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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
第3章 激闘!ディエンド編
  第43話『紫晶石-amethyst stone-』

前回の仮面ライダーディロードは─
紅世の王“狩人”フリアグネに敗れた雅は凪風流の奥義を身につけて再戦。見事に勝利するが、海東によってフリアグネの宝具の一部が奪われてしまった。


「それで、この世界のお宝の目星はついているの?」
「ああ。海東が狙うのは確実に『ローザミスティカ』だと思える。」
「それって、そんなに凄いものなの?」
「ああ。人形に命を吹き込むほどの力を秘めている。」
「そんなものがある世界なの?」
「ああ。このローゼンメイデンの世界はある人形師が完全なる美を求めて七体のアンティークドールを作り出すが、不完全が完全の正体であると悟った人形師は自前の錬金術で核となるパーツを作り出し七つに粉砕。その欠片を一体ずつに与えて命を与えた。そして、それらを世に放ち選ばれた一人と逢う約束をし、ドール達は戦いあって決着をつけることを決意した世界だ。」
「凄い世界だね。」
「僕も思う。ただ、今一番困っているのは…」
雅は一部の手紙を広げる。そこには、こう記されていた。
『ラプラス商店からお知らせ
ただいまアンケートにお答えいただきますと、世にも珍しい幻のアンティークドール、ローゼンメイデンが手に入るチャンス!下部のアンケートにお答えして、引き出しにしまえばエントリーは完了です。

        質問
   巻きますか?巻きませんか?』
「この手紙、これがその人形、ローゼンメイデンとの契約の第一歩なのだけど、既に既存のローゼンメイデンは契約者が決まっているんだ。だから、きっとこれは僕への挑戦だろう。」
雅は巻きますと回答を書き、引き出しにしまう。
「多分、さっきの手紙はもうなくなっているはず。」
雅が先程の引き出しを開けると、宣言通り手紙は消えていた。そして、
「お届けものです!サインお願いします。」
宅配物がやってくる。
「来たか。」
雅はサインを書き宅配物をフェイト達の前で開封すると、中から鞄が一つ出てくる。
「鞄?」
フェイトが疑問に思う。
「本体はこの中に入っているんだ。」
雅が鞄を開けると、巫女服を着た人形が一体入っていた。
「ローゼンメイデンの起動方法は、このねじ巻きを使って背中のねじを回し─」
雅はドールの背中にあるねじ巻きを回す。すると、閉じていたドールの目が開く。
「─ん、ここは?」
ドールはまるで命があるかのように動きだす。
「君の名前は?」
雅はドールに名前を尋ねる。
「あなたが私の主様になられるお方ですね?私はローゼンメイデン第八ドール、紫晶石にてございます。以後、お見知りおきを。」
紫晶石と名乗るドールは正座で雅に挨拶をする。
「僕は凪風雅と申します。紫晶石、契約を結んでもらえますか?」
雅も紫晶石に挨拶をし、本題に入る。
「このような見ず知らずの者にも動じず目的を的確に伝えるとは、お父様の言葉通りの方でございますね。分かりました。」
紫晶石は左手を差し出し、雅はその手に口づけをする。
「一体何を?」
フェイトは気になる。
「見ていれば解る。」
雅に言われてフェイトが見ていると、雅の左手に銀色の薔薇の指輪が現れる。
「雅、それは?」
「これはローゼンメイデンとの契約の証だよ。さて、ローゼンさんは僕の事を知っていて、紫晶石を僕の元へ送ったのですか?」
雅は紫晶石に尋ねる。
「はい。お父様は主様が追っていらっしゃる方がこの世界に来たことをいち早く察知し、私をお作りになられて主様の所へ向かわせました。」
紫晶石は雅の質問に答える。
「ありがとう。それなら真紅さん達が危ない。すぐ向かおう。」
「ええ。そうですね。」
紫晶石は先程の鞄に入る。
「それじゃあ、いってくる。事が解決したらフェイトに連絡するから、みんなは自由に動いていて構わない。」
雅は紫晶石を連れて出て行く。

雅はこの世界の主人公、桜田ジュンの住む家に着く。
「行くか。」
雅はインターホンを押す。するとジュンの姉、のりが現れる。
「ええと、どちら様ですか?」
「弟さん、ジュンさんにお話しがありまして。」
「ええっ!?ジュンちゃんにお友達!?嬉しいわ。」
雅の言葉にのりは早とちりをし、
「いいわ、あがってちょうだい。」
雅を家に入れる。
「何だよ、騒がしいな。」
すると、リビングからジュンの声が聞こえる。
「ジュンちゃん、あなたのお友達が来ているの!」
「友達なんて、いるわけ無いだろ。」
「でも、ジュンちゃんにお話しがって。」
「だから、有り得ないって言っているだろ!」
姉弟の会話を見て雅は口を開ける。
「ジュンさん、ローゼンメイデンの件でお話があります。ローゼンメイデンのマスターとして、会っていただけませんか?」
「何!?ローゼンメイデン!?」
雅の言葉にジュンは驚く。
「申し訳ありません。勝手に会っても構いませんか?」
「真紅ちゃんのことを知っているならいいわよ。」
雅はのりに質問し、のりの答えを聞いた雅はリビングに向かい入る。
「誰だ!」
「これを見れば解るはずです。」
ジュンの言葉に雅は指輪を見せて返答すると、
「あなた、何者かしら?」
ジュンと契約しているローゼンメイデンの第5ドール、真紅が反応する。
「実は、とある事情からローゼンさんの伝言を預かったのですが。」
雅はそう言って鞄を開けて紫晶石が立ち上がる。
「真紅お姉様、お初にお目にかかります。私はローゼンメイデン第8ドール、紫晶石にてございます。」
「第8ドールですって!?それよりも、お父様の言葉って何かしら!?」
普段は冷静な真紅だが、雅と紫晶石の言葉に動揺する。
「実は、皆さんが狙われていまして。」
「主様、その前に。隠れているのは解っています。姿を現して下さい、水銀燈お姉様、金糸雀お姉様。」
紫晶石の言葉でローゼンメイデンの第1ドールである水銀燈と第2ドールの金糸雀が現れる。
「ローザミスティカは七つしかないはず。それなのになんでローゼンメイデンを名乗っているのかしら?」
水銀燈は少し怒るような口調で紫晶石に質問する。
「お父様はお姉様達をお作りになられた時にローザミスティカを七つに砕きました。しかし、砕けば必ず破片ができます。私は、その破片を集めて作られました。」
紫晶石は己のローザミスティカを見せる。
「それで、お父様の言葉って?」
「お父様は、今は姉妹で争っている暇は無いと言っていました。私の主様が追っている男がこの世界に来たことをお父様はいち早く察知して私を作り出し、主様に託しました。」
「それで、あなたの主が追っている男ってどのような者なのかしら?」
「とてつもない悪党だと伺っております。」
真紅の質問し紫晶石が答えていると、
「まとまってくれてありがとう。おかげで探す手間が省けたよ。」
ディエンドライバーを構えた海東が現れる。
「海東!ローザミスティカはローゼンメイデンの命!それを奪うつもりですか!」
「人形に肩入れするんだ。でも、僕にとってはお宝でしかない。変身!」
【KAMEN RIDE-DEEND-】
海東はディエンドに変身する。
「皆さん、早く隠れて下さい!」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
雅もディロードに変身してディエンドを外へ連れ出す。

「君の相手をしている暇は無いんだ!」
【KAMEN RIDE-RYUGA ODEN ZOLDA KNIGHT RYUKI LIA GUY OJYA ALTERNATIVE ALTERNATIVE ZERO-】
ディエンドは龍騎の世界のライダー達を召喚しディロードに差し向ける。
「数が多い。」
ディロードはサンライザーのカードをスキャンしようとするが、止むことの無い攻撃によってそのタイミングを逃してしまう。
「主様、私も行きます!」
紫晶石は鞄に入り少し経つと、紫晶石は巫女服から軍服に変えていた。
「行きますよ、ローラレイ。」
紫晶石は自身の使役する人工精霊の力を使い、所持していたライフルをガトリングに変えて王蛇を攻撃するが、片手で弾かれてしまう。
「まずは、その破片からいただこう。」
ディエンドは躊躇することなく紫晶石にエネルギー弾を放つが、ディロードはそれを防ぐ。
「グッ!」
「主様!」
倒れるディロードに紫晶石は近づく。
「紫晶石、逃げるんだ。君のローザミスティカが奪われれば、この世界は─」
「主様の危険に、そのようなことは言っていられません!」

ディロードと紫晶石のやりとりを見ていたローゼンメイデン達は戸惑っていた。何故マスターが命がけでドールを守るのか。そんな時、
「見ていられないわね。」
真紅が立ち上がる。
「あら、奇遇ね真紅。私も思っていたのよ。」
水銀燈はその背中の黒翼でディロードの所に向かってゆく。
「水銀燈さん。どうして─」
「守るんじゃなかったのかしら?それとも、本当はそんな力は無いのかしら?」
水銀燈の煽りに対してディロードは、
「守るっていうのは、力があれば出来ることではない。反対に、力が無くても守ることは出来る。例え僕の力がちっぽけでも、誰かを護れるなら、救えるなら充分です。」
ディロードはロードスラスターを杖のようにして立つ。
「雅さんと言ったかしら。お父様の言葉、信じましょう。」
真紅に続いてローゼンメイデン達が集合し、ジュンとのりもやってくる。
「では皆さん、このカードに願いを込めて下さい。」
ディロードはドール達とジュン、そしてのりに白紙のカードを渡し、
「集え、世界の願い!」
【WORLD HOPE-ROZEN MAIDEN~TROYMENT~-】
ローゼンメイデンの世界のワールドホープを発動する。すると、ドール達は光だし、ジュンと同じ背丈になる。
「これは、何かしら?」
「きっと、ローゼンさんはあなた達に人らしく育って欲しかったのだと思います。」
「解ったわ。ジュン、力を貸しなさい。」
「命がかかっているんだ。気にするなよ。」
ドール達はライダー達に向かってゆく。
〔SURVIVE〕
リュウガは龍騎から烈火のサバイブを受け取りリュウガサバイブにパワーアップする。
〔ADVENT〕
リュウガサバイブは契約モンスターを召喚。ドラグブラッガーはサバイブの力で進化するが、
「黒龍ねぇ。私に勝てるのかしら?」
水銀燈はその黒翼を蒼炎の龍に変えてリュウガサバイブを締め付ける。そして、
「あなたも廃棄品(ジャンク)になりなさい!」
リュウガサバイブはバックルが破壊されて撃破される。その爆風に飛ばされたサバイブのカードはゾルダが手に入れる。
〔SURVIVE〕
ゾルダとナイトは互いにサバイブを使ってパワーアップ。ゾルダはマグナバイザーツヴァイで第3ドールの翠星石を撃とうとするが、
「伸びやかに、健やかに!」
心の如雨露の水を浴びた植物が壁となってその弾丸を防ぐ。ナイトサバイブはその植物の壁を剣で切り裂くが、その先に現れた第4ドールの蒼星石の選定鋏によって剣がはじかれる。
〔SHOOT VENT〕
ナイトサバイブはダークバイザーツヴァイの弓矢を使って蒼星石を射抜こうとするが、翠星石が伸ばした蔓によってゾルダサバイブと共に身動きが取れなくなり、
「そこが、弱点だ!」
蒼星石は選定鋏を分離させて双剣状にしてゾルダサバイブとナイトサバイブのバックルを破壊して撃破し、サバイブは龍騎とライアが手に入れる。手にしたサバイブを龍騎とライアは直接使用し、龍騎サバイブとライアサバイブは契約モンスターを召喚。ドラグレッダーはドラグランザーに、エビルダイバーはエビルスナイパーに進化する。
「ジュン、力を貸しなさい。」
「解っている!まだ死にたくないからな!」
真紅は契約の指輪からジュンの生体エネルギーを吸い取り、紅い薔薇の竜を生み出す。
薔薇の竜(ローズドラグーン)!」
薔薇の竜は薔薇の花弁の竜巻を放つ。
〔SHOOT VENT〕
龍騎サバイブはシュートベントをスキャンし、ドラグランザーから放たれるメテオバレットで花弁を焼き払うが、それらが粉塵爆発を発生させて龍騎サバイブはのみ飲まれてしまい、撃破される。
「来ちゃダメ!」
第6ドールの雛苺は薔薇の蔓でライアサバイブをがんじがらめにしてしまい、真紅の薔薇の竜の尻尾によってライアサバイブは撃破される。
「雅、大丈夫?」
オルタナティブとゼロの連携とガイの攻撃に疲弊しているディロードの所にフェイトがやってくる。
「フェイト、来てくれてありがとう。ユニゾンで戦おう。大丈夫かな?」
「私と雅で出来るの?」
「ああ!」
ディロードはユニゾンのカードを取り出す。
【ATTACK RIDE-UNISON-】
「「ユニゾン、イン!」」
【FROM RIDE-DELOAD LIGHTNING BRAVE-】
ディロードはライトニングブレイブにパワーアップする。
「行こう、フェイト。」
『うん!』
「プラズマザンバー!スプライトザンバー!」
ディロードは極大の魔力刃でオルタナティブを撃破し、斬り返しの速攻の刃でゼロを撃破する。
「主様、この銀の戦士は私にお任せ下さい。ローラレイ、モジュール メイメイ!」
紫晶石が叫ぶと紫晶石の人工精霊は黒く染まり、紫晶石に水銀燈と同様の黒翼が展開される。
〔ADVENT〕
その状況を見てガイはメタルゲラスを召喚する。
「ちょっと、何勝手に私のメイメイを奪っているの!」
「水銀燈お姉様、そのようなことはありません。」
水銀燈は自身の人工精霊がいることを確認する。
「では、行きます!」
紫晶石は黒翼を龍に変えてガイに食らいつかせる。その力は凄まじく、ガイはあっさりと倒されてしまう。

「風の旋律!」
金糸雀はヴァイオリンから放たれる超音波でオーディンのバックルを破壊し、オーディンは撃破されるが、オーディンのサバイブは王蛇に奪われてしまい、王蛇は契約のカードでエビルダイバーとメタルゲラスを自身のモンスターにしてしまい、
〔SURVIVE〕
先程奪った無限のサバイブで王蛇サバイブにパワーアップ。そして、
〔UNIT VENT〕
モンスターを合体させるユナイトベントで3体のモンスターを合体させて爆撃機型のモンスター、ダークサイダーに変わり王蛇サバイブはダークサイダーに乗って空を飛ぶ。
「フェイト、僕達も行こう。」
ディロードは脚力でダークサイダーの高度にたどり着き、
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
「『スピンザンバーストライク!』」
ザンバーを中心点としたトルネードキックでダークサイダーの頭部ごと王蛇サバイブを撃破し、ディエンドが召喚したライダーは全てカードに戻る。
「海東、いい加減諦めて下さい!」
ディロードはザンバーをディエンドに向ける。
「仕方がないなー。この世界のお宝は諦めるよ。」
ディエンドは一言言ってローゼンメイデンの世界から出て行く。
「海東が去ったことでこの世界の危機は去りました。それでは、紫晶石、お別れだ。」
雅は変身を解除し、紫晶石に左手を差し出す。
「主様、短い間でしたが、お使いできて私は幸せでした。」
紫晶石は雅の左手の指輪に口づけをして契約を解除する。
「それでは、お騒がせしました。」
雅はローゼンメイデンの世界から立ち去る。

「次の世界は、Fate/stay nightの世界か…」
ソウルライドの発動を確認した雅が絵巻を開くと、七枚のカードと泥が詰まった杯が描かれていた。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード、特別編
いよいよ年越し。チームディロードもすっかり正月気分。次回、『夢オチ』 
 

 
後書き
新カード紹介
ローゼンメイデン-トロイメント-(ワールドホープ):ローゼンメイデン-トロイメント-の世界のワールドホープ。ローゼンメイデン達が少女ほどの大きさになり、それにあわせて力が増幅する。 
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