電気風呂
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第一章
電気風呂
谷六光は風呂好きだ、そそれで銭湯やスーパー銭湯に行くことも好きだ。だがそれで銭湯等に行ってもだった。
光は家族で休日の軽いレジャーとして家族で行ったスーパー銭湯の中でだ、姉に対してこんなことを言った。
「ここは電気風呂ないわよね」
「スーパー銭湯はあまりないわね」
姉は自分の服を脱ぎつつ妹に答えた、二人は今脱衣場にいてそのうえで一緒に服を脱いでいるのだ。
「電気風呂は」
「そうよね、じゃあ安心してね」
「いや、あんたあってもじゃない」
その電気風呂があってもとだ、姉は光に言った。
「入らないでしょ」
「入りたくないからよ」
それでと返した光だった、姉と話す間服を脱いでいる。見れば光も姉もスタイルは中々のものである。
「だから入る前にね」
「確かめてなの」
「入らないのよ」
「電気風呂ってそんなに悪い?」
姉は首を傾げさせて妹に問うた。
「私的には別にね」
「あのビリビリした感じが嫌なの」
光ははっきりと答えた。
「だからなの」
「入りたくないのね」
「サウナやジェットバスや炭酸風呂はいいけれど」
光はこうした風呂は普通に入られる、むしろ好きと言っていい。
「水風呂もね」
「けれどなのね」
「電気風呂だけは」
どうしてもというのだ。
「駄目だから」
「それでなの」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「入らないから」
「電気風呂にだけは」
「そうするから、じゃあね」
「今からっていうのね」
「そうするわ」
こう話してそしてだ、光は姉と共にまずは身体を洗いそれからサウナに入り途中何度か水風呂で身体を一旦冷やしながらミルク風呂や普通の風呂、炭酸風呂等を楽しんだ。電気風呂はなかったのでそれはよしとした。
だが後日光は家族で今度は普通の銭湯にやはり軽いレジャーで行った、光はこの銭湯のことは知っていてだった。
姉にも母にもだ、こう言った。
「ここ電気風呂あるけれど」
「入らないわね」
「ええ、絶対にね」
こう姉に言った、風呂を入るその時に。
「入らないから」
「じゃあ普通のお風呂にだけなのね」
「入るから、ここのお風呂サウナもあるし」
「サウナには入って」
「水風呂にも入るけれど」
「電気風呂だけにはなの」
「そう、絶対によ」
そこだけはというのだ。
「入らないから」
「そうするのね、しかし」
「しかしって?」
「あんたそもそも何であのビリビリした感じが嫌いなの?」
姉は光にこのことを聞いてきた、二人で並んで席に座ってそこで身体を洗う用意をしつつ同じことをしている妹に。
「そもそも」
「そのことね」
「そう、どうしてなのよ」
「どうしてって子供の頃に入ってね」
そうしてというのだ。
「あのビリビリとした感じを味わって」
「それでなの」
「そう、うわってなって」
そのうえでというのだ。
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