八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百三十三話 難しい話その十一
「あの魔女達は」
「そうですね、ですが」
「それでもですか」
「彼女達もわかりやすいかと」
シェークスピアらしくというのだ。
「その存在は」
「予言者ですか」
「はい、そうかと」
「哲学的で色々な解釈が出来ても」
「単純ですね」
「そう思います、わかりやすいのです」
シェークスピア作品の他の登場人物達と同じくだ。
「その人達は」
「そうですね、わかりやすいことはです」
「真理の証ですか」
「そう思います、まやかしがなければ嘘もわかりますね」
「はい、嘘もです」
それもとだ、裕子さんは僕に話してくれた。
「単純に言っているのならわかります」
「嘘は難しい言葉で隠せる」
「そうも出来ます」
「そういうものですか」
「オウムも色々嘘を言っていましたが」
それを何故か戦後最大の思想家はわからなかった、学園の中のお寺のお坊さんはオウムの誤りを彼等の主張一つ一つが根拠としているであろう文献に書かれていることから指摘したらしい。その本では実はこう書かれていてオウムは都合よく書いたり解釈したり抜粋しているに過ぎないとだ。
「すぐにわかります」
「嘘ならですか」
「ノストダムスも色々な解釈が出来ました」
「ああ、あの予言者の本も」
「はい、それもです」
予言もというのだ。
「諸世紀という本も翻訳次第でタイトルも変わります」
「タイトルからしてですか」
「そうです、変わります」
「そうなんですね」
「そして予言の内容もです」
最も問題のそれもというのだ。
「詩であり真意は何かとあれこれ考えていきますと」
「人類滅亡だのになるんですか」
「ノストラダムスは詩を書いただけだったと言われています」
彼自身に予言をしているつもりはなく、だ。
「そしてそれがです」
「何故か予言になったんですか」
「そうだった様です」
「何か二十一世紀になるまで大騒ぎだったんですよね」
「人類が滅亡すると」
「ノストラダムス以外の予言者もいて」
何かエドガー=ケイシーとかジーン=ディクソンとか色々な人がいたらしい、ピラミッドやマヤや何でも出て来たらしい。
「凄かったらしいですね」
「ある漫画ではそれこそ箸が転がってもです」
「人類滅亡ですか」
「そう言っていました」
「普通そんなこと言う人がいたら」
それこそ箸が転がっただけで人類滅亡だと喚いていればだ。
「病院に連れて行かれますね」
「そうですね」
「はい、何でもかんでも滅亡だって言っていたら」
「漫画の編集者さんだったそうです」
「何かそんな人が編集さんだと」
正直考えるだけで頭が痛くなる、そんな変わった人もっと言えば変人さんだの変態さんになるだろうか。柔らかに言って。
「相当おかしな漫画になりますね」
「いつもオチは人類滅亡ですね」
「そうなりそうな」
「実際にその漫画はそうでした」
「あ、ノストラダムスが出てですか」
「一九九九年七の月にです」
僕も聞いた時間だ、何でもこの時に人類は滅亡すると予言にあったらしい。
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