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レーヴァティン

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第三十三話 野獣征伐その三

「戦い方も限られてな」
「よくないからな」
「戦い方も色々ある方がな」
「いいからな」
「二人が加わってよかったな」
「戦いの意味でもな」
 こう久志に話すのだった、そして。
 順一は山、ブロッケン山昨日よりは大きく見えるその山を見てそのうえでこう言った。
「あの山にもモンスター達は」
「いるよ」
 淳二はその順一にすぐに答えた。
「それも結構ね」
「そうですか」
「強い奴がね」
「グリフォンとかいそうだね」
 源三はこのモンスターの名前を出した。
「あとドラゴンとか」
「ドラゴンはいないよ」
「そうなんだ」
「グリフォンはいるけれど数は多くないから」
「それはいいね、グリフォンも強いからね」
 この世界では相当に強い部類のモンスターである。
「少ないに越したことはないよ」
「あとキマイラもいるけれど」
「そっちもなんだ」
「炎吐く種類だから」
「ファイアーキマイラだから」
「それはきついね」
 普通の種類のキマイラはこの世界では炎を吐かない、他には毒を持つ種類や石化ガスを放つ種類もいる。
「そっちの種類だと」
「だから気をつけてね」
「わかったよ、というかグリフォンにそっちのキマイラもいて」
「中々難所なんだ」
「君そこを一人で突破してなんだ」
「お宝を手に入れることはしたよ」
「そうしたんだ」
「あとガンダルフさんにも会ったし」
 一行の今回の冒険の目的である彼にもというのだ。
「そうもなったし」
「隠れ兜も使ったね」
「若しなかったら」
 それこそという口調でだ、淳二は源三に答えた。
「幾らおいらでもだよ」
「モンスターの御飯だったね」
「そうなっていたよ」
 こう話した。
「それこそね」
「よかったね、隠れ兜があって」
「全くだよ、なかったら」
 それこそというのだ。
「おいらも生きていられなかったよ」
「一人でそんなところに行ったら」
 源三も言う。
「相当以上の強さでもない限りね」
「俺達は確かに強いけれどな」
 それでもとだ、正も話した。
「相当でな」
「相当以上じゃないからね」
「まだそこまではいってないからな」
「だからね」
「一人だとな」
「そんなグリフォンやキマイラがいる場所には」
 かなり強力な部類のモンスター達がひしめている場所だ、そんな場所に一人で行けばというのである。
「行けないね」
「全くだな」
「本当にね」
 そこはというのだ。
「おいら達でも」
「全くだな」
「六人でないとです」
 順一も言う。
「そうした場所は」
「行けないでござるな」
「はい、せめて四人位いないと」
 進太に考える顔で話した。
「無理です」
「そうでござるな」
「淳二君は兜がありますので」
 そのハーデスの隠れ兜だ、被る者の匂いも音も消す。 
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