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短編集「月」

作者:さりな
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転校しちゃったけど、とても良い奴だったんです!

 
前書き
前の出来事なんですが、聞いていただけると幸せです。 

 
 前のお話なんですが、ある可愛い転校生が居たんです。その子はまた転勤で、転校してしまうみたいなんです。ちょっと良い話なんですが、聞いてくれないでしょうか。

 俺はある日、何気ない朝を過ごしていた。パンを食って、牛乳を飲んで、歯を磨いて。これはもういつもの日課。学校に着いたら、転校生が美人だっていう噂が流れていた。俺もその噂に混ざって、話をのめりこむように聞くついでに、容姿像を語る男が居たので、耳をかっぽじって聞いたら、俺の好み。

 ハーフの美少女、らしい。しかも、台湾だって。台湾の子って可愛らしいよなと日頃思ってた時に台湾の子は心踊るなあと思った。
母親か父親か、どちらかの血を引いているのかなっていう想像をしてニヤニヤしていたのは言うまでもない。

 そしてこの1年3組に転校してきた、台湾の美少女。JCか?っていうくらいのクオリティが誕生したのである。

「よろしくお願いします!」

 唇は真横でニコニコして、そう言う彼女は、男心をくすぐる悪魔か……と、問いたくなるけど、意図的ではないと思う。
意図的なら、あんまり。季節はずれの転校生は 
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