缶紅茶やペットボトルの紅茶でも、文句は言わなかった。
 紅茶派でも、缶やペットボトルは紅茶ではなく、紅茶風飲料でしかないと言ってくる奴もいるんだよな。
 スパロボOGs世界のユウキなんかは、その辺りにかなり厳しい。
 ちなみにゆかりも紅茶で、順平はコーラ、有里はジュース、真田は食事の時と同じくプロテイン入りの牛乳となっている。

「さて、それでだ。……伊織や岳羽から色々と話を聞いて、今回の一件については私の方でも調べてみた。そうして分かった事は……」

 そこで一度言葉を止めた桐条は、有里の方を一瞥してから口を開く。

「山岸風花が行方不明になっている事だ」
「っ!?」

 桐条の言葉に、ジュースを飲んでいた有里が身体を強張らせる。
 まぁ、有里にとっては寝耳に水の話だろう。
 もっとも、意表を突かれたというのは俺もだったが、俺は山岸に対して特に何か強い感情を持っている訳でもないので、特にそこまで驚く必要はなかった。

「でも、桐条先輩。担任の江古田先生によると、病欠だって話でしたけど?」
「そうだな。学校の方にもそう報告されている」

 そう告げた桐条の顔には、間違いなく苛立ちがあった。
 行方不明なのに、病欠という届け出をしていたのだから、桐条の立場としては許せる事ではないだろう。
 元々桐条は正義感の強い性格だし、月光館学園は桐条グループが擁している学校だ。
 つまり、江古田は何を考えてそのような真似をしたのかは分からないが、恐らく……いや、間違いなく山岸が行方不明だと都合が悪いので虚偽の報告をしているのだろう。ああ、でも……

「山岸の両親が、外聞を気にして病欠だと江古田に連絡をしている……って可能性は?」
「いや、ない」

 断言する桐条。
 ここまで明確に断言するという事は、何らかの決定的な証拠の類でもあるのだろう。
 それをどうやって入手したのかといった事は、聞かない方がいいのだろうが。
 
「じゃあ……山岸さんは今どこにいるの?」
「……分からん。だが、アルマー達が得た情報から考えると……」

 自分の言葉に、桐条は不愉快そうな表情を浮かべる。
 まぁ、昨日聞いた情報が間違いないのなら、山岸は苛めていた連中にどうにかされたというのは、恐らく間違いない。
 それが予想出来るだけに、不愉快だったのだろう。
 もしかしたら……本当にもしかしたらだが、妙な場所に監禁されているという可能性は考えられる。
 それこそ、18禁的な意味で悲惨な目に遭っているという可能性も否定は出来ない。
 山岸を苛めていた女の1人が、全裸で放り出されていたというのもそれなら納得出来る。
 無気力症というのも、辛い体験をした為に自我を失ったとか考えれば、可能性は……いや、そもそも無気力症になっているのは他にもいるらしい。
 だとすれば、その可能性はない。
 他に考えられるとすれば……

「タルタロス?」
「は? まさか。山岸がいなくなってから、どれくらいの時間が経っていると思ってるんだ? もしタルタロスにいるのなら、それこそもうとっくに……」
「待て、明彦」

 真田の言葉を、桐条が咄嗟に止める。
 何だよ? といった視線を向ける真田に、桐条は考えながら口を開く。

「タルタロスは、影時間の間しかこの世界に存在しない。それは分かるな?」
「ああ」
「ならば……影時間ではない時、タルタロスの中はどうなっていると思う?」
「それは……」

 言葉に詰まる真田。
 まぁ、無理もない。基本的にタルタロスにいるのは影時間だけで、影時間が終わった後にタルタロスの中にいるという事は、ないのだから。
 ギリリ、と。有里が歯を噛みしめる音が周囲に響く。
 普段は冷静というか、どこか冷めたところもある有里だったが、山岸のような親しい相手がいなくなってしまうのは、許せないのだろう。

「今日、タルタロスに行ってみるか。上手くいけば、タルタロスで山岸と合流出来る可能性もある」

 俺の呟きに、全員の視線が集まる。
 それでも誰も嫌だと言わないのは、山岸を心配しているからだろう。
 だが……一般人がタルタロスの中で数日の間いるというのは、正直なところ絶望的だろう。
 ましてや、山岸のあの性格を考えれば、余計に。
 そんな思いを抱いているのか、ゆかりが心配そうにこっちに視線を向けてくる。
 しかし、その言葉に安堵するように笑みを浮かべたのは、桐条だった。

「安心しろ……と言っても、気休めかもしれんがな」
「桐条先輩?」

 桐条が何を言ってるのか分からない。
 そんな視線を向けるゆかりに、桐条は安心させるように笑みを浮かべる。

「先程も言ったが、タルタロスが出現しているのは、あくまでも影時間の間だけだ。つまり……タルタロスの中では、実際に出現している間しか時間が経っていない事になる筈だ。勿論、しっかりと確認した訳ではないので、恐らくという言葉がつくが」
「つまり、山岸はまだ生きてるって……そういう事ですか?」

 確認するかのような有里の問いに、桐条は頷きを返す。

「もしかしたら、という可能性だがな。それでも1日中タルタロスの中にいるよりは、随分とマシな筈だ。それに、エントランスにいるのであれば、特にシャドウに対する心配はいらない筈だし」

 あー、なるほど。
 エントランスでは、シャドウが姿を現す事はない。
 だが、タルタロスの中を逃げ回っていて、それでエントランスに到着したのであれば、問題はない。シャドウ怖さに、エントランスの中でじっとしてるだろう。
 ……もっとも、シャドウがタルタロスから外に出ている方法が未だに不明である以上、もしかしたらシャドウがエントランスを通ってタルタロスの外に出ているという可能性は決して否定出来ないのだが。
 また、最初にエントランスに姿を現した場合……これも危険だ。
 慎重な……いや、臆病な性格をしている山岸だが、それでも現状を何とかしようとエントランスにある階段を使って2階に移動しないとも限らない。
 そうなれば……シャドウと遭遇する可能性は非常に高かった。
 ましてや、タルタロスという事は、死神と遭遇する可能性もあるのだ。
 ああ、でも今のところ死神と遭遇したのは俺だけだったな。
 そう考えれば、意外と安全……か?
 俺の前にしか現れていないとなると、やはりあの死神は何らかの理由があっての行動……と考えるのが自然だろう。
 もっとも、だからといってこっちに攻撃してくる以上、こちらも向こうの思惑なんかは気にしていられないってのが正直なところだが。
 ともあれ、その辺りの事情を考えれば、山岸が死神に遭遇する事はない……と、思う。
 そうであって欲しいとうい希望的な観測だと言われれば、それまでだが。

「なら、とにかく……今日影時間になったら全員でタルタロスに行って山岸を探す必要があるな」
「そうだな。特に、明日は満月だ。アルマーの予想が正しいとすれば、恐らくイレギュラーシャドウが出る。となれば、その前に何とか山岸を確保しておきたい」

 あー……そうか。もう満月の時期か。
 満月にイレギュラーシャドウが現れるというのは、俺の予想ではあったが、それでも結構自信がある予想だ。
 そうである以上、桐条が言うように、イレギュラーシャドウが現れるよりも前に山岸の救出を行っておきたいというのは、紛れもなく俺が思っている事だった。
 もしイレギュラーシャドウと山岸が出くわしたりしようものなら、まず間違いなく山岸の命は失われるのだろうから。
 有里もそれを理解しているのか、いつもはどこか面倒臭そうな表情を緊張で厳しく引き締めていた。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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