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ヘタリア大帝国

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40部分:TURN4 長官の娘その七


TURN4 長官の娘その七

「それをどうするかだが」
「だからこそ今の我が国に満州は必要です」
「あの場所には多くの資源があるからな」
「本当は中帝国と貿易した方が遥かに楽に安く手に入るんですがね」
 東郷のこの言葉にだ。韓国がすぐに問うた。
「何っ、じゃあ満州は中帝国のものでも構わないんだぜ?」
「そう、実はそうなんだ」
「資源が手に入るのならそれでいいっていうんだぜ?」
「その通り。貿易は戦争をするよりずっといいものだ」
「じゃあ何で戦争になるんだぜ。訳がわからないんだぜ」
「満州は今の中帝国皇帝家の故郷だった」
 そこから興った家だというのだ。中帝国皇帝家は。
「中帝国が強盛だった頃は貿易でいけたんだがな」
「今の中帝国は昔と比べてかなり衰えたんだぜ」
「だから満州をロシア帝国に取られた」
「あの野心的な国になんだぜ?」
「そう。あの国は暖かい場所を求めている」
 ロシアの特徴だった。これは。
「だから満州を狙っている。そしてだ」
「俺達もなんだぜ?」
「その通り。日露戦争のことは韓国さんも知ってるよな」
「ロシアが俺達を狙ってきたんだぜ」
「韓国さんがロシアの勢力圏になれば日本帝国も危うかった」
 韓国を前線基地として攻め入る。このことは火を見るよりも明らかだった。
 それでだ。こう言ったのだった。
「だからこそあの頃の日本帝国はロシア帝国と戦ったんだ」
「ううん、あの時の日本も日本人も傍から見ていて必死だったんだぜ」
「まさに乾坤一擲の勝負だったのだ」
 宇垣も話す。
「我々は勝たなくてはならなかった」
「そして勝ったんだぜ」
「左様。ロシア帝国は滅んだがソビエトになった」
 日本と戦ったその国はだというのだ。しかしだった。
 それでもソビエトという国がありだ。この国もまただというのだ。
「あの国はロシア以上に危険だ」
「世界を共有主義で覆おうとしてるんだぜ?」
「その通り。だから危険なのだ」
 宇垣は深刻な声で韓国に話していく。
「それを考えるとガメリカはまだわかりやすいのだ」
「わかりやすいんだぜ?」
「あの国は市場を狙っているのだ」
 宇垣は見抜いていた。ガメリカのことを。
「我が国の、そして中帝国の市場をだ」
「それで俺達に嫌がらせしてるんだぜ?」
「ガメリカの野望は太平洋全域を己の市場とすることなのだ」
「まあその為に俺達に嫌がらせをしてな」
 東郷がまた韓国に話す。
「俺達が太平洋の市場を独占するのを防ごうとしている」
「日本も俺もそんなつもりないんだぜ」
 韓国はすぐに述べた。
「ただ生きたいだけなんだぜ。今よりも少しでもいい暮らしをしたいだけなんだぜ」
「俺達がそう思っていてもそれができるってことが問題という訳さ」
「俺達がなんだぜ?」
「そう。中帝国は正直足元がかなりふらついてる」
 国として混乱があり衰えも見られるというのだ。
「それに対して日本帝国はしっかりしてるからな」
「だからなんだぜ?」
「そう。俺達を倒してそうして市場を手に入れる」
 太平洋の市場、それがだった。
「それがガメリカの目的ってことだ」
「じゃあ軍需産業とかは何なんだぜ?キリング家の」
「ああ、あれか」
「あれで戦争したいと聞いてるんだぜ。ガメリカは」
「軍需産業なぞ大して儲かるものじゃない」
 東郷はこのことはばっさりと切り捨てた。
「日本帝国にしても軍需産業なんて大して儲かるものじゃない」
「じゃあ何で戦争したいんだぜ?ガメリカは」
 ガメリカが戦争を望んでいる、近頃巷で言われていることを基にだ。韓国は東郷達に問う。真希はその横でムニエルを美味そうに食べている。既に食事がはじまっている。
「軍需産業の為じゃなかったんだぜ」
「他の産業の為さ。キリング家もその主な仕事は軍需産業以外だ」
「そうだったんだぜ」
「軍需産業は設備や技術への投資が半端じゃない」
 軍需産業のネックだった。収益という観点から見て。
 
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