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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  1925話

 6月に入り、数日……俺は、珍しく1人で行動していた。
 ゆかりがいないのは、裸で見つかった女の件を調べているからだ。
 元々は桐条達の方で、もしかしたら影時間に関係してるんじゃないか? という疑問があったらしいのだが、順平と有里にそれを調べるようにと言われたらしい。
 ……桐条と真田の2人が調べるのに手を貸していないのは、今回の一件は怪しいとは思うが、実際には影時間と関係がないのではないか……と、そんな風に認識されたからだろう。
 つまり、あくまでも念の為という訳だ。
 だからこそ、順平と有里に任されたのだろう。
 だが、その話を聞いた時に、何がどうなったのか順平がゆかりを怖がっているとか何とか言い、その挑発に乗ったゆかりは、自分も一緒に調べると言い出した。
 そんな訳で、普段俺と一緒に行動しているゆかりは、現在順平達と共に調べ物をしている訳だ。
 ちなみに、順平と一緒に調べ物をしている有里は、最近微妙に機嫌が悪い。
 その理由がなんなのか……それは、考えるまでもなく明らかだった。
 あの日、山岸が学校を病欠した日から、一切連絡が取れないからだ。
 普通の風邪なら、そろそろ治ってもよさそうなものだし、もっと重い病気であればそれはそれで情報が入ってきてもおかしくはない。
 だが、有里が山岸のクラスの担任の江古田に話を聞きにいっても、関係ない相手に山岸の住所は教えられないの一点張りらしい。
 で、携帯も相変わらず繋がらす、メールも返信が来ない、と。
 そうなれば、有里の機嫌が悪くなるのも当然だろう。
 もっとも、影時間について――正確には違うが――調べているというのを、他人に言う事が出来る筈もない。
 結果として、何か妙な調べ物をしている……と、そう友近達には思われているらしい。

「わん、わん!」
「いやまぁ、お前に何を言っても解決するとは思わないけどな」

 そう言いながら、ドッグフードを嬉しそうに食べている犬を撫でる。
 長鳴神社の境内には、現在俺と犬しかいない。
 春になった……いや、もう6月なので、初夏になったと言うべきか?
 ともあれ、そんな時季である以上、小学生とかが境内で走り回って遊んでいたりしてもいいと思うんだが。
 もっとも、人がいれば俺が犬にドッグフードを与えている光景とかが気になって近づいてきたりするだろうし、そうなると面倒になるのは間違いない。
 そう考えると、今の状況はそんなに悪いものではない……と、そう思う。

「わふ?」

 俺が考え込んでいることに気が付いたのか、犬はドッグフードを食べるのを止め、こっちに視線を向けてくる。
 それに何でもないと頭を撫でてやり……ポツリと冷たい何かが顔に当たる。
 何か……いや、考えるまでもなくこの場合は雨だろう。
 6月に入ったばかりで、梅雨入りにはまだちょっと早い。
 だが、別に梅雨入りしてないからといって、雨が全く降らないって訳ではなく……
 現に空を見上げると、そこには雨雲が漂っている。
 これは……もう少しで一気に降り始めるな。

「ほら、もう少しで雨が強くなるだろうか、早めに食っておけ」
「わう? わん!」

 犬は俺の言いたい事を理解したのか、それとも単純に腹が減っていただけだったのか……それは分からないが、とにかく俺の言葉に短く鳴くと、ドッグフードを食い始める。
 少しずつ降ってきた雨に目を向けながら、ふとレモン達の事を思い出す。
 何故雨雲を見てそんな事を考えたのか、それは俺も分からない。
 だが、思い出してしまったのはしょうがない。
 時間の流れとかの関係で、時差が具体的にどれくらいあるのかは分からない。
 それでも、恐らくはそう遠くないうちにレモン達がこの世界にやってくるのは間違いないだろう。
 ……来るよな? 技術開発とかに夢中になって、俺を探すのを止めてないといいんだが。
 だが、何だかんだとW世界で得た新技術や新素材の類は魅力的な物が多い。
 数そのものはそこまで多くはないのだが、その分、質という点では大きいのだ。
 特にガンダニュウム合金。
 宇宙でしか作ることが出来ないというその金属は、ホワイトスターで作る事は不可能だろう。
 W世界固有の素材だから、キブツで作る事も不可能だろうし。
 だが……W世界にとっては、ホワイトスターとの間で行われる貿易で優秀な商品となるのも事実。
 今の連合軍であれば、ガンダニュウム合金を用意するのは難しくないだろう。
 そんな訳で、恐らく現在の技術班ではガンダニュウム合金についてかなり集中して研究しているのは間違いない筈だ。
 具体的にどのような研究をしているのかというのは、技術班ではないから分からない。
 そもそも、技術班には色々と変わり者が多い。
 それだけに、普通ならこうするだろうと思われる事であっても、完全に反対方向に吹っ飛んでいく事が結構ある。
 ……もっとも、それで色々と結果を出している以上、妙な暴走をしない限りは咎められたりしないんだよな。
 喜ぶべきか、悲しむべきか。
 そう考えつつ、俺は犬を撫でながら空を見続けるのだった。





「……は? 今、何て言った?」

 長鳴神社で雨に降られてから数日後の、土曜。
 HRも終わってそろそろ帰ろうかという時間、ゆかりと順平、有里の3人が俺の側にやって来た。
 つか、順平は剣道部の方いいのか? 強豪だけに、今日も練習がある筈なんだが。
 そんな風に思っていたのだが、俺が何かを口にするよりも前に、ゆかりが言ったのだ。

「だから、今日の夕方くらいにポートアイランド駅の裏側に行きたいから、アクセルも一緒に来てって言ったの」
「……聞き違いじゃなかったのか」

 ゆかりの言葉に、俺は思わず溜息を吐く。
 そうして他の2人はどんな顔をしているのかと思えば、順平は頼むから断ってくれ、ゆかりを止めてくれと、そう表情で俺に頼んでくる。
 有里の方は、苛立たしげな雰囲気を纏ってはいるが、今は特に表情を変えている様子はない。
 で、ゆかりの方はといえば……やる気満々といった感じな訳だ。

「で? 何だってそんな結論になったのか、聞かせて貰ってもいいか?」
「ほら、いなくなった子達だけど、ポートアイランド駅の裏側とかに結構遊びに行ってたりしたみたいなのよ。なら、何か情報があるんじゃないかと思って」
「……なるほど」

 まぁ、ゆかりの説明には納得出来る事が多い。
 そもそも、あの女達は最近学校には来にくかった筈だ。
 有里と敵対したというのは、女にとってかなり大きい出来事だし。

「けど、あっち方面は色々と危険だぞ?」

 そう、あそこに集まっている不良達は、それこそかなり手が早い。
 ちょっと気にくわない事があれば、すぐに殴りかかってくるのは確実だった。
 まさか喧嘩程度でペルソナを使う訳にもいかない以上、自力でどうにかするしかないのは事実だ。

「分かってるわよ。だから、アクセルに一緒に行って欲しいって言ってるの」

 ゆかりの言葉に、順平と有里の2人が俺に視線を向けてくる。
 出来れば一緒に来て欲しいという、そんな視線。
 ……いや、順平の場合はもしかしたら俺に行くって言わないで欲しいのか?
 もっとも、ゆかりの性格を考えれば、俺が行かないと言っても自分で行くと言った事を止めるとは思えないが。
 しょうがない、か。
 実際ここで俺が行かなければ、恐らく面倒な事態になるのは確定している。
 それこそ、最初から荒垣に連絡をしておいた方がいいんじゃないか?
 荒垣は、何だかんだとあの辺では有名人だ。
 もっとも有名人だからこそ、好んで手を出してくるような奴がいるのも間違いはないのだが。
 そうなると、やっぱり俺が行った方がいいのか?
 いやまぁ、俺と知って絡んでくる奴がいるのも、恐らくは間違いないだろうけど。
 以前にも何度か同じような事があったし。
 ポートアイランド駅の裏側がああいう奴等の生息地域ではあるのだが、時々表通りの方に出没する事もあるんだよな。

「一応聞くけど、荒垣に連絡はしたのか?」
「ええ。したけど……連絡が繋がらないのよ」
「……何?」

 断られたというのであれば、納得も出来る。
 だが、荒垣の携帯に通じないというのは、どういう事だ?
 そんな疑問を抱き、一応俺も荒垣の携帯に電話をする。
 そして、少しの間呼び出し音が鳴り……やがて『現在電話に出る事が出来ないか~』というお決まりのメッセージが聞こえてくる。
 ゆかりの言う事に間違いはない。
 けど、何でいきなり連絡が通じなくなったんだ?
 何だか、微妙に嫌な予感がするな。
 普通に考えれば、荒垣を心配するような事はない筈だ。
 元々が喧嘩慣れてしているのに加え、今の荒垣はいざとなればペルソナもある。
 それこそ、その辺の奴が集まっても荒垣をどうにか出来るとは思えない。
 まぁ、その強面ぶりとは裏腹に、周囲に対する気遣いの細かい荒垣の事だ。
 普通の喧嘩でペルソナを使うような真似をするとは、到底思えないってのもあるのだが。

「分かった。荒垣が無理なようなら、俺が一緒に行くのがいいだろうな。向こうで何か騒動があっても困るし」

 結局、そういう事になるのだった。





「おーい、悪い。遅れた!」

 月光館学園の校門前で俺とゆかりが待っていると、そんな声が聞こえてくる。
 やって来たのは、当然のように剣道部の部活を終えた順平。
 まだ6月になったばかりだが、日が暮れるのはそれなりに遅くなってきている。
 だが、それでも既に太陽は夕日となっており、そう遠くない内に完全に夜となるだろう。

「遅いわね」
「しゃーねーだろ。これでも頼んで後片付けとかは免除して貰ったんだから。……まぁ、その代わり、来週は俺多く後片付けとかをしなきゃいけねえんだけど」

 ゆかりの言葉に、順平は短くそう返す。
 剣道部は、部活が終わった後で色々と掃除とかがあるらしい。
 だが、順平は今日は早く帰らなきゃいけないので、それを他の連中に頼んできた……と、そういう事なのだろう。
 それでも剣道部は強豪校だけあって、遅くまで部活をやっていたらしいが。
 最近だと短期集中型とかそういう練習をやっている部活とかでも強くなってたりするって話は時々聞くけど……それでも、やっぱり長時間練習した方が強いと思うのは、きっと俺の気のせいって訳でもない筈だ。
 シャドウミラーの中でも、戦闘訓練とかは結構な時間行っているし。
 強豪校はそれなりに理由がある訳だ。
 ……順平の場合は、タルタロスの件もあって急激に強くなってきているが、それはそれっって事で。

「有里は?」
「ああ、何か山岸だっけ? あの女の事で急に用事が入ったって」
「あー……なるほど。とにかく行くか」
「うわぁ……今更だけど、本当に行くのかよ」

 本当に今更な事を告げる順平。

「何よ、剣道部なんだから、その辺の不良は相手にならないでしょ。それに、シャドウよりは怖くないと思うけど?」
「それはそうだけど、そもそも剣道部だからって、俺は竹刀とか木刀とか持ってる訳じゃないし」

 ……まぁ、そりゃそうか。
 剣道部ってのは剣道をやるから剣道部な訳で、竹刀とかを持っていないのであれば、剣道とは言えないだろう。
 勿論竹刀がないからといって、鍛えた体力とか身体の動かし方とか、そういうのがなくなる訳じゃないのは間違いないか。
 ただ、順平の場合はまだ剣道部に入部してから1ヶ月も経っていない。
 それだと、初心者……いや、素人と大差はないだろう。
 少なくても、剣道を始めてから1ヶ月の素人と喧嘩慣れしている不良では、不良の方が強いと思うのは俺だけじゃない筈だ。

「うーん。それもそうね。ただ、私達の場合はアクセルがいるから、その辺りを心配する必要はないと思うけど」

 ゆかりの言葉に、順平が俺に視線を向ける。
 そして数秒考え……

「そうだな。それこそペルソナなしでシャドウを倒しているアクセルなんだし、敵がどういう相手でも、全く問題にはならないか」
「それは否定しないけどな。ぶっちゃけ、ゆかりがいれば心配はないと思うけど」
「ちょっと、私?」

 俺の言葉に、心外だといった表情で告げるゆかりだったが、最強のペルソナ使いというのは伊達ではない。
 勿論不良との戦い……いや、喧嘩でペルソナを使えとは言わないが、シャドウとの戦いを生き抜いてきた今のゆかりであれば、それこそ不良程度でどうにか出来る筈もない。
 実戦慣れというのは、喧嘩慣れよりも圧倒的に上なのだから。
 例えゆかりの武器の弓がなくても、不良程度がゆかりに勝てるとは思えない。
 ……まぁ、実戦慣れだけに、やりすぎないように注意する必要があるのは間違いないだろうが。

「あー……ゆかりッチかぁ。うん、俺が不良でも、ゆかりッチには怖くて手が出せないかも」
「ちょっと、順平。それ……どういう意味かしら? 具体的に、ゆっくり、じっくりと聞かせてくれる?」

 満面の笑みを浮かべ、ゆかりは順平にそう告げるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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