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作った予言

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第五章

「今度から体育の時サポートも穿くわね」
「ショーツのライン見えない様に」
「そうするのね」
「そんなの見せたくないから」
 絶対にというのだ。
「誰にも」
「あと夏はブラウスからブラ透けてるわよ」
「水着で乳首がポチっとかもね」
「これ体育の時もなってるから」
「ブラしてても気をつけてね」
「そんな風にもなってたの」
 その話を聞いてだ、由利香はあらためて顔を真っ赤にさせた。
「乳首まで」
「ええ、そうよ」
「そうした時もあるから
「だからユリちゃんスタイルいいから」
「余計に出るのよ」
「本当にその辺り気をつけた方がいいわよ」
「そうよね、これじゃあ本当に大淫婦だし」
 それにというのだ。
「あと今私お顔真っ赤よね」
「もう茹で蛸みたいよ」
「お酒飲んだみたいよ」
「赤ってことは」
 そして今の自分の恥ずかしい気持ちに襲われていることだ。
「あの七の月の予言ね」
「七月じゃないけれどそこは解釈ってことで」
「赤いからね、お顔が」
「マルスってことでね」
「そして恥ずかしさに襲われてるから」
「恐怖の大王ね」
「もう何でもありね」
「全くよ、けれど本当にサポーター穿いて乳首もニップレスして」
 そうしてガードを万全にしてというのだ。
「見えない様にしないと」
「そうそう、そこはね」
「ちゃんとね」
「そうするわ、いや予言は怖いわね」
 由利香はこうも言った。
「まさかこんなことになるなんて」
「思わぬ発見よね」
「こじつけの中で」
「そうよね」 
 友人達も言う、そしてだった。
 由利香は友人達とどんどん遊びで何それは予言されていたと言っていった。
 日常の何でもない下らないことをそれこそ片っ端からそうしていって遊んだ、そうしながら家で母の早百合に話した。
「予言ってこじつけなのね」
「もう何でもでしょ」
「ええ、どうでもいいことまでね」 
 それこそとだ、夕食の時に一緒に食べつつ話した。白い御飯に海老フライとキャベツとレタス、トマトのサラダに野菜をこれでもかと入れたスープそれに母も父も大好きな梅干しが出ている。
「言えるわね」
「予言はそんなものよ」
「本当に何でもよね」
「そうよ、だから人類滅亡もね」
「こじつけてなのね」
「言えるのよ」
 そうしたものだというのだ。
「結局はね」
「そんなものね」
「そうよ、だからね」
「もう言ったもの勝ちっていうか」
「何とでも言えるものだから」
「人類滅亡とか言っていても」 
 予言者、もっと言えば予言の本を書いている著者がだ。 
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