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ヘタリア大帝国

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60部分:TURN6 北京星域会戦その六


TURN6 北京星域会戦その六

「それこそどうなってしまうか」
「考えるまでもありませんね」
「はい。かといって陸軍さんのお料理ですと」
 それはそれで問題だった。
「白米と少量のおかずとです」
「お味噌汁ですか」
「そういったものです」
「宴会に出すものではありません」
「ですから。それはそれで」
「これが他国の方も交えたものなら何を出してもいいのですが」
 だが、だ。国内の者同志の親睦会ならばだというのだ。
「その辺りが問題ですね」
「そうです。どうしたものか」
「厄介ですね。本当に」
「親睦会を考えましても」
 海軍と陸軍の亀裂は深刻だった。そしてだ。
 そうした話をしている中でだ。日本帝国軍は敵の大艦隊を前にしていた。その艦隊にだ。
 秋山は一隻の戦艦を見た。それはというと。
「我が国のものですね」
「そうだな。あれはな」
「第三艦隊の旗艦、渡邊です」
「それだな。つまりあの艦にはだ」
 東郷もだ。その戦艦を見ながら述べる。
「樋口が乗っている」
「早速出て来ましたか」
「しかしだな」
「はい、裏切り者ですから」
 裏切り者はどう扱われるか。それは裏切りを仕掛けた側でも同じだった。
「ああして楯にされていますね」
「自業自得だな。しかしな」
「はい、樋口が敵の先陣にいるならばです」
「戦いが楽になる」
「あの男は無能です」
 あっさりとだ。秋山は言い捨てた。
「敵としてどうということはありません」
「それならばだな」
「倒しましょう」
 実に素っ気無く言う秋山だった。
「まずは樋口の率いる艦隊から集中攻撃です」
「敵の弱点を徹底的に攻めて攻略する」
 東郷は戦術の基本を述べた。
「そうするか」
「では戦力を敵の樋口艦隊に集中させます」
 秋山は鋭い目でモニターに映る敵艦隊を見ている。
「それではです」
「よし、攻めるか」
「第一艦隊から第十艦隊まで敵樋口艦隊に戦力を集中して下さい」
 秋山が東郷の指示を全軍に伝える。
「そして国家艦隊は一から三までが右翼」
「畏まりました」
 日本が応える。
「四から六が左翼、中央の主力艦隊を援護して下さい」
「わかりました」
 今度は日本妹が応える。こうしてだった。
 日本帝国軍は軍を展開させていく。それを見てだ。
 紅い中華風の艦橋、司令官の椅子は広い場所に玉座の様にしてある。それに座りながらリンファは日本帝国軍の動きを見ていた。そのリンファにだ。
 モニターからだ。青い丈の短いチャイナドレスを着た青い目のアジア系の少女が声をかけてきた。顔立ちはまだ幼さが残り悪戯っぽい笑みを浮かべている。
 長い髪をツインテールにしており蝶を思わせる形の髪飾りを付けている。その少女がリンファに声をかけてきていた。
「リンファ、そちらはどう?」
「ええ、戦いは今はじまるけれど」
「私の軍が行かなくていい?」
「大丈夫よ、ランファ」
 リンファは親しい微笑みでその少女ランファに答える。
「敵は十六個艦隊だけれどこっちはね」
「五十個艦隊ね」
「三倍以上の数があるし」
「それによね」
「私だって素人じゃないから」
 自分自身の提督としての自信もだ。リンファは見せる。
 
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